【大事にしたい会社を探して】「会社には、幸せの想像責任がある。」法政大学大学院教授 坂本光司さん(その2) [新聞]

【大事にしたい会社を探して】  法政大学大学院教授 坂本光司さん(その2)
これも朝日新聞掲載文からの引用。(いわゆる転写)良い記事なので漏らさず書き留めておきたい。
朝日新聞 2012日3月31日(土) be on Saturday
文:立松真文

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「会社には、幸せの想像責任がある。」
ーーー人を大切にする会社を紹介した本が、なぜこれほど注目を集めたのでしょう。
 研究者になってから一貫して同じ事を言い続けてきました。世の中が変わったのです。バブル崩壊後の20年間、「自分の会社の何かがおかしい」という違和感を抱いてきた人が多い、ということでしょう。最近の私への講演依頼の数も尋常ではない。メールを開くのが怖いくらいです(笑)。

ーーー会社訪問ではどんな所を見るのでしょうか。
 まず社長さんの経営に対する思いをジックリ聞く。そして、工場など現場に行き、社員の顔つきを見る。うちひしがれた顔をしていないか。障害者の雇用率や、社員への研修や教育ににどれだけ時間をかけているかも尋ねる。技術レベルやシェア、価格競争力といった事を聞くのは、一番最後です。

ーーートイレも見るとか。
 いくら社長さんが格好良い事言っても、トイレや社員食堂を見れば、社員を大切にしているかどうかすぐに分かる。
 お年寄りだったら転倒してしまいそうな和式便所。社員の唯一の憩いの場である食堂は地下のジメジメした場所にある。それでいて、社長室は日当りが良くて風通しがよい。そんな会社も沢山あります。現場を観た後に業績を尋ねたら、「うまくいかないんです」と返ってくる。それは当たり前でしょう。と言いたくなる。

「人本主義」
ーーー経営の目的とは?
 多くの教科書には、成長する、業績を高める、ライバル企業を打ち負かす、それが経営学の目的だと教えている。でも、私が提唱したいる「正しい経営」とは、人を犠牲にしない、路頭に迷わせないという経営です。会社に関わりのある人を幸せにする活動こそ、経営だと思っています。業績や業界シェアなんて、結果としての一つの現象に過ぎません。

ーーーといっても業績をきにしないわけにはいかない。
 業績や利益を軸に経営を考えるから、おかしくなるのです。
 コスト削減のために正社員を非正規社員に置き換える。社内で遣るべき仕事をきついとか汚いと言って外注する。3人でやるべき仕事を2人でやらせる。。。そんな事をしていたら、それは、社員がケガしたり、うつになったりします。業績ではなく、社員の幸せを軸に考えるべきなんです。

ーーーでも、それでやっっていけるんでしょうか?
 私が回った6600社の会社のうち1割は、好況でも不況でも快進撃なんです。その会社のヒアリングをすると、共通項は社員を大切にする「人本主義」を貫いているということです。業績を高めたいと意図して、達成した好業績ではない。
 社員が自分の所属する組織に愛情を持てば持つほど、業績が上がるのは当然の話なんです。自分の所属する組織に不満や不信感を持っている人間がお客様にニコニコ顔で対応出来るでしょうか?
 自分が虫けらのように扱われていながら、その経営者や上司のために一生懸命働こうと思う人は、そういません。

ーーー社員のモチベーションを高める事が大事だと。
 安定的に業績が高い会社で、社員のモチベーションが低い会社ではありません。だから、経営者には言います。あなたが高めるのは、社員のモチベーションであって、業績ではない、勘違いしないでくださいと。業績を高めるのは、社員の仕事なんです。

口とペンで

ーーー海外との競争も激化し、中小企業の経営環境はますます厳しくなっています。
 新興国に価格競争で勝てる筈はない。だから、信頼性、メンテナンス、独自の技術など価格以外で勝負するしかありません。これは、大企業と中小企業が一体となって取り組めばいいことです。国内の雇用を拡大して、それでも供給が追いつかないというのなら海外に出てもいい。でも、円高のために国内の工場を閉鎖して、人件費の安い海外で生き延びようとしている会社も多い。あなたは、いったい何の為に経営しているのですか、と言いたくなる。

