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無理なく企業の成長にあった経営者のバトンタッチが実現した例 (価格コム) リカバリした例(APPLE,Google) [講義・授業]

企業は、成長の過程において昆虫が卵、さなぎ、成虫へと変態するのと同じように、企業体質も経営者も変態していかないといけないと聞く。 

それが自然に実現した、出来たのがカカクコム。(先日、友人にはクックパッドだと嘘をついてしまった爆笑。こんど訂正しておかないと。。。)

第51回 イノベーションとオペレーションvol7 (天外伺朗、豊田章男).jpg[1][2]

そして、創業者経営ながら創造と破壊を見事に繰り返しながら成長を続けているのがトヨタ。ご存知のようにトヨタもつねに順風満帆だったわけではなく、ほんの5年前の2009年に豊田章夫さんが社長に就任した際には、トヨタがジェームズ・C. コリンズが言うところの企業消滅手前の「企業凋落の4段階目」に瀕していると発言した位。だが、いま見事にその創業者一族のひとり豊田章夫さんが見事にトヨタをV字回復させている。その手法は、過去のトヨタ経営陣とは異なる。ある種原点回帰だが、見事な破壊と創造を成し得た結果である。[3]

ちなみに、創業者経営にも当然Pros&Consがある。思い切った改革の実行力が創業者による経営では期待できる。押しが強く、遠慮がすくない思い切った改革が出来る。とくに代替えがあったときがその好機。実行しやすいその機を逃すとズルズルいく。何事もおなじ。つまり、安定期には前例踏襲型の(サラリーマン)社長が向いているが、変革期には一点突破型の破壊者が相応しいということだ。その両方をこなせる可能性が高いのが創業者経営。もちろん、長所と短所は常に表裏一体。これがCons.[4]
(だからこそ古参の経営陣もリスペクとしながら改革は進めなくてはいけない。”子曰く、過ぎたるは及ばざるがごとし。” ”彩ずる仏の鼻を欠く”)

ではでは。

後記:そういえば、会社の成長に創業者トップの成長が追いつかなりCEOが半ば強制的にバトンタッチされた例もある。その創業者が成長しCEOに返り咲き見事にその会社をさらに飛躍させた。そう、Steve Jobs、APPLEがそれ。APPLEからSteve Jobsが離れて企業の成長が止まり窮地に追いやられた。その間、Jobsは無数の苦労をしながら大きく成長。そもそもAPPLEの源流であり、創業の想いが熱い創業者がSteve JobsがCEOの座に返り咲き、APPLEらしさを取り戻し復活を遂げた例。 同様の例がGoogle。APPLEほどドラマティックではないが、創業者の一人であるラリー・ペイジがCEOに返り咲き、行き詰まりつつあったGoogleを成長したペイジが舵取りをすることでGoogle原点に立ち戻ろうとしている。APPLEとはちがいかなりソフトなやりとりでバトンタッチがなされたという印象である。[7]

GoogleにもMission Vision Valueはある。だが、それだけではやはり理念の徹底は難しいという証左だろう。




[1]早稲田大学ビジネススクール 柳孝一教授による講義より筆者作成

[2]

ベンチャー経営論―創造的破壊と矛盾のマネジメント

ベンチャー経営論―創造的破壊と矛盾のマネジメント

  • 作者: 柳 孝一
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
  • 発売日: 2004/05
  • メディア: 単行本



[3]

トヨタ新現場主義経営

トヨタ新現場主義経営

  • 作者: 朝日新聞社
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2013/01/22
  • メディア: 単行本



[4]トヨタ「創業家社長」に期待される「破壊者」としての役割(J CAST 2009.04.30)
http://www.j-cast.com/kaisha/2009/04/30040352.html?fb_action_ids=771911129509937&fb_action_types=og.likes&fb_source=aggregation&fb_aggregation_id=288381481237582

[5]谷田大輔(著)『タニタはこうして世界一になった 「タニタの社員食堂」誕生秘話を交えて』
http://www.amazon.co.jp/review/R1I51UT8HD4X6G/ref=cm_cr_rdp_perm?ie=UTF8&ASIN=B00HCB83B8 

[6]谷田大輔(著)『変革の瞬間(とき)―赤字会社が世界のトップに』
http://www.amazon.co.jp/review/R30R6AZ4SLZLOH/ref=cm_cr_pr_perm?ie=UTF8&ASIN=4794703104


[7]Googleのラリー・ペイジがCEOに返り咲いた舞台裏と貫かれている思いとは (2014年5月2日 Gigazine)
http://gigazine.net/news/20140502-larry-page-untold-story/


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経営の世界に絶対(解)が無い。フレームワークもしかり。自分(たち)の信念と哲学を拠り所にするしかない。 [講義・授業]

昨日、嶋口・内田研究会 『デコンストラクション3.0:既存事業の戦い方~先手を打ってバリューチェーンの再編に乗り出せ~』(内田和成さん講演)を拝聴してきた。

意図する、しないに関わらず、異業種間での競争があらゆる業界で起きている。そのなかで異業種競争を仕掛ける側の仕掛け方と、仕掛けられた側の既存企業がどう迎え撃てばよいかという話です。[2]

■ビジネスルールの変え方(ルールチェンジャー:異業種からの参入)

■既存企業の防衛戦略(既存の企業がいかなる変化を模索して成功に結びつけているか。)

各々の事例を挙げながらの内田先生の解説。

(随所で脇道にそれてしまう内田節も大いに堪能させていただいた。内田先生は、パワポなどの資料は使わずに話をされる方。この日も同じスタイルだった。)

http://www.waseda.jp/sem-uchida/shimaguchi_uchida.html

いつもながら、内田先生の話は面白い。(面白い。)切り口だけではなく、巧みな話術に引き込まれっぱなしの1時間だった。

パラダイム.JPG

嶋口先生からも「今日の内田先生の話は、”理論的な”要素よりも”面白さ”が際立っていた」との評。誠にそのとおり。

同じ話を聞いても何を感じ、会得するか。は人それぞれ。正解・不正解などない。
そもそも、経営の世界に絶対(解)が無い。フレームワークもしかり。自分(たち)の信念と哲学を拠り所にするしかない。その本質を突いた話が僕にとっての一番の持ち帰りだった。

