無理なく企業の成長にあった経営者のバトンタッチが実現した例 (価格コム) リカバリした例(APPLE,Google) [講義・授業]

企業は、成長の過程において昆虫が卵、さなぎ、成虫へと変態するのと同じように、企業体質も経営者も変態していかないといけないと聞く。 

それが自然に実現した、出来たのがカカクコム。(先日、友人にはクックパッドだと嘘をついてしまった爆笑。こんど訂正しておかないと。。。)

第51回 イノベーションとオペレーションvol7 (天外伺朗、豊田章男).jpg[1][2]

そして、創業者経営ながら創造と破壊を見事に繰り返しながら成長を続けているのがトヨタ。ご存知のようにトヨタもつねに順風満帆だったわけではなく、ほんの5年前の2009年に豊田章夫さんが社長に就任した際には、トヨタがジェームズ・C. コリンズが言うところの企業消滅手前の「企業凋落の4段階目」に瀕していると発言した位。だが、いま見事にその創業者一族のひとり豊田章夫さんが見事にトヨタをV字回復させている。その手法は、過去のトヨタ経営陣とは異なる。ある種原点回帰だが、見事な破壊と創造を成し得た結果である。[3]

ちなみに、創業者経営にも当然Pros&Consがある。思い切った改革の実行力が創業者による経営では期待できる。押しが強く、遠慮がすくない思い切った改革が出来る。とくに代替えがあったときがその好機。実行しやすいその機を逃すとズルズルいく。何事もおなじ。つまり、安定期には前例踏襲型の(サラリーマン)社長が向いているが、変革期には一点突破型の破壊者が相応しいということだ。その両方をこなせる可能性が高いのが創業者経営。もちろん、長所と短所は常に表裏一体。これがCons.[4]
(だからこそ古参の経営陣もリスペクとしながら改革は進めなくてはいけない。”子曰く、過ぎたるは及ばざるがごとし。” ”彩ずる仏の鼻を欠く”)

ではでは。

後記:そういえば、会社の成長に創業者トップの成長が追いつかなりCEOが半ば強制的にバトンタッチされた例もある。その創業者が成長しCEOに返り咲き見事にその会社をさらに飛躍させた。そう、Steve Jobs、APPLEがそれ。APPLEからSteve Jobsが離れて企業の成長が止まり窮地に追いやられた。その間、Jobsは無数の苦労をしながら大きく成長。そもそもAPPLEの源流であり、創業の想いが熱い創業者がSteve JobsがCEOの座に返り咲き、APPLEらしさを取り戻し復活を遂げた例。 同様の例がGoogle。APPLEほどドラマティックではないが、創業者の一人であるラリー・ペイジがCEOに返り咲き、行き詰まりつつあったGoogleを成長したペイジが舵取りをすることでGoogle原点に立ち戻ろうとしている。APPLEとはちがいかなりソフトなやりとりでバトンタッチがなされたという印象である。[7]

GoogleにもMission Vision Valueはある。だが、それだけではやはり理念の徹底は難しいという証左だろう。




[1]早稲田大学ビジネススクール 柳孝一教授による講義より筆者作成

[2]

ベンチャー経営論―創造的破壊と矛盾のマネジメント

ベンチャー経営論―創造的破壊と矛盾のマネジメント

  • 作者: 柳 孝一
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
  • 発売日: 2004/05
  • メディア: 単行本



[3]

トヨタ新現場主義経営

トヨタ新現場主義経営

  • 作者: 朝日新聞社
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2013/01/22
  • メディア: 単行本



[4]トヨタ「創業家社長」に期待される「破壊者」としての役割(J CAST 2009.04.30)
http://www.j-cast.com/kaisha/2009/04/30040352.html?fb_action_ids=771911129509937&fb_action_types=og.likes&fb_source=aggregation&fb_aggregation_id=288381481237582

[5]谷田大輔(著)『タニタはこうして世界一になった 「タニタの社員食堂」誕生秘話を交えて』
http://www.amazon.co.jp/review/R1I51UT8HD4X6G/ref=cm_cr_rdp_perm?ie=UTF8&ASIN=B00HCB83B8 

[6]谷田大輔(著)『変革の瞬間(とき)―赤字会社が世界のトップに』
http://www.amazon.co.jp/review/R30R6AZ4SLZLOH/ref=cm_cr_pr_perm?ie=UTF8&ASIN=4794703104


[7]Googleのラリー・ペイジがCEOに返り咲いた舞台裏と貫かれている思いとは (2014年5月2日 Gigazine)
http://gigazine.net/news/20140502-larry-page-untold-story/


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