ーーー大企業の意識も変わる必要があると。
 例えば、年収でみれば、大企業と中小企業では倍程も格差があるのに、下請けに一方的にコストダウンを押しつける。立場が逆だったら、あなたはどう思いますか、と聞きたい。
 私の本を読んだという大手企業の資材担当課長の方から手紙をもらいました。「私は下請けの状況を知っています。私が発注するその単価では、うちにしか利益が残らない。下請けは真っ赤っかの赤字です。それでも会社はコストダウンを求めてくる。私はこれ以上、言えません。イヤになります」と書いてありました。

ーーー講演、執筆、講義、会社訪問と超人的な忙しさです。
 働く場である会社こそ、人に幸せを提供できるのです。会社には雇用責任だけでなく、幸せの創造責任がある。会社が変われば、社会が変わる。傍観者ではいけない。私は行政マンでも銀行員でもありません。学者という立場で、この口とペンを通じて、出来る事をし続けて行きたいと思っています。

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人本主義企業―変わる経営変わらぬ原理 (日経ビジネス人文庫)

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  • 作者: 伊丹 敬之
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
  • 発売日: 2002/03
  • メディア: 文庫



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【大事にしたい会社を探して】  法政大学大学院教授 坂本光司さん [新聞]

グッときたのでついつい転記してしまいました。

朝日新聞 2012日3月31日(土) be on Saturday
文:立松真文

【大事にしたい会社を探して】
 法政大学大学院教授 坂本光司さん

良い会社とは何か。そのもの差しを変えるべきだ。日本の会社の99%を占める中小企業をフィールドワークにしてきた
経営学者のメッセージが脚光を浴びている。
自ら訪ねた6000社超の情報をもとにした「日本で一番大切にしたい会社」は、2008年の刊行以来、じわじわ反響が広がった。昨年12月刊行のシリーズ第三弾まで、累計の発行部数は60万部を超えた。

取り上げているのは、世界に誇る技術をもった町工場でも、大ヒット商品を生み出した会社でもない。安定した業績を上げながら、「徹底的に人を大切にする経営」を実践している会社ばかりだ。
 障害者雇用率が7割を超えるチョーク製造の日本理化学工業(神奈川県)、使う側の視点にたったものづくりに挑む義肢装具メーカーの中村ブレイス(島根県)、創業以来、一度も社員のリストラをせず48年連続で増収増益を達成した伊那食品工業(長野)......
10年には、「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞も創設した。人員整理しない、下請けにコストダウンを強制しない、法定の障害者雇用率を上回る、重大な労災がない、そして黒字経営。すべての条件を満たす会社から、優良な企業を表彰する。
 根底には、「「正しい経営」をしている会社に光をあてたい」という思いがある。
 「正しさ」の基準はシンプル。会社に関わる「5人」を重視する経営だという。社員とその家族、外注先、下請け企業、顧客、地域社会、最後に株主。この優先順位にこを意味がある。と強調する。賛美されがちな「顧客第一主義」も肯定しない。
 「顧客に商品やサービスを提供するのは社員。顧客の事を考えるより、社員の幸せを真っ先に考えるのが経営者の仕事」と言い切る。

 「弱気を助ける」が身についた性分のようだ。1970年に大学を卒業後、郷里・静岡に帰り、県の産業支援機関に入った。地場企業を回る仕事を任させられると、同僚が1日2社訪ねるところ、夜遅くまで7、8社訪問した。
 「涙と汗にまみれた」中小企業の現場は、驚きの連続だった。大企業に一方的なコストダウンを迫られ苦しむ経営社、その下で爪の仲間で真っ黒にして働く工員。理不尽な現実に怒りを覚え、何とか力になりたい、と奔走した。時には商談に付き添い、資金繰り表を作って銀行との交渉を手助けするなど、仕事の枠を超え、つきあった。
 87年、中小企業の国際化に関する論文が懸賞論文の最優秀作に選ばれ、翌年、大学教員に転身。以来、「現場から学ぶ」をモットーに研究を続けてきた。著者が注目を集めて、講演に全国を飛び回る日々。それでも、分刻みの日程の合間を縫い、週二回の会社訪問を続ける。

 「社員第一主義なんてきれいごと」という声には、こう反論する。
「社員を大切にしている会社はどこも好業績です。私が語っていることは、理想でも理論でもない。この目で見てきた現実なのです。」

この続きもあした。
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日本でいちばん大切にしたい会社

日本でいちばん大切にしたい会社

  • 作者: 坂本 光司
  • 出版社/メーカー: あさ出版
  • 発売日: 2008/03/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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【糸井重里】「喜んでもらおうよ」朝日新聞(仕事力) [新聞]