「説得工学」が大事だ。盛田昭夫さんも言った。

コンサルティングとしてのキャリアが長くかつ超一流と称された内田先生も、「クライアントに伝わること、その気にさせることが大事。そのためにピッタリあうフレームワークを選ぶ。表現を変えればいい。自分自身が肚落ちする表現に各自変えればいい。絶対解はない。」「フレームワークは、手段にすぎない。自分自身にしっくりきて、説得したい相手につがわるフレームワーク・表現手段が良い。という視点が正しい。」

そいういえば、菅野寛さんも言ってたのを思い出す。フレームワークは、そのたびごとに考えるもの。作るもの。既知のフレームワークは、あくまで手がかりに過ぎない。と。

ちょっと話がそれるが、『ちょっとアホ!理論』[3] に伝える。ことの本質を見た気がしている。社員をその気にさせるために著者である出路雅明さんが実践しているアクションの数々が凄い。相手の目線、レベル、興味に合わせる。本音でぶつかる。それが言いたいこと、気持ちを伝える鍵だとツクヅク感じさせてくれる。要は、”本気度”の問題。本気度のあがらない状態ではなにも成し得ない。魂が入っている、入れるというのはこういうことなのだろう。

かっこつけない。飾らないありのままでぶつかり合う。ことなんだろう。

アホ.JPG
(詳しくは、著書および、HP http://www.humanforum.co.jp/philosophy/index.html 参照)

20071108_6.jpg


今回の内田先生の話のエッセンスが今回発売予定の『パラダイムの魔力 新装版 ジョエル バーカー、内田 和成(序文)、 仁平 和夫 (2014/4/16)』に載っているとのこと。こちらの方も見逃せない。[1]


まずは、意志ありき。客観解はない!(内田和成)

ではでは。

[1]

パラダイムの魔力 新装版

パラダイムの魔力 新装版

  • 作者: ジョエル バーカー
  • 出版社/メーカー: 日経BP社
  • 発売日: 2014/04/16
  • メディア: 単行本


[2]

異業種競争戦略

異業種競争戦略

  • 作者: 内田 和成
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2009/11/10
  • メディア: 単行本



[3]

ちょっとアホ!理論 倒産寸前だったのに超V字回復できちゃった!

ちょっとアホ!理論 倒産寸前だったのに超V字回復できちゃった!

  • 作者: 出路 雅明
  • 出版社/メーカー: 現代書林
  • 発売日: 2006/05/30
  • メディア: 単行本



[4]株式会社ヒューマンフォーラム HP
http://www.humanforum.co.jp/index.html

企業理念
http://www.humanforum.co.jp/philosophy/index.html


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『プロフェッショナル論』 [講義・授業]

先日のブログ記事でスペシャリストではなく、プロフェッショナルを目指せ。という文を引用したが、その自分の中で今一番の旬、仕事力、プロフェッショナル論に関して考えてみたいと思う。

 プロフェッショナルというのも人によって定義や、寄せる思いは違うと考えた方が良さそうである。人それぞれにはスタイルがあり、そのスタイルの違いこそがプロとしての価値を生み出している。と考えるからだ。内田和成先生もまさにそれを強調した上で、彼のプロフェッショナル論を披露してくれた。
スクリーンショット(2014-01-25 4.49.58).png

 かなり簡略化した僕自身のメモなので、その場に居た人にしか正確に伝わらない部分が多い。裏を返せばそういう前提でここに残しておきたいと思う。


『内田和成のプロフェッショナル論』
「リーダーシップは、生き様」プロフェッショナル論もこれが全てというわけではないです。内田和成のプロフェッショナル論、内田和成の生き様を今日はお話します。

・ 本当に好き嫌いだけで仕事が出来るほど甘くはない。好きな事をやる為には嫌な事もやらないとイケナイ。(コンサルティングの仕事もカッコいい仕事ばかりではない。泥臭い地面を這いつくばるような事が大半。データ入力などのつまらない仕事もやるがそれをやらずに、いわゆるコンサルのカッコいい部分の仕事は成り立たない)
・ プロフェッショナルは結果が全て。(引用:堀紘一さんの「徹夜事件」頑張った?徹夜した?徹夜してこのレベルか)
・ わくわくドキドキ派(その対極にあるのは、出来れば安全策派。どちらが正しいではなく、先が見えない。やってみて引っ返さないと行けないかもしれないような策を選択してしまう。それはわくわくドキドキを大切にしたいからです。)
・ 知的・アイディアに関係する事は、人がやらないようなことに挑戦するというのが姿勢。でも、挑戦しないモノ事ももある。敢えて挑戦しないようにしている物もある。食べ物やファッションには保守的であることにしている。
・ 運やツキを大事にしている。経営は勘だとおもっている。
・ 経営は勘。でも山勘ではない。ギャンブラーではなく、勝負師であれ。ギャンブラーは「運を天に任せる」が勝負師は、「運までも自らが仕切る」『勝者の思考法』二宮清純(著)より引用
・ プロは言い訳をしない。例えばプロ野球選手。「今日は天気が悪い。新しいバットが馴染まなくて。」料理人が「食材が悪かった」こんな、言い訳をするようでは一流のプロとは言えない。
・ 私は、Agentタイプ。主体的に経営をする人。したい人をPrincipal。人にアドバイスする人をAgentと言う。
・ 好きじゃないとやらない。→やらないとその分野での成長が止まる。でも好きじゃない分野で成長しなくてもいいなんて考えもあるかね。
・ 本物・一流になるプロは、元々持っている視座が違う。(米長邦雄(著)『人間における勝負の研究―さわやかに勝ちたい人へ』4段になる前に5段、6段になったら自分はどういう将棋を打つかを考えている。)
・ プロは努力する。努力をした。一見天才?と見える人たちこそいい仕事ができる。ジーコは、天才? ゴール前には、パターンが1000通りあるんだ。その1000通り全てにおいて100%成功するように練習する。それだけやればとっさのときに自然にプレーとして出る。
奥山デザイナー(フェラーリーなど)は、毎日100個の新しいデザインを書いている。そうしていないとお客様の前で閃かないのだ。
・ 持って生まれた才能よりも日頃の努力(女性パイロットの話。最初は腕で飛ばそうとして技を磨く。次に頭で。でも結局は、心で飛ばすことに気付く。心を磨くことです。
・ 自分の形に会社を変えるくらいじゃないとダメだと思う。自分を組織に合わせるのではつまらない。PCの父アラン・ケイ 将来を予想する最良の方法は、自分自らで作り出す事だ。
・ ビジネスマンは、「“心と技”を磨くべき」
・ 視野・視座・視点 を大切に。視野:広く見るようにしないと不意打ちにあう。視座:2つ上のポジションの立場で物事を見る。一つ上のポジションとはとかく利害関係が生じるので。視点:やはりユニークさが大切
・ 私は叱る。さもなくば、期待水準のバーも上がらない。コーチングは、叱らないというが。
・ 『得意淡然(トクイタンゼン)』とは、得意な時、物事がうまく行って居る時、あるいは絶頂の時に、淡々と振る舞い、決して奢らず、常に謙虚に、冷静沈着に 行動することです。反対に『失意泰然(シツイタイゼン)』とは、失意の時、物事がうまく行っていない時、逆風に逆らって向かっている時、あるいはどん底の 時に、悠然と構え、何事にも動ぜず、ゆったりと落ち着いて行動することです。長い人生の中ではこの『得意と失意』が必ず交互にやって来ます(六然より)
・ おススメの図書
① ジョエル・パーカー(著)『パラダイムの魔力』 
② 西堀栄三郎(著)『創造力―自然と技術の視点から』絶版になったので出版社と掛け合って別タイトルで再販。現タイトルは『技士道 十五ヶ条 ものづくりを極める術』
③ 司馬遼太郎(著)『項羽と劉邦』
④ 二宮清純(著)『勝者の思考法』
⑤ 営業のハウツー本

