Small is beautiful. Small start, 創って、作って、売るを任せる。 [講義・授業]

今日の授業でも結局、これがビジネスにおける成功の鍵だと感じた。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

田嶋幸三さん、熱かった!ぐっときた。 [講義・授業]

日本サッカー協会の副会長、田嶋幸三さんの講演を聴けた。一言で感想?熱いっ!最高に熱い方だった。当初Q&A含めて90分の講演が、ご自身のお話だけで約100分間。Q&A込だと120分間コース。熱が入っていてまったくだれることがなく終始ハイテンションの講演だった。幾多の講演会に参加しているがベストプレゼンテーションの一つだと言い切れる。それぐらい感激した。ぐっときた。だが、熱いだけではない。如何に組織として成果を出していくかの方法論に関しても論理性をもって取り組んでいてそれが表現されているところに凄さを感じた。
いわゆる、リーダーには、”熱い心”と”論理性”の両方が必要だ。と言われるが、田嶋さんからはその両方を感じたということ。リーダーシップを学ぶ、感じるための話として大変素晴らしかった。
20085231117601.jpg

■田嶋さんの熱さ
【選手時代は、理解できなかった事】
 田嶋さんのホンネを終始感じる、手応えをガッツリ感じる講演だった。現在協会を率いるマネジメントの立場になって気づいたこと、思っていることを、やっていることを説明してもらった。だが、じゃ、選手時代はどう思っていたかを正直にコメントしてくれた。たとえば、組織をまとめる、何かを成し遂げるには、理念とか、ビジョン、約束(コミットメント)が必要。これが無いと結果は出せないと思っている。という話も、じゃ田嶋さんは昔からそう思っていたかというとそうじゃなかった。選手の頃は、なんの意味があるんだろうか。と思っていた。とか、僕がフォロアーシップについてどう考えているか。控え選手が腐らずにチームと一体化させるにはどうしたらいいか。どうやったらアジアカップの時の森脇選手のように振舞わせることが出来るか。(彼の場合は、そういう資質がそもそもある選手ではあるらしいが。)と質問した際も、「そう、それに気づいてくれたのが嬉しい。そうなんだよそういうチーム状態だからつよいんだ。でも、僕の選手時代は、僕が試合にでられなかったときは、悔しくて。負けちゃえばいいのに。ぐらいににしか思えなかった。だから勝てなかったんだろう。」と飾り気のない言葉で語ってもらえた。等身大での語りにリアリティを感じ、納得感が増した。これは僕だけに限った話ではないとおもう。惹きつけられっぱなしの田嶋さんの熱い語りだった。


(余談、僕はいま会社の中では控え選手だ。もしかしたらずっとブルペンで凄し試合に出られない可能性もある。そういう状況で僕の心も田嶋さんの選手時代に似ている。なんで僕が選ばれないんだろうか。どう見ても僕の方が能力はある。それなのに何故だ。彼らに事業を大成させる能力はない。早く負ければいいのに。に近い感情すら覚える時がある。来るか来ないかわからないチャンスの為にも肩は作ってある。だが、このままの時間を費やしていていいのだろうか。。。チーム(会社)を変えれば、登板のチャンス貰える自信もある。このチームでないと発揮できないようなそんな実力じゃない。複雑な心境が去来するのだった。学んでも学んでも、僕は森脇良太にはなれない。。以前書いたブログを思い出していた。心境はあまり変わっていない。http://mike-shimada.blog.so-net.ne.jp/2011-02-01