糸井重里さんも、昔から今の糸井さんじゃなかったんだ。いろいろ経験を積んで今の糸井さんがある。ってそういう記事。ターニングポイントというか、ターニングポイントを超えた頃に始めたのが「ほぼ日刊イトイ新聞」ということらしい。
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 若い頃は、勢いで仕事をしていた。それでもまかり通ったというか旨くいった。が45歳頃に後悔することになったそうだ。いわゆるしっぺ返し。彼の場合は社会的制裁というより、なんか自分の中で納得出来ない状態になったようだ。文脈がそういっている。ただ、そこで気づいたことは、昔コピーライターを遣っていた頃とあまり変わっていなくて、人が不自由だと思う事を僕も不自由だと思って、それを解き放ち、喜んでもらいたいと思った。「ここにこんな素敵な考え方があるよ」「こんないいものがあるよ」と教えて上げる。働くには、自分にとって何が大切かを探す必要がある。というのが糸井さんの考え。
 さらには、自分一人ではどうしようもなくて、何とも出来ない状況になって自己嫌悪に陥りそうになったときは、親鸞聖人の言葉を思い出すそうだ。「人は、命を授かったことで、誰からも認められている」
「働いているなかで誰かが喜んでくれるという事は、自分が居てよかったということ。仕事を通して存在を肯定してもらうこと。」なかなか良い表現だと僕も思う。人間生きていて大切なのが「手応え」その手応えはどうやって感じる事が出来るのか、得る事ができるのか。といえば他人からの反応だとおもうのだ。(逆に一番怖いのは、他人からの無視。攻撃される以上に怖い。これは西條剛央さんも言ってた。)で、糸井さんが嬉しかった言葉の一つが「糸井さんの会社は、あった方がいいかいしゃになりましたね。」ですって。素敵じゃないですか。「記事や商品、サービスなどは、そう認めてもらうための媒介なんです。」そう、もの手段はなんでもよいわけです。他人に感謝される。「君がいてくれて良かった」と思ってもらえるか、言ってもらえるかが人生において大切なことなんだと僕も思う。
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「「君がいて助かったよ」っていわれるほどカッコいいコトはない。思いっきりバットを振って、ちゃんと芯に当たって届いたという事実ほど働きがいになることはないよね。自分だってこうやって、あの人を喜ばせようと具体的なプランを描けば、仕事は動き始める。世間が考えるようないいことをしているのが素敵なじぶんなんじゃないくて、喜ぶ人の顔を思い浮かべて生き生きしているのが素敵な自分だと思う。それがあなたの仕事なんですよね。」なんか、最後のパートは、そのまま書き写してしまった。それぐらい素敵な糸井重里さんの記事だった。

ではでは。

できることをしよう。―ぼくらが震災後に考えたこと

できることをしよう。―ぼくらが震災後に考えたこと

  • 作者: 糸井重里&ほぼ日刊イトイ新聞
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2011/12/16
  • メディア: 単行本



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【糸井重里】「格好良さ」に惹かれる / お客さんと直接話すと”生産は消費で完成する”というのことがよくわかる。」 [新聞]

朝日新聞2月19日(日)コラム「仕事人」。先日も書いたが今月は、糸井重里さん。先週に引き続きなかなか魅せられる記事だったのでココに記しておきたい。
 「喜んでもらおうよ」
 「格好良さについてかこう」なぜその人に惹かれるのか
 「やわらかくいよう」

なんか、見出しだけ観ていても糸井さんって自然体なんだな。とツクヅク思う。変に難しいこと、カッコいい事を書こうとか言おうとかしない。それがなんかとても格好いい。

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 コラムのなかで糸井さん流の格好いいと思ったことの事例が書いてあったが、「人や社会のお仕着せの考え方じゃなくて、打算がない。そういうところから力が湧いてくるものなんじゃないですか」たとえば、役職や立場による序列よりは、なんか憧れるんだよな。好きなんだよな。生き方格好いいんだよな。と思うことで動機づけられるほうが長続きするし、良い仕事出来る。って話。
 こういうコメントって肩肘はってたりしては書けないと思う。力が抜けているからこそ本質に迫れている気がする。糸井さんの場合は、格好つけようとしないことが格好よさになっているってことだろうか。糸井さんの職場環境も雑誌で読んだ事があるが、ガツガツしていないんだけどハードワーク。って印象をうけた。けっして序列で押し付けて仕事をするというより、厳格なルールで押さえつけて仕事をさせるというより、何をやったら楽しいだろうか。今なにに自分は興味があるだろうかをシンプルに突き詰めている。それが他人からみても面白かったり、楽しかったり、興味をそそられたりしているように思う。
 クリエーターとかに限らず、こういう要素はイノベーターに求められる事なのではないだろうか。カッチリ決められた業務体系からは、イノベーションは生まれない。生まれにくい。だからなのではないだろうか、Googleなどが20%ルールを義務化しているのは。と最近ツクヅク思うのだ。通常業務以外の事をやりなさい。というのがこのルールのメッセージ。一種のブートレッキングを制度化したもの。理想を言えば、これをお仕着せではなく自発的にやれる環境があれば良いのだろうがそれも実際は難しかったりする。だからルール化なのではないかと常々想像している。(なんか最近このテーマに取り付かれちゃってるな。僕。)