・人間学ぼうと思えばサルからでも学べる(堀紘一)
スクリーンショット(2014-01-25 4.47.38).png

ではでは。
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目的達成意識が低い。低かった自分に反省。これからは、会社(一企業)を変える。という視点ではなく、世界を変える。という視点で取り組みたい。そのために必要であれば場も変えよう。というのが品川女子学院 漆 紫穂子さんの講演を聞いたボクなりの結論。 [講義・授業]

ビジネススクールに通ってた頃に授業としてとっていた大隈塾 ネクストリーダープログラムの聴講に誘ってもらえたので参加した。2013年12月4日(水)当日は、以前から気になっていた人のひとり、品川女学院 漆 紫穂子校長の講話だった。

学校を劇的に変えた事例として有名だが、組織、起業を変えるヒントになるはず。という期待をまったく裏切らない内容。得るものが多かった。60分強の物語り調の語り口にも飽きることなかった。自分とは異なるプレゼンすたいるからも気づきをもらえた。

心のスイッチが入れば組織は変わる
〜改革に学ぶリーダーシップ〜
品川女子学院 漆 紫穂子校長
@早稲田大学 大隈塾 ネクストリーダープログラム
2013年12月4日(水)19時〜20時30分@早稲田大学 早稲田キャンパス11号館

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漆さんの話は、タクティクス満載という印象。実践で培われた知恵が満載。
すごい。と感心してばかりもいられないのですが凄いと思いました。

経営学書、経営学者、リーダーシップ論者たちが、体系的にまとめた組織改革の話を試したというよりは、自分の試みがそのまま組織改革論として見事に成立している。そんな内容だった。

お題は、『心のスイッチが入れば組織は変わる』〜改革に学ぶリーダーシップ〜  無名校から有名人気女子学校に7年間の改革の末実現させた話。

瀕死の状態だった品川女学院を受け継ぎ、人気注目校に変えた。なにせ、学年によっては5人しか学生がいなかった。偏差値?計測不可能だったというのだから想像を超えている。(偏差値は、志願者がいて始めて計算できる。志願者が模試などを受験したさいに志望している学生たちの実力から算出するが、入学希望者がほとんどいなかった。志望校として名前を上げてもらえなかった学校だった当時はそういう状況だったということらしい。)

学校改革事例の多くは、女子高、男子校を共学にした。とか、先生を総入れ替え。などの手段がほとんどだが、品川女学院の場合は、共学化でもなく、先生の入れ替えも一切行わずに改革を成功させた数少ない事例とのことである。

 その改革、変革を体現 してきた中で会得した知恵の数々を披露してもらった。企業の変革となんら違いは無い。 今更ながら自分自身の行動の仕方、進め方の課題点を指摘されたように感じた。 (自分に照らし合わせて、今からでも間に合うだろうか。。。いや、無理だろう。誰かに託すしかない。というのが率直な感想ではある。人に嫌われてしまってはダメだからである。僕の場合は、嫌われようが何しようが言うべきことはハッキリ、分かり易くストレートに伝えてきた。悪者と言われても構わないと思って行動してきた。だが、大事なのは目的を達成すること。嫌われてしまっては目的は達成しない。のであればそれは大間違い。同じ組織のなかで一旦嫌われてしまっては、いまさら機能出来ないだろう。誰かに託すか、まったく違う組織(企業・起業)を目指すしかないのだろう。その際にもうひとつ大事なのは、会社(一企業)を変える。という視点ではなく、世界を変える。という視点が大事になるのも間違いない。そういう視点をもてていれば、こういう過ちも犯さなかったのだろう。)

ここまでの理解が出来るようになるのにボクの場合は時間がかかりすぎた。漆さんの講話だけではなく、先日参加させもらった実験『大人は若者から何をまなべるのか』 フォロワーシップ・ラボ主催セミナー〜Tehu, 税所篤快, 安部敏樹から紐解く若者の意思と力〜、そして先日参加した、若者たちとの秘密の徹夜合宿などからの影響もありようやくたどりつけたようにも思う。

【刺さった言葉】
・弱みが強み
 できないことをやっている人を見ていて助けてくれる人がいる。ひとり、ひとり作戦で仲間を作る。

・優先順位よりもスピード
 少人数だとみんなのコミットのレベルが違う。小さいことだと始めやすい。修正が効く。  結果が目に見える。ちっちゃくて目に見えることをやる。自分だけ外の空気を吸い続けると孤立する。  外の情報を吸収する時は、仲間と一緒に

・人が動かない理由
 見ているものが私と違った。私は、ゴールを見ていた。周りはプロセスとリスクを見ていた。  このバリアを取り去ること。同じ画をみてもらうことが大切。

・目標は伝わらない!
 組織の目標は個人の目標になりにくい。クレドなど。
 ←これを前提に考えないとイケナインデスヨネ。

・人は変えられない、管理できない
 本人が困る。差し迫らないと動かない。やりたい人は管理する必要がない。ズルする人がいても良い。と腹をくくる。管理しない!