【現場に居た人に作らせたFootageだからこそ、感動を生む!】 
もう一つ印象的だったのは、田嶋さんの涙。なでしこジャパン、侍ジャパンのビデオを編集したものを見せてもらった。数々の試合のダイジェスト版。日本サッカー協会のスタッフが編集したもので確かにグっとくる。真っ暗な教室のなかでスクリーンに映し出されたそのビデオをみてウルウルしてしまった。ビデオが終わって、田嶋さんのコメントのとなるところで田嶋さんがウルウルしていた。これにはホント、ぐっときた。言葉にまさるメッセージの伝達がそこにあった。参加者みんなに伝播していたのを感じた。その時に田嶋さんが教えてくれたことがまた印象深く、僕に刺さった。「このビデオ、うちのスタッフが編集してくれたんです。試合の前線でサポートしている彼らが創った。だからこれだけ伝わってくるビデオになってるんです。編集のプロが、放送局の方々が作ったらこうは、なっていないはず。実際に現場にいてそして、選手と時間を共にしている彼らが創ったから感動が大きい。」僕もそう思う。現場、共有、共感、そんなものがチームワークを生む。そういうことを大切に出来るリーダーは素敵だ。

■田嶋さんの論理性
【ビジョンの共有】
 理念、ビジョンのところに話を戻すと、彼らの約束が印象的だった。まず、中期、長期の約束が設定されていること。そして、妙に背伸びしすぎず、遠慮せず多少のストレッチを感じさせる約束事になっていることに感心した。単なる夢ではない。と思わせるものがあった。実際、田嶋さんの構想と現状の実力(とくにトップチームの能力)、や、実際の活動(日本のサッカー人口および、トレーニングの仕組みや、指導者の育成プログラムなど)などを聞くとそう思ってしまうのだ。この約束事を成就させるためには、トッププレーヤーだけでなく、それを育むための壮大なる環境が必要だとするとやはり、田嶋さんが言うとおりに理念、ビジョン、そして約束(コミットメント)がいかに大切かが理解できる。会社という分かりやすく、目標設定にたいしてコンセンサスが取りやすい組織ですら全員を同じ方向に向かわせるのが難しいのに、ましてやサッカーへの想いや取り組み方が千差万別の大集団を同じ方向に向けるのだから重要である。という話。これを凄く論理的に話してもらえたと思う。

キャプチャ.JPG

【感情に訴える方法】
 論理性と表現していいのか分からないが、先ほどのビデオの話をしてみたい。講演のなかでは表現されていないし、このポイントに触れることで効果が下がる可能性があるので田嶋さんは表現されないと思うのだが僕がおもったこと感じたことを表現してみたい。感動のビデオは、ある種の洗脳ビデオ。として活用出来る。結果としてそうなる。バラバラの集団であっても、自分は日本人。だと思っているひとが一つになる、させる力(ちから)をあのビデオから感じた。想起したのは、ヤマト運輸さん。以前、ヤマトの方に社員教育ビデオを見せてもらった。内容は、ヤマトの配達員の方が配達作業中の出来事をコメントしたものを綴ったもの。自分自身がこの仕事に就いて良かったと思う出来事。が隠しテーマになっている。このビデオは、社員に見せているそうだが、いつも現場でお客様に叱られることが多い、ドライバー社員の皆さんをグっとさせること間違いなし。自分の仕事に誇りがもてる手応えを感じることができる。それを狙いとして作っているのだとおもう。実際僕もそれを見て泣いたし、一緒に見ていたヤマトとは無関係のおじさんたちも泣いていた。この類のビデオは、O.Lなどのイベント運営企業などでは当たり前で相当力をいれて作りこんでいるそうだ。それも内製ビデオである。という部分が田嶋さんの話との共通項。論理性と言ったら言い過ぎだとすると、計算と表現しておきたい。熱さの上に計算も入れられる。といったところだろうか。

img_936069_16951014_2.jpg

■その他のグっときた話。
【エリート養成の必要性】
 エリート養成に関してのコメントの数々が深かった。リーダーシップを養成するには、エリート教育は欠かせない。というのは常常僕もおもっているところではある。ただし、日本では議論が避けられている領域。だからこそ興味がモテた。田嶋さんは、誤解を恐れずに正面から取り組んでいるところに感銘を覚えた。「自分の才能を活かして、社会貢献出来る人のこと。才能をもった人が私利私欲ではなく、貢献出来る。それが目指すところ。」という言葉からは、「高貴さは (義務を) 強制する 」 noblesse oblige の精神を想起させられた。エリート教育を受けるということは、全体に対して貢献するという義務も伴うということ。それ以上に、感心したのは現実的な話。エリート教育していくなかで意図的に選手を引き上げる(プルアップ)する必要がある。だが、プルアップした選手が必ずしも大成しないが、プルアップしておかないと。。。この必ずしも大成しない。というところにリアルを感じた。実際そうなっているのも確か。それに対しての解説が想起させてくれたのが、ロールモデルの重要性。プルアップした選手がロールモデルになってチーム全体が引き上げられる。その中からその選手を超える選手が出てくる。だからロールモデル=エリートは作っておかないと。という理論だと理解した。これは僕にとって腹オチ感があった。