何れにしても、気になり始めて久しいのが糸井重里さん。この2冊は、机上にいつもある。
新聞記事から雑誌BRUTUSの記事に想起してしまったので、この際雑誌の記事に関しても多少触れておきたい。

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糸井さんの人柄、考え方が反映されている事務所、仕事の仕方も魅力的だ。
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この言葉、いいな〜っ。ぐっときた!「お客さんと直接話すと”生産は消費で完成する”というのことがよくわかる。」
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「Dont't think , Feel. Think に邪魔されるな。そしてFeelを怖がるな。」

彼のアプローチにも今後の日本、若者の才能を活かす仕掛けのためのヒントが見え隠れするように思う。僕も、最近の若者は余程優秀かつポテンシャルが高いと思う。なにも表面上ガッツイているだけがやり方ではないし、次のステップに文化、民度が上がるための方法として昔良しとされていたやり方から変わっていかないといけないのだと思う。

それを糸井重里さんを初め、黒須誠治さん、中竹竜二さん、西條剛央さん、枝川義邦さん、松川孝一さん、三原康司さん、西山茂さん、柳孝一さん らからプンプン感じるのです。(これはあくまで主観。でも主観というか相性と気付きのサイクルというのは関係があると思う。僕が気付きを貰える人が、誰でも共鳴するとは限らないからだ。)なんの話だったか多少とっちらかったが糸井さんは、アメーバーのような人。見る人、聞く人、接する人によって異なった存在に見える。それぐらいの多様性の人だ。

有名人、芸能人が糸井さんのことを表現すると十人十色の言い方になる。そういう人から見ても糸井重里って多面性があるってことなんだと思うな。
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高校1年生だったかに読んだ。この本。あとあと気づいたが糸井さんが取材編集したもの。当時の僕にとって強烈な印象。影響を受けたと思う。
成りあがり How to be BIG―矢沢永吉激論集 (角川文庫)

成りあがり How to be BIG―矢沢永吉激論集 (角川文庫)

  • 作者: 矢沢 永吉
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2004/04
  • メディア: 文庫




これからも目がはなせない。
糸井重里 これから.JPG

ではでは。

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【橋下徹】たしかに気になって仕方がない政治家だ。 [新聞]

あまり政治関連の話題を記事にすることは無いのだが、朝日新聞2012年2月12日(日)11pで取り上げられたインタビュー記事を読んで書かずには居られなかった。
 話題の政治家、橋下徹氏。タレント性がそうさせるのだろうがどうも醒めた目で僕自身は見ていたのだがこの記事を読んで印象が一変した。僕の実感と彼のコメントとが合うからだ。そう思った箇所を抜粋させてもらおうと思う。いろんなところで使えそうな話、比喩だったりしそうだからだ。

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【競争に勝たないと生活維持できないとことん努力を】

 「今の日本人の生活レベルは世界で見たら、5つ星ホテルのラグジュアリーなものです。蛇口をひねれば綺麗な水がでる。教育も衣料もレベルは高い。失業保険、年金もあり、最後は、生活保護がある。これを維持するのにはすごくコストがかかる。維持するかどうかを最初に決めないといけない。今以上の日本を無理に目指す必要はありませんが、僕は少なくとも今のレベルを維持したいのですよ。」

「今の日本のレベルを維持したいのなら競争です。(中略)今のレベルに不満のある人は多いでしょうが、世界から見ると物凄く贅沢な国です。」

「労働集約型の製造業が海外に出ていくのは止められない。海外で稼いだお金を日本に戻す仕組みを考え、国内ではサービス業などの付加価値を高める環境を作り、民間でお金が回る税制にする。(後略)」