・次世代を育てる
 ①任せる(丸なげ)”新しい事を言う人は、リスクとってでもやろうとしている。見ないでOK出す。
 ②短所は長所) ・立ち話をする。
   会議では伝わらなくてもタバコ部屋なら伝わる。会議で反対するひともインフォーマルな場だとOKする

・起業*女性(女性は、日本の含み資産)この掛け算がレバレッジを生む。
 それが”28プロジェクト”を  やっている背景。女性にとって28歳までの生き方がどれだけ大事か。ひいては日本のために重要なことだと考えている。(なるほど。女子中高校に拘っている背景の一つもここにあり。なんですね。)

  ・嫌われたらダメ  
 目的達成意識が高ければ、当然のこと。
←これなんですよね〜っ。完全にこの視点が僕には抜けていた。正しい奴が正義。それしか頭になかった。。。

目的達成意識が低い。低かった自分に反省。これからは、会社(一企業)を変える。という視点ではなく、世界を変える。という視点で取り組みたい。そのために必要であれば場も変えよう。というのが結論。

決して自分のこれからの人生を消化試合にはしない!
https://www.facebook.com/mitsuhiro.shimada/media_set?set=a.690871027613948.1073742204.100000731710716&type=1

ではでは。

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算数にも作戦があったとは。(小学校1年生の授業参観での気付き) [講義・授業]

 ブログ記事を書く際には、カテゴリーを自分なりにつけている。基準は、情報のソース。たとえば、その気付きが新聞、雑誌であればそのようにタグを付ける。それが授業であれば、講義・授業というタグをという具合だ。

 で、今回は、小学一年生の娘の授業参観に行った際の気付き。やはり、これも情報源は”授業”ということになる。いや、まったくもって僕にとっても授業だったように思う。

 見学した算数授業の内容は、引き算だった。
ちょっとした文章問題を5人一チームのグループワークで取り組む。というもの。文章題は、こんな感じ。

 落ち葉ひろいをしました。ひろしさんは、9まい。あき子さんは13まい。どちらがなんまいおおく拾ったでしょうか。

ひねりがあるわけでも、とんち問題でもなく。素直に解く問題なのだが、自分たちで”作戦”を考えて解いて発表してください。というものであった。

さ、作戦? 多い数字13から少ない数9を引いて、その差4が答えだろう。
数字が大きいほうが4枚多く拾った。つまりあき子さんが4枚多く拾った。
作戦もクソも無いんじゃないかな。でも、作戦っていうからには。。。。
という思いで見守った。

つまり、こういう事らしい。解き方には、色々手段、方法がある。
図を書いて解く。式で考える。文章にして考える。あるいは、その何れもを組み合わせて解く。
そういうことをチームで考えさせるというものであった。

たとえば、図を書いて解く。
葉っぱの絵を9まい。13まい並べて書いて、どちらがなん枚おおいか、線で結んで残った分を数える。とか。

式で考える。その①ひく足し算
   13   9
  10と3にわけて
  10から9を”ひく”。そしたら1
  その1と3を足したら4。こたえは、4。

式で考える。その②ひくひく算
   13   9
        6と3にわけて
   13から3を引いて10
   10から6をひいて4。こたえは、4。


テキパキとグループで集まって、平等に作業に取り組もうとしていた子供たちを見ていて
思った以上にしっかりしている。と思ったのと同時に微笑ましかった。

それ以上に、自分たちの能力の範囲内で解決する手法を探すという授業内容にいまさらながらに感動すら憶えている。2桁だろうと3桁だろうと頭の中で暗算してしまうだろうが、小学1年生だと流石に1桁同士の計算が限界。その前提で2桁問題に取り組む手法としての内容。

ふっと思ったが、実は算盤の仕組みも似ているのに気付いた。1の珠と5の珠に振り分けて、足したり引いたりしている。上達していくとそれが数字という概念以上に(左脳)、珠の置かれている形(場所、珠の配列)つまり右脳化させて作業をしていく段階に入る。
 珠算の得意な人は、始めは算盤をつかっているが、だんだん、算盤なしで指を動かすだけになる。そして、次の段階は、頭のなかに算盤をイメージするレベルになる。なんか、そういう事を思い出した。

お恥ずかしながら、僕も小学生の頃算盤を習ったがまったく、上達しないで算盤を手放すところまで行かなかった。嫌々やっていても上達しない。そんな見本のような子供だった。懐かしい。

それにしても、作戦というものは何事にもあるんだな。と思わせられたひと時だった。
そういう意味で、僕にとっても意義ある授業であったと思う。

ではでは。



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二人のオヤジに大きく影響された。馬淵澄夫氏。 [講義・授業]

先日の授業は、馬淵澄夫衆議院議員がゲストスピーカーだった。お恥ずかしながら政治に興味がない僕には予備知識がなく、授業の直前にネットでプロフィールを確認。最低限の理解をして臨んだ。

今回の講演全体を通して感じたことそれは、大きく3つ。①馬淵さんが総理大臣を目指しているというのがびっしり伝わってきたこと。②実行力が売りの政治家であること。③判断以上に決断が出来る人である。