【フェアプレー賞 】
70年代からフェアプレー賞をもらっていた。フェアプレー賞もとりながら優勝した。最後まであきらめないこともふくめて。
やはり強くないと、結果を出さないと評価されない。でも、結果を出すためにはなんでもあり。というのでは長期的には望ましくない。そう考えると、もしかしたら日本の外交もいつかは大きく評価されるかもしれない。先日も官僚の方の話を伺っていて思ったことだが、日本の外交は、異国に比べて怖いぐらいにフェア。フェアな姿勢を重んじている。それが不甲斐ないとメディアで取り上げられているのが現状。だが、50年後、100年後の日本への評価はどうだろうか。凄く、尊敬すべき国として評価されているような気がしてならない。そんなことも想像させてもらえるないぢょうだった。

Wallpapers_FayeWhiteDavidBeckham_1024x768.jpg

【結果を出さないと。】
 やはり試合で勝つこと、結果をだすことが士気を高める。いくら素晴らしい育成プログラムだの、優れた指導者育成制度だのといっても。勝たなくてはいけない。これは本質てきかつ現実論だ。自分に当てはめると、魅力のある製品、売れる商品が無いと全ては否定される。だからこそ、全ての活動の目的は、一義的に”強い商品を作るため”とすべきだと改めて思った。

リーダーシップ論・目標設定とその実行〜JFA2005年宣言の推進〜という題目で日本サッカーを例に話をしてもらったが多くを間がさせられる講演だった。今後も僕の心に残る講演の一つになりそうだ。

【ぐっとくきた言葉】
日本サッカーのスローガン
DREAM(夢があるから強くなる) 
いい言葉だ!

d5916ee4ad4a31e1255e8db630861e48.jpg

ではでは。
nice!(0)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

ラグジュアリーブランドとして。 [講義・授業]

  General Manager ,TAG, LVMH Watch & Jewelry Japan KK Antoine Pinさんのお話を聴く機会に恵まれた。大変興味深いお話を聴けた。
 ラグジュアリー時計の分野におけるマーケット情報、各社の取組み。そしてTAG HEUERとしてのブランド戦略など。多岐に渡った内容かつ私にとっての異業種ビジネスに触れる貴重な時間であった。Pinさんは、ラグジュアリーブランドでのキヤリアが長く、LVMHグループ以外でもGUCCIでの経験や、スイス、イギリスなどでの勤務経験も持ち合わせている方。お若いようだが多種多様な体験を通じた自らの実感に関しても惜しみなく語っていただけたと思う。また、紹介いただいた情報の質もかなり高かった。消費者である我々にとってラグジュアリーブランドのビジネスは神秘的かつ、不透明なもの。とくに、売上げ、マーケットシェア、財務情報などは通常目にすることが無い。それだけに紹介いただいたどの資料も大変刺激的だった。それらのデータを見て率直に思ったことは、日頃なんとなく思い描く各ブランドの売上げの大小のイメージと実際データの間にはギャップあるということ。特に、各市場におけるのラグジュアリーWatchビジネスの規模に関しては、中国市場がいかに巨大かということも実感することもできた。(ラグジュアリーWatch市場において、大きな市場は#1香港、#2米国、#3中国本土。香港も中国の一部、かつ香港市場での売上げの大半は中国本土からのお客様だとするとやはり中国市場は巨大ということになる。)などなど。貴重なお話、Dataを披露していただきPinさんに感謝すると共に、本講義を受講して良かったと改めて感じた時間だった。
 TAG HEUERのブランド戦略および施策を伺っていて率直に思ったことを最後に述べてみる。多少批判的に聞こえてしまうかもしれないが、授業の主旨として思ったままに表現するとこうなる。
Pinさんのお話を伺っていて終始感じていたのが一貫性を感じないマーケティング戦略。ラグジュアリーブランド戦略を進めていくのかと思えば、マスマーケティングのアプローチと思えるアプローチが随所に出てくる。Pinさんのプレゼンテーション、データの中でも出てきたようにOMEGAやROLEXなどと一緒にTAG HEUERもPower Brandとカテゴライズしたり、比較すること事態は通常のマーケティングアプローチでしかない。販売数、シェアを一義的な目的とするとそうならざるを得ないのだと思う。だが、TAG HEUERがやりたいのはラグジュアリーブランドとしてのビジネスの筈。ラグジュアリーブランドであるためには、唯一無比の商品、サービスサポートを提供しながら、お客様を引きつけていく。やはり比較論ではやはりいけない。ましてや価格の話が全面に出てくること事態に違和感を感じた。高価なもの=ラグジュアリーでは決してない筈。まず、価格ありきに聞こえてしまって