【選んだ人間に決定権を与える。それが選挙。ある種の白紙委任】

「決定出来る政治」に関しては?
「議論はし尽くすけれども、最後は決定しなくてはならない。多様な価値観を認めれば認めるほど決定する仕組みが必要になる。それが「決定できる民主主義です。有権者が選んだ人間に決定権を与える。それが選挙だと思います。」」

「(政治家が)すべてをマニフェストに掲げて有権者に提起するのは無理です。あんなに政策を具体的に並べて政治家の裁量範囲を狭くしたら、政治なんかできないですよ。選挙では国民に大きな方向性を示して訴える。ある種の白紙委任なんですよ」

「自分の賞味期限すらわからない人物は、政治家をやったらダメですよ」

わかりやすい。共鳴した。

加えて、政治家も経営者も共通点が多い。そんな印象をうけた。



ではでは。
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【糸井重里】ズシリと来た記事でした。「本気」をさぼっていない? [新聞]

2012年2月12日(日)付けの朝日新聞のコラム「仕事力」 「喜んでもらおうよ」糸井重里が語る仕事② を読んでズシリと感じたものがありました。西條剛央先生が糸井さんと東北復興に向けての活動で交流がある。という話を聞いていたこともあり、以前にも増して糸井重里さんに興味をもっていたところにこの記事。”「本気」をさぼっていない? ” なんか、心のど真ん中にズシリズシリ来立って感じです。 その記事を一部抜粋させていただきます。
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 これも東北で知ったことですが、船の乗組員は、中学を卒業したばかりの若い人も歳を重ねたベテランも、ギャランティーが同じなんです。基本的に船長は高額で乗組員の10倍以上でしょう。役割のある機関長は、その半分くらいらしい。比率は確かではないですが、年齢とか経験とか経験で乗組員に差がつく事はない。まだ仕事も憶えていないような10代の人にも、ちゃんと払うそうです。
 もともと人手として同じであり、船の上では同じ犠牲を払って稼いでいるからということだそうです。みんな本気で覚悟しているんですね。だから目上の人に対して、若い人は平気で口を利きます。リーダーも人の意見を良く聴く。漁は危険を伴いますから、船の上でみんなが反対するようなことを押し通したりはしない。そういう怖い場所に居て判断を下し、責任を守れる人が本当のリーダーなのです。
 それは僕が以前から目指して来た、フラットな組織に似ています。うrひも社員を乗組員と呼んでいましたから、面白いですね(笑)。僕も東北の船長たちと同じで、社員が何を言ってくるか、どう考えているかを大事にしています。漁師さんもそうですが、自分が本当に力を発揮出来る場所をつくらないと、みんなもろともに倒れてしまう。結局お互いに本気かどうか、その信頼が支えなのじゃないかな.。ここにいれば大丈夫、倒れませんよと言い合えるようにしていきたいですね。
 モノを動かす現場の人にお前ダメなどと言われること。それを僕は本当に恐れています。生きて行く事に真剣な東北の人たちと出会ってから、その思いは一層強くなりました。あの土地の人々から「もういいよ、こなくて」とか「糸井さん、昔はそういう人じゃなかったよね。」と軽く笑いながら言われたら、それは僕がさぼっていたってことです。その危機感があるから、必死でいろんな隠し球を考えています。
 東京でベンチャーの人に会うより、向こうでベテランのおじさんに会う方がビンビンと響きます。今、ベンチャーの世界には、起業家セットみたいな人たちが居て、戦略を誰かが練って、法律関係は、この人が整えてというような10人くらいの舞台で立ち上げてしまう。それで取りあえずは出来ちゃうんです。
 でも東北の地元で具体的に仕事をやっている所へは、コンサルタントが100人来ようが何も出来ない。ああでもない、こうでもない言う人は山ほど来ていますし、何時間も会議をしていますが、たぶん現地の人たちは、それでどうにかなるとは思っていないでしょう。それより、文句のを言いつつも町長や市長がやっていることを信用しています。そこで生き抜いて行く責任があるからです。
 仕事をしてお金をもらう、その自分の気持ちは必死か、自分の仕事を受け取ってくれる人に喜んでもらえているか。そことのところをやっぱり、いつも考えて行きたいですね。僕は、先生ぶって外から意見を言う人のとのけんかは怖くないけど、肉体労働している人から信頼を失うのは怖い。厳しい仕事人だと分かるからです。