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①総理大臣を目指している
 彼自身は、民間建設会社で働いた、さらには経営もした後に代議士になっているわけだが、その就職の際の理由が、まず代議士になるための準備。それも土建屋から一国の総理になった田中角栄氏に憧れたからだそうだ。いわゆる彼にとってのロールモデルは、角栄氏。正直にコメントしていたがその当時は崇高な気持ちと云うより、政治家として成功して金儲けしたい。という気持ちが強かったらしいが。(以前、元プロテニスプレーヤーの杉山愛さんが言ってた。○○さんのようになりたい。世界ランクTop10の選手ならどういう振る舞い、プレイをしているか。歩き方、仕草まで真似ようとした。そういうのをロールモデルを持った。ただ、そうやっていくうちで思ったことは、「自分は、自分だ。」これは本質的に保つ必要があって、他人に成りきる必要はない。良いと思ったことだけを取り入れて行く。そうやりながらランキングも確かに上がっていった。と。) まあ、そうやってみているとなにやら田中角栄氏がダブって見える気がした。
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彼の代議士になろうと思ったきっかけなどを聴いていると、いやはや、なんともストレートな方だ。と正直思った。と同時に、以前、たしか内田和成先生の授業での言葉「君たちは、就職したのか就社したのか。どちらかハッキリさせた方がいいぞ。就社したんだったら、会社のトップ社長を目指すべきだし、就職したのだったらその道のトッププロを目指さなきゃ。」を思い出した。
 そういえば、僕って何を考えながら会社行っているんだろうか。好きな会社に勤めて、そこそこ(?)好きなことやらせてもらって。。。。何を目指しているんだろうか。会社のトップ?それともその道の超スペシャリスト?怪しいなと自分自身思ってしまった。好きで、好きで選んだ会社ではあるが、トップを目指しているわけではない。(→就社したわけではない。)かと言って、何かのAuthorityになろうとしているわけでもない。自分自身どうありたいか。を再考しなければならないのだろう。ちょっぴり情けなくなった。

 その影響だろうか、最近”起業”に興味を持ち始めている。我が社のトップを目指す。自分でもなんかイメージ出来ない。できないものはしょうがない。ならば、その道の超スペシャリスト。を目指してみようか。となる。その為の近道は、密度濃い実体験をすること。修羅場を経験することだと思っている。僕の場合、興味の対象は、マネジメント&マーケティングだ。その実体験を手応えを持って経験するためには、起業するのが手っ取り早いし確実。会社側にそういう場を与えてほしいと訴えてもなかなか叶えられないこの現状を考えると確かな手段である起業家への道というのが良さそうに思えているからだ。(会社には、販売会社の社長をやらせて欲しい。と言っているのだがどうもいい答えをもらったことがない。かつそんな雰囲気すらない。)この事業をやりたい。というのは明確になく、経営者としての経験を積みたい。というところに課題もありそうだが、僕本人自身は、自己実現、自己能力開発そのものに興味があるのだからしょうがない。実業家、そしてその経験を活かした生き方を死ぬまで続けたい。それえが僕の夢。馬淵さんの話を聴きながらそんなことを考えていた。

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②実務能力、実行力が売りの政治家である
 これに関しては、2003年に初当選。既に大臣を3回経験。という経歴に表れている。
また、馬淵代議士は、国交相時代に自民党の問責にあったが、問責にあうぐらいでないと事をなしていると素人目には見えない。(詳細は知らないが、河野太郎氏などによると、もとは前任の前原大臣自体のことが原因になっていて、馬淵大臣が悪いわけではない。らしいが。また同様に川野太郎氏のブログのコメントによると、前原代議士は、八ッ場ダム、JAL、尖閣問題、原発輸出等々、自分が始めたことが、みんな中途半端で終わっている。世論調査の人気は高いかもしれないが、リーダーとしての手腕はどうだろうか。ともある。)

で、どこに彼の実務能力の高さの秘訣があるか。だが、馬淵氏によると、組織の特性を理解していることだと思った。20代後半から幾多もの救済型M&Aを手がけた。起業を再生した経験を持つ。その中で大切にしたことは、命令するのではなく、お願いすること。を徹底したそうだ。いくらM&Aを仕掛けた側だとしても、所詮その業界のことに関してはど素人。偉そうに上から目線で命令しても現場は動かない。買収された側の能力を引き出すことに徹した。尊重する立場を取ったことで成功に結びつけた。この知恵は、M&Aの総元締めである親会社のトップ”オヤジ”によるアドバイスだったそうだ。”行ったらな、絶対命令したらあかんぞ。馬淵。お願いするんや。” この経験が現在にも活きていると主張。たとえば国交大臣になったとしても、その分野に関してのことは、その道のプロ達(官僚)の知識、経験にはかなわない。命令するのではなく、お願いする。の姿勢で進めている。実務運営が上手くいかなかった民主党大臣が多いのはそのせいだともコメント。反面、その辺がうまかったのが自民党。族議員というもので関係省庁との繋がりをつよめることで安定した政治運営を可能にしていた。それが行き過ぎ、シガラミが出来てしまったのも確かだが。
 単身で乗り込む経験を企業に務めていた頃に一杯してきた。そういう修羅場を多く経験してきたからこそ掴んでいるものがある。といえそうだ。

これに付随して面白い話を紹介してくれた。これもまた、工務店勤務時代の”オヤジ”からのメッセージだそうだ。
「(馬淵、)お願いをしたら。お礼をしろ。」
えっ、そんな必要あるんですか?
「当たり前だろう。お願いをしたらお礼をするんや。だだし、お礼はタダや。給料はあげたらあかんぞ。」

なにやら”商売”というものを感じさせられる話だった。決して、ビジネスという言葉が持つイメージとは違う泥臭さと本質を感じた。

③判断以上に決断が出来る人である。
 常日頃から、経営者(トップ)には決断力が必要だ。と僕も思っている。馬淵氏にはそれを感じる。実際彼自身その重要性を強く意識している。と感じさせられる話が多かった。
 特に印象づけられたのが、東日本大震災のときの福島原発事故の対応にあった時の彼の行動の数々だ。
極限での判断、決断を求められた時に彼がとった行動の数々は、決断力を感じさせられる。死ぬかもしれない状況に自らが率先して望む。そしてそれに同行してもらう人間を決める。決断とは、正解が無いものにたいして誰かが決めなくてはいけない状況で必要になるもの。参考意見や、情報を集めることができたとしても最後に決めるのは一人のトップの腹で決める。もの。確固たる信念と胆力がないと成し得ないことだと思うが、馬淵氏にはそれがある。と強く感じさせられた。
 蛮勇を発揮してもしょうがない。まずは、現状把握。一人ではできない。まずは、考えずに動け。という人がいる。現状を知るために動けという意味だと考えてほしい。単純に実行に移しているわけではない。という主張にもなにかグっとくるものを感じた。

◎おわりに
 授業の一貫でゲストスピーカーの話を聴く。その授業のテーマは、「リーダーシップ」なのだが、今までのゲストの多くは、リーダーシップとは直結しない話、テーマが多かった。それらとは違い、馬淵さんは、終始リーダーたるもの。を話題にしてくれていたことは何よりも嬉しかった。話の節々に福島原発事故への対応の話が盛り込まれていた。極限にちかい状況での話には、いろんな要素を煮詰めた状況をイメージさせるものがある。余計なモノがなく、凄く凝縮されてて、自分のもったテーマを考えるのに大変有効なのだ。と今回も感じた。

参考:(株)ウーブル・ロールモデル研究所 HPより転写
http://www.oeuvre.co.jp/program/index.html
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ではでは。
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アイスタイル(@COSME) 吉松徹郎さん。自然体な経営者。 [講義・授業]

 僕と考え方が待ったく同じではないが、接点が多い。それだけに様々な気付きを貰えた。自分自身の頭のなかで多少なりとも科学反応が起こった。凄く楽しめた。吉松さんご本人は、アクセンチュア出身で「CRM」
 
 @COSMEは言わずとしれた、化粧品にまつわる情報サイト。ユーザーたちの書込みが活発に取り交わされている流行りのサイトの一つだ。
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長い時間軸での見方、世界規模での考察で腹オチ感抜群だった。BCG 御立尚資さん  [講義・授業]

 BCG御立尚資さんの話を聴いたのは、実は2度目。一度目は、慶應MCCの夕学五十講。あの時のお題は、『変化の時代と戦略ルネサンス』。百年、千年単位でのものの見方、歴史観に基づいた話に大変刺激を受けたのを思い出す。二度目の今回も大いに楽しまさせていただいた。
 今回の御立さんとの質疑応答でのやり取りの中でも、引き出しの多さを感じた。どんな質問が富んできても幾多もあるネタを引用しながら回答するスタイルは今回も健在。僕に限らず、聴講していたメンバーは大きく腹オチしていたに違いない。

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(上記写真は、前回2010年に講演された時のものを流用)

 今回の講義の場をホストしているのは、前BCG代表の内田和成先生。現&前代表ながらタイプが可也違うと以前に聞いたことがあった。確かに、内田さんのプレゼンはパワーポイントを使わず古典落語的なアプローチなのに対して、御立さんはスライドおよびデータを多用される。スタイルは違う。内田さんの斜に構えたかのようなコメントアプローチに対して、如何にも常識人と思われるような御立さんの話の構成。お二人の中でのコントラストも頭のなかで楽しませて頂いた。スタイル、タイプに違いはあるにせよ、いずれ劣らず腹オチ感十分なお話。今回も流石だ。と正直唸ってしまった。

公演中の質疑応答でも質問してみたかったことがあったのだが、なんか圧倒された感が僕のなかに合ったのと、ホストの内田先生に妙に気をつかって質問出来なかった。いつものように突き上げるような挙手はできず、手を上げ下げしてしまった。。変化適応力の話題もあってリスクとリターンのバランスをとる。という葛藤のなかで諦めた。ちなみに今回のリスクは、開場が静まること。リターンは笑いを取ること。質疑応答で笑い(他の聴講生はもちろん、講演者とうにんも思わずニヤリ。としてしまうような質問をいつも目指している。やっぱりチャレンジすればよかったかな。。。。ちょっぴりそれだけが心残り。)

ここに、グっときた部分をハイライトしてみたいとおもう。
◆知ってるよ。えっ、知らなかった。と思わせる話。これで掴む話術。
  最も強いものが行き残るのではなく、
  最も懸命なものが生き残るのでもない。
  最も変化できるものが生き残るのだ。

ここまで聞いたら、あ〜っ、知ってる。聞いたことあるよ。とまずMBA学生位ならおもうところ。

でも、じつは、この言葉はLCメギンンソンが経営によるチャールズ・ダーウィンの解釈。決してダーウィンが言った言葉ではない。と聞くと、えっ、知らなかった。。ってなる。その辺を計算しつくした掴みにグっときた。

◆データのまとめ方、切り口が面白い。
 例えば、米国メディア業界の順位変動のデータ。『業界順位変動の拡大(米国メディア業界)』昔は、参入企業数が限られていて、かつ企業規模の順位変動が少なかった。入れ替わったとしても2位が1位になったり、3位が4位になったりするぐらいの変化だったのが、最近では10位くらいの企業がいきなり翌年には1位になったり、その逆もある。それをプロットしてしまうことでビジュアルてきに業界が”安定期”→”変化幅拡大期”→”変化スピード期”に急速に変化している様子が紹介された。振れ幅が大きくなっていること、変化のスピートが加速している様子が直感的に伝わってくる。大変秀逸なプレゼンだったと思う。

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◆いままでの常識が崩れさっているのが現代。
 『規模の経済』というのは、当然のように思われている。業界トップになることが利益をエンジョイするための必要十分条件かのように思われているが、この考えが当てはまらなくなってきている。変化の大きなこの時代で、規模を追いかけると効率が逆に落ちてしまう。
 これに関しては、グラフを見せられて可也のショックを受けてしまった。
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 ただ、大きいことは良いことだ。神話の崩壊。環境変化の中では、規模が大きいと余計に対応が難しくなる。例 シンガポール 500万人レベルだからいろいろ変化が出来るし試せる強みが発揮できる。 という部分においては、僕自身がシンガポールに住んでいたこともあったり、昨今のインターネット絡みのビジネスを見に付け思い描いていた図式ではあった。

■”変化の方向性の画一化”とそれに伴う”危険の拡大”
 都市への集積化が進む事で、自然災害による損害額も大きくなって来ている。また、ビジネスのサプライチェインもグローバル化が進むことで1つの災害での被害額が大きくなって来ている。これは、マクロで見たときの世の中の変化の方向性が画一化されることで効率は良くなっているが、リスクも拡大していることを表している。
 例として、エアライン業界の業績変動のデータを引き合いにこの現象を紹介してもらった。エアライン業界の業績がどーんと落ち込む頻度が増えている。それをイベントリスクというらしいが、頻度は増える、さらに被害額が拡大していることが見事に表されていた。的確なデータのみせ方で僕の頭にもクリアにインプットされた。