凄く、実感が籠っている内容と読んでいて自分の姿勢を正される。そんな気持ちになりました。
恥ずかしくない、「本気」を全うせねば。

ではでは。
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ノキアの苦境「トップ企業、内向きの危機」 [新聞]

先日5月15日(日)朝日新聞の記事から。 
題名を見て、ああまた「大企業病」の話だ。と思って記事に目を通した。一世を風靡した企業が大企業病に陥ってしまう例に枚挙はないが、そのメカニズムをすっきり説明したいという思いで読んだ。

まずは、記事の抜粋。

”波聞風問(はもんふうもん)”

ノキアといえば、携帯電話で世界に君臨したメーカーだ。しかし、このごろは調子がよくない。エロップ最高経営責任者(CEO)が2月に全従業員にこんなメモを送った。
 「海の上にある石油採掘施設で働いている男の話だ。火事が起き、足場が炎に包まれた。このまま焼け死ぬか。男は30メートル下の冷たい海に飛び込み、助かった。我々の足場もまた、炎に包まれている。」
メモは、すぐに欧州各紙に報じられ、苦境を印象づけた。
 販売台数では今でも世界最大だが、多機能携帯電話(スマートフォン)の勝負で、米アップルの”iPhone"に差をつけられて利益が伴わない。4月27日には、電話事業部門の12%にあたる7千人の削減を余儀なくされた。
 どうしてくなったのか。
 建築家だったヨハニ・リスク氏は2001年にソフト開発担当者としてノキアに加わった。「いい家が素早く取り入れられ、報われる会社」と言われていたが、昔の話だった。他社が後に商品化する試作品が社内で次々に葬られてた。「会社のロードマップになかただめだ。決められた戦略は想像力で補われるべきなのに出来なかった」と今は全社を去ったリスク氏は言う。
 ヘルシンキの調査会社ETLのペッカ・ウランティラ氏によると、ノキアを育てたのはおひざ元フィンランドでの国内競争だ。1990年代初めの通信自由化で、独仏の通信会社とともに来た独仏メーカーと戦った。隣国スウェーデンのエリクソンとの競争も激烈だった。それが世界で覇権を握ると「官僚化が進み、創造性が失われた。」
企業は、競争にもまれて大きくなる。しかし、トップに立ったとたん、まるで競争がないかのような世界が訪れる。
 大型コンピュータの巨人だった米IBMは90年代、組織の硬直化が問題になった。再建のためにCEOに招かれたルイス・ガードナー氏は、著書「巨象も踊る」(日本経済新聞社)で、二つの要因があったと述べている。一つは「圧倒的な地位によって、内向きの世界が形成された」こと。もう一つは言葉狩りだ。
 独占禁止当局の批判をかわすために「市場シェア」「競争相手」「勝つ」などの言葉を社内の文書や会議で使う事を禁じた。言葉だけならよかったが、次第に考え方にも及ぶようになった。カースナー氏は就任するなり「遣るべきことを決めるのは市場だ」を原則に掲げた。
 ヒットを続けるアップルは例外中の例外かもしれない。巨大企業が内向きになるのを防ぐのがいかに難しいかを多くの例が語っている。しかし、市場そして顧客との距離が出たとき、企業の運命は尽き始める。(ヨーロッパ総局員 有田哲文 ありたてつふみ ロンドン)

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コマツの業績が良いという。なぜか考えてみなさい。という課題を学校でもらった。
いろいろ理由を分岐してみたが、まあ当たり前の答えしかレポート出来なかった。が、この記事を読んでみてはたっと思った。コマツには、キャタピラーという大きなライバルがいる。業績が良いといってもキャタピラーという眼の上のタンコブがいる。ダントツな商品があるといってもダントツのビジネスが出来ているわけではない。この緊張感、チャレンジ精神がコマツを貪欲にし、コマツウェイという企業理念を貫きとおせているのではないだろうか。と思った。コマツがキャタピラーを抜いたとき、そのときに大企業病に侵されないことを切に望む。

ではでは。
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リー・クワンユー顧問相、辞意 シンガポール 長男らへ世代交代 [新聞]

シンガポールの建国の父で初代首相のリー・クワンユー顧問相(87)と、前首相のゴ―・チョクトン上級相(69)が14日、閣僚を辞任するとの共同声明を発表した。どうやら今回の総選挙での野党への支持を見て判断したとのことらしい。