■大きく、俯瞰的にみることでドッシリ構える事が出来る。
 近年、日本の経済状況がよくないとか、GDPで中国に抜かれたとか、韓国が。とかそいういうネガチブな発言が多く、暗い気持ちにさせられる事ばかりだが、アンガスマディソンの分析データを引用した100年、1000年単位での世界の移り変わりの歴史を見て、1980年代にJAPAN as no.1とモテハヤされ、1990年代にバブル崩壊。それからの20年間は、失われた20年とか言われて一喜一憂している自分たちが情けなく思えてくると同時に、落ち着いた気持ちになれた。ある種、楽観的になれた。全世界で皆が幸せになれる方向を模索すべきであって、国毎の幸せを憂いていても虚しい。と思えるようになった。そのための技術、外交、そして平和なのではないだろうかとつねづね思っている。

 この昨今の動きと長期的な歴史の流れ等を鑑みると、現代において日本の果たす役割は以前よりも増している気がする。平和国家だったり、あらゆる知識、文化でのリテラシーレベル(平均)の高さ、豊かさ、そしてそれらがモタラしたと考えられる少子化、高齢化、サブカルチャーの発信、そして草食系などの若い世代の特徴など。様々な面で日本は、世界の最先端を行っていると思うのだが、御立さんはどのように考えているかそうだとすると、楽観的な姿勢の大切さ。とくにリーダーには不可欠な資質。チームメンバーを萎縮させず、フルに能力を引き出す。そのためには楽観的でなければならない。という御立さんのコメントも考え合わせると、日本という国は、世界の将来のためにも楽観的でなくてはならないのではないだろうか。

 御立さんには、もう一つ伺いたい事が今になって出て来た。この考え方に同意できるのか、はたまた不賛成なのか。確認してみたくなった。

 笑いがとれそうな質問をしようか、スベキでないか。などばかり考えていた自分が今更ながら悔やまれる。この質問ならば、笑いは取れなくてもグッと来る質問に出来たのではないだろうか。そんなことを今更ながら考えてしまう。
 
■全体を通じての感想。
なんとなく、とかイメージとかではなくデータをもって起きている事、将来起きうる事を解説してもらった。グッと来っぱなしの90分間だった。

ではでは。
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岩瀬さんの出口治明社長を 心の底から尊敬している様子が感じ取れた。凄く好感がもてた。【ライフネット生命】 [講義・授業]

授業の一貫として、ライフネット生命の岩瀬大輔さんのお話を聴く機会に恵まれた。事前に著書も読ませていただいていたが、やはり直接を聞くと温度が直接伝わってきたのを感じた。人間は、言葉だけでコミュニケーションをしているわけではなくそれ以外の要素で伝えている、伝わっていると聞いたことがあるがまさにそれを体感した。
(ちなみに読書が苦手な僕は、会う前に読むより、会ったあとに読むことが多い。書いた人の人柄とかイメージを持ちながらだとすーっと本の内容が入ってくるというのが理由。)

本を読んだ直後に、書評も書いたが、結構格好つけようとして堅苦しく書いてしまったと多少後悔している。なんか肩に力が入っていないもっとフランクな中に凄さを感じさせてくれた岩瀬さんの語り口調と内容だった。

今になって、僕って片手落ちだなと思った。話を聴く前にライフネット生命の商品を試していなかったこと。つまり、彼らのホームページを体験していなかったことだ。で、いま画面上にあったライフネットのバナー広告からサイトに入ってみた。その画面がこれ。
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分かり易い。操作が直感的で整理されている点。加えて、ユーザーが知りたい。なぜ?と思う所が逐一網羅されていてグッと来る。例えば、保険見積もり画面。「なぜ3,000万円が基本なの?」とか、「支払限度日数って?(どうして60日?)」という誰しも疑問に思ったり、確認したいと思うポイントが的確に抑えてある。その内容でよければ、契約申し込み。となる訳だがそのプロセスも至ってシンプル直感的。常々、ホームページの作りには、その企業の経営姿勢が反映されると思っている。(いや、ホームページというよりは正しくは、顧客との接点あらゆるところに見られると思っている。ホームページは、それを視覚的にかつ冷静、ロジカルに評価し易いというのがより正確な表現だろう。)


企業の論理やエゴは一切見られない、顧客を中心に考えた戦略重視した企業であることを改めて感じた。
仲間のプロフェッショナルな部分とアマチュアな部分の両方を上手く活かして、先入観にとらわれず、あくまで顧客視点で突き進む姿勢は、CRM戦略のケースになりそうだと思った。
①時間や場所に制約されない。
②親しみやすく、高い能力を持ち、能動的なリソース、
③組織全体で顧客のことについて記憶、
④ストリームライン化され、パーソナライズされ、安全なプロセスの実行。
⑤一貫した満足度の高い顧客経験の創出
⑥継続的なカイゼン
(CRM 顧客はそこにいる アクセンチュア村山徹、三谷宏治ら共著 東洋経済新報社 2001年より①〜⑥を抜粋 P355)


CRM―顧客はそこにいる (Best solution)

CRM―顧客はそこにいる (Best solution)

  • 作者: 村山 徹
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2001/07
  • メディア: 単行本




【魅力的な仲間と過ごせること。これが自分の仕事観】
なんとも羨ましいと思ったのは、人との出会い。だたし、これは岩瀬さん本人にその要素、人間力、人間的な魅力があるからこそ実現出来ているわけで、なにも彼がラッキーな人棚からぼた餅という訳ではないと感じた。出会った人の良さを見つけ、その部分を活かそうとする姿勢が随所に表れていると感じた。魅力的な仲間と過ごせること。これが自分の仕事観だと表現していたことからもそれが言える。僕自身がそうなりたければ、自分がそうならないといけない。カッコイイとおもったらカッコイイと表現する。凄いと思ったら凄いと言おう。ただ、必ずしも直接的に言う必要がない。本人が居ないところで褒めることの効用を説明してもらい納得した。これが僕にとっての一番大きなTake Awayだった。

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ではでは


ネットで生保を売ろう!

ネットで生保を売ろう!