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リー・クワンユーさんといえば、アジアの巨人。シンガポールをマレーシアから独立させ、さらに眼を見張るほどの大発展を遂げさせた偉人。凄い人という一言以上に思いつかない。それぐらい凄い。(日経だったかが開催予定している第17回 国際交流会議「アジアの未来」にも来場いただくと聞いていて僕も先日、登録したばかり。抽選になる見込みで僕は参加できるかどうかは不明。ますます貴重なチャンスになるので当選を祈るばかり。)

あくまで国、シンガポールの事を考えて、国民を第一優先に考えてきたリー・クワンユーさんなりの判断がそこにあったと思われる。最後まで、素晴らしい人だと思う。

これは、選挙直前のシンガポールのメジャー紙 Today5月2日付け。選挙の盛り上がりが例年以上だったことはこの新聞からも伝わってくる。シンガポールの歴史の第二ページめがいま開かれたのかもしれない。

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ではでは。
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社名をアデランスに戻します。 ブランディング・名前・原点回帰 [新聞]

ソーシャル・メディアに関して勉強中。書籍を読むだけではやはり分からない。自分で体験も大切とおもい、定番のTwitter, Facebook, Youtube, Ustreamなどに触れるようにしている。まあ、このブログもその一環といえるかもしれない。で、Facebookを昨日集中的にいじっていた。以前からも使っていたのだが、友人の環を広げるというのにあまり積極的でなかったので、ちょいと出身大学、高校などをいじりながら旧友などを検索してみた。

おもしろいのが、Mutual Friend(共通の友人)として表示される人がまったく知らないひとだったりする。当然といえば当然なのだが、こういう知り合いの知り合い同士が知り合いで、それでもって。。。。ってやると世界中の人とつながってしまう。という6次の隔たりの話を思い出してしまった。

で、Facebookをいじっていて、同郷かつ同じ高校の友人に巡り合えた。彼からも友人OKのMessageが来た。(良かった。無視されたらどうしようと思っていた。クラスは一緒になったことはあるが取り立てて仲がよかったわけではないのでなおさら。)

で、彼の記事をザーッとみていて目にとまったのが、これ。「社名をアデランスに戻します。」だいたい想像はついたが、なんともキャッチーな見出しだ。

これがその新聞記事。(読売新聞より。

かつら大手のユニヘアーは6日、7月1日付で社名を「アデランス」に戻すと発表した。

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 ユニヘアーは昨年9月に社名変更したばかりだが、知名度の高い名称を再び使うことで、低迷する国内事業の抜本的な立て直しを図る。

 創業者の一人である根本信男会長が2月に社長に戻り、事業立て直しのために原点回帰を掲げたことも社名変更の一因となった。

 ユニヘアーは今後、発行済み株式の27・73%を保有する筆頭株主の米系投資ファンド、スティール・パートナーズ・ジャパンなどに社名変更の経緯を説明し、5月に予定する株主総会での正式決定を目指す。

 ユニヘアーは男性用かつらのイメージを覆し、「性別などの垣根を越えて事業を展開する」との理由で名付けられた。ただ、社名は消費者に広く認知されず、業績回復にはつながらなかった。

(2011年4月6日20時19分 読売新聞)

やはり、名前は大切だ。むかし花登筺さんの「あかんたれ」 と難波ど根性いうたたき上げ成功物語のなかでのワンシーンがわすれられない。「看板ゆうもんはなあ、店が大きくなったから商売が大きくなったからゆうて作り替えうもんやない。だから、大きくなったときのことを考えて大きな、立派な看板にしておくんや。たとえ今の店、商売がちいさくてもや。こんな小さい店にこんな大きな不釣り合いの看板?それでええんや。大きい商売したいんやろあんちゃん。」セリフそのものは、正確な表現ではないが内容はこういうものだった。そのころ僕は、小学生だったがいまだにこのシーンは忘れない。そのころの僕の夢は、禿げてない社長になる!だった。親父の努めている会社の当時の社長が禿げていたからというのが理由。子供らしいではないか。社長になる夢は、捨てていない。経営コンサルタントと大学講師という2足のワラジを履くのが夢だが、そのコンサルタントを経営することも視野にいれている。

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いや~っ、それにしてもソーシャル・メディア、SNSというものも面白い。テクノロジーが不可能を可能にして便利にしてくれる反面、セキュリティーなどの課題が大きくなる。でも、あくまでそれはツールでしかなく、人間が実現したいことやりたいことは、太古の昔から全く変わっていない。というのが僕の理解。
やはり、マーケティングは面白い。やめられない。極めたい。