  • 作者: 岩瀬 大輔
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2011/03/24
  • メディア: 単行本



このカードも岩瀬さんが当日配ってくれたもの。原理原則は、入社一年目に限らず大切。普遍性を感じるとともに自らが成長していない。と感じるのだった。
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出口社長がいまでも街頭で自らくばっていたりする会社広告だそうだ。ビジネスというより商売をしている。と感じさせる部分。いつまでも顧客の目線で取り組む企業であって欲しい。

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僕も靴を磨こう!Berluti (ベルルッティ) [講義・授業]

先日、授業にて講演いただいたBerluti (ベルルッティ)社長の今村さんの話は、実に見事にMBA生徒向けに練り上げられていたと思う。社会人MBA受講者が気にしそうなポイントを許される限り定量的に、かつ定性的に解説してもらった。僕らからの質問に対しての回答も質問者の意図がしっかり反映されたものになっていて、手応えを感じる90分だった。

◆定量面での事例紹介
 確かに定性的な解説が多い。これは機密事項保持のためにはしょうがない。だが、そのなかで定量的なアプローチが進んでいることを示唆する説明があった。その一例がマーケティング活動にまつわるROI測定と活用だ。
 Berlutiの場合は、週次の効果測定を徹底化し、より効果の高いメディアへの露出を集中させるまた、効果をメディア・代理店と情報共有し、次へとつなげていくことを意識的に徹底的にやっているそうだ。そのためには、VOC、ヒアリング結果などは、広告代理店、メディアなどとも共有する。それを根拠に各メディア、雑誌会社に対して、オタクの広告を増やすとか、減額するとかのやりとりをするし、そういうやり取りが機能する。とのことだ。広告活動にまつわるROIに関しては、頭を悩ませている。広告と売上げの因果関係が説明つかずズルズルと慣習に基づいて広告活動しているブランドが殆ど。マーケティングの担当者も、広告代理店らもいろいろ言い訳をしながらおざなりにしているのとは好対照だ。示唆が大きい。大いに参考にしたい。

◆定性面からの解説の数々。
 正直、Berlutiというブランドを僕自身認知していなかった。そこそこブランド名は知っている方だが、それでも知らなかった。それだけに見ること、聴くことすべて新鮮だった。と同時に今村さんの話を伺いながら感じたことは、一貫性があり、かつ美しい戦略を実践されている。という点だ。
 「靴に魂を吹き込む!」というメッセージとともに、顧客にとってのBerlutiに対する印象を決定づける「真実の瞬間」をなによりも大切にされているのが明確に伝わってきた。その一貫性をもったブランディング活動の骨格として
①店舗開発
②顧客・商品開発
③人材育成
が位置づけられている。それが実に見事に調和していると感じさせられた。いい戦略はやはり美しいのだ。

①店舗開発
日本市場への参入戦略は、LV(J)と酷似している。他の高級紳士靴ブランドがすべて代理店によるネットワークチャネルを選択したのに対して、Berlutiは当初から直営販路にこだわっている。
路面店は、Berluti独自の世界観を表現するための直営店。
百貨店は、(女性偏重のフロアレイアウトを要する)百貨店の1階常設店舗と路面の角を獲得。
常識ハズレと言われようと、自分たちのポリシー、戦略に従ってアプローチしてきた姿勢がそこに現れていると感じた。

②顧客・商品開発
 ここでぐっときたのが2つ。ひとつは、既存顧客との関係性向上のためにCRM活動を実に見事に進められている事。ニッチなマーケットだけに濃さも半端ない。”クラブ・スワン” 「Berluti  パティーヌの集い」がその典型例だろう。イベントそのものにストーリーがあり、ブランドとお客様との関係づくりだけではなくそこにお客様同士のコミュニティも形成される。同じ趣味、嗜好をもつ上質なお客様同士の繋がりだけに、そこに集うことへのモチベーションもかなり高いものになっていることを想像する。
 もう一つは、商品開発。それもローカル市場からのフィードバックとそれに対してのアクション。これは本社もローカル販社も共に協力しないと出来ないこと。お互いをリスペクトし合っている。コミュニケーションが良いからこそ成立すること。ローカル販社が自分のマーケットに合う商品提案を具体的に行う。その際には、商品化された暁には、これだけの数をしっかり売るとコミットし、販売成果を出すことに全力を尽くす。それが遣りきられることでお互いの信頼関係が向上している。ここから改めてLocal販社としての心得を学ぶと同時に、本社としての構え方を学んだ。僕にとって大変示唆の大きい話だった。

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 Berlutiを語る上で、企業のDNAとして4Cという言葉を使うそうだ。Color,Confort、Creativity、Customer。自分たちの強みだったり大切にしていること、独自性がこの4つのCに込められている。この中で特に僕の興味を引いたのは、Colorの部分。彼らは、直営店で靴の色を染め直すことが出来る技術、オペレーション機能を持っている。ただその色合いを変えるオペレーションを変えると同時に、色合いを変える工程の意味、位置づけを変えている。一色(カカオ)から何色もの靴が作れる。というのが彼らのオペレーション能力なのだが、店舗展開が増えてきた時点でオペレーションを変えている。以前は、半完成品に対して店頭で最終色付けをする。というオペレーションだったが、店舗が増えたいまでは、完成品に対してカスタマイズする意味で色を加える。という方法に変えたそうだ。半完成品オペレーションを聞いたときには、ベネトンのSCMを想起したが、現在のオペレーションからはカスタマーにとってのより付加価値を上げるカスタマイズという位置づけに昇華できている。(そうメッセージを出している)点が素晴らしいと思った。

刺激と学びの多い90分間。Berluti を知らなかった僕でも、いつかはBerlutiと思ってしまう。(実際は、名刺入れ位で限界かな。)そんな講義内容だった。
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僕も寝かしている靴を磨こう。(一応これでも昔は、自称。着倒れ、履き倒れ。主に英国ブランド。Aldenを含めてアングロサクソン系ブランドに嵌っていた。でも、最近履いてないな。。服装も鎧(スーツ)を脱いで久しい。クリエーター気取りからビジネス戦士に戻る日は来るのか。ブルペンで十分肩は作った。出番が欲しい。)

ではでは。
Berluti

Berluti

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: Rupt
  • 発売日: 2011/12
  • メディア: ペーパーバック



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