ユニクロがファーストリテイリングという社名の意図も追求してみたい。単純に衣料意外のビジネスもやりたいから。というものではないはずだ。

ではでは。


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学力の次に必要なものか。この歳になってつくづく思う。 (株)パソナ 南部靖之 [新聞]

これも新聞からの抜粋。いい記事観るとついつい。

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■仕事はピュアな表現だ (株)パソナ 南部靖之
 やりたいことや理想があなたを元気にさせる。

日本の素晴らしい起業家には共通点があると思います。私が多くの教えを受けた魅力的な経営者の方々は、ご自分のやりたいことを語る時にまるで純粋な少年のようでした。手がける事業、経営哲学、そして性格や考え方もそれぞれ異なっているのに、どなたもその心根にはとてもピュアなものを持っているのです。
 それは働く一人ひとりに大切なことだと私も教えられてきました。わたしは中学生の時、週末は近くにあるお寺に預けられたのですが、高校、大学時代はほとんど毎日そこで過ごしていました。朝は5時半に起きて掃除をし、夜9時くらいまで檀家さんのお世話や手伝いをして、それから写経やお茶を習います。そこでの住職の教えは「この指1本、1億円だしても買えない。だからお金に惑わされてはダメだ。本当に大切なものは何か、それをじっと見つめなさい。惑わされてはいけない、そして拘ってもいけない。」つまいr、何事も本質を見据えて、自分の志を貫きなさいと教えられました。
 人は行く先々で迷う事があります。どちらを選べばよいのか、その判断に立ち止まった時には、青臭いと言われようと理想論と言われようと「自分は何をしたかったのか」というピュアな原点に変えることです。私は人の才能をよく風船に例えるのですが、与えられた才能や能力が大きなものでも、息の吹き込み方が少なければしぼんでしまう。しかし、小さな風船でもいっぱい息を吹き込めば、つややかに張りつめて大きく膨らみます。人は生まれつき能力の色も大きさも様々ですが、しっかり膨らんだ風船は皆が見てくれます。自分は何のために生まれてきて、仕事を通じて何をしようとしているのか理解し、日々努力すること。それが心構えになります。この心構えを持つ事が、自分らしい表現をすることにつながるのだと思います。

新しい挑戦のために学力の次に必要なもの
 社会で自分のやりたいことを表現するには、学生時代の学力、つまりIQ(知能指数)以外に必要なものがたくさんあります。社会に出てまず大切なのはEQ(心の知能指数)です。感性、思いやり、協調性、あるいは第六感と言ってもいいと思います。みんなの共感を得て周囲をまとめていく力です。そうしてもう一つ、私はSQとよんでいますがSはスピリチュアル。つまりやる気、向上心といった意味合いを含んでいます。
 学生時代に培った学力を基礎に、感性のEQとやる気のSQが加わって始めてPQ(パーソナルクオーシェント)と呼んでいますが、その人物の総合的なパーソナリティが出来上がります。これが「人柄」と言われるものです。
 例えばアメリカでは、いくら学科試験で満点を取ったとしてもアイビーリーグに入れません。入学試験ではボランティア活動やスポーツへの貢献など知識以外も評価の対象になるからです。
 働くとは、自分の能力を社会で表現することです。その表現の仕方は人それぞれ違っていて当然です。豊かな働き方は、どの企業や組織で働くかではなく、「個人」がその能力を発揮出来るかどうかです。(君の人事権は、自分にある。南部靖之が語る仕事 2011年4月10日朝日新聞より)

僕も山崎将志さんの話を伺って以来、仕事の成果は、「才能」*「やる気」*「プライオリティ」出来決まる!と言ってきたし、今でも思っている。これは、組織としてビジョンを共有してプライオリティを共有しよう。そうすることで、個人個人のパフォーマンスが伸びる。という視点からの表現だ。間違っていないと思うし一つの表現方法として活用していきたい。

今回の南部さんのコラムは、個人そのものの心構えみたいなところを起点に表現されている。僕のようなSQがずば抜けてあって、それ以外のIQ,EQが不足している人間からすると厳しい指摘だ。しかしながら最もな気がする。

物事を完全に表現する方法は無いので完璧な形を模索するのであれば、どんな切り口で切っても成り立っていなければ行けない。図形でいうと球体が理想。面で考えて円がきれいに描けていて理想形に見えたとしても座標変換すると、楕円になってしまう。そういのに似ている。

まあ、いずれにしても僕個人的な課題は、IQの改善とEQと言ったところか。なかなか修行の道のりは長いのだ。

ではでは。
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