僕ごときが言うことではないとは思うが敢えてコメントするとこうなる。創るー作るー売る(販売&サービスサポート)この一連の企業活動のなかで一貫性を持つことは何よりも大切であり、ブランディングの基本である“ブランドとして或ことを約束し、それを徹底的に守り継続すること”それがブランディングの筈。唯一無比の(とくにROLEXはなぜ強いのか。の質問に対してのホンネのコメントが印象深かった。)


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

日本の鉱物資源戦略 [講義・授業]

先日、授業のゲストスピーカーとして登壇いただいた、経済産業省・資源エネルギー庁鉱物資源課長 安永裕幸さんの話を聴いての自分なりの感想。残しておきたい。

 ありきたりの話といえばそれまでだが、事実大変貴重なお話を伺えたと思う。我々に限らずお役人それも前線で活躍されている方の話を聞く機会などない。田村先生もコメントされていたが実務上のトップかつ当事者ならではの話の内容だったように思う。また、歴史観、世界規模での世界観が俯瞰的に盛り込まれていた。普段は、ちまちま自分の目に入る範囲でしか物事を考えていない自分には大変、刺激的だった。多くの気付きを頂けた。
歴史観と簡単に書いたが、いろんな意味で現代はアングロサクソン時代だという表現は実にグっとくるものだった。実は僕も友人らと議論を重ねていく上で以前からこのアングロサクソン時代という言葉を使っている。同じように思っている人もそれなりに居る筈だが、これをハッキリいうひとは意外にすくない。それも役人でこれを明確に表現するひとはいない。それだけに安永さんには、好印象を抱いた。
こんな表現をしてよいのか。と思いながらも思ったこと、感じていたことを綴るとこうなる。役人とか、とかに強い偏見があるとかではないのだが。接する機会がないのでどうしてもこういう話になってしまうことはご容赦願いたい。以前、官僚に学ぶ仕事術 ~最小のインプットで最良のアウトプットを実現する霞が関流テクニック~久保田崇(著)を読んだ時いかに、官僚の方々が密度の濃い仕事の仕方をするか。短期間で必要な知識を自分の中に吸収するのか。というのに驚いたことがある。それだけに安永さんの引き出しの多さと、その専門性の高さに驚くことは無かった。幸と出るか不幸と出るか。これこそ歴史が語ることになると思うのが日本の外交、諸外国との接し方。かなり紳士的なアプローチにこだわっている。というのが安永さんのお話を伺っていて思ったところだ。以前は、単純に交渉ベタ、押しが弱い日本人外交。としか思っていなかったが諸外国のように手段を選ばず、とかガツガツ行く。というのを意識的にしていない。というのが日本。現状は、不甲斐ない。と思わることが多い日本外交がいつしか尊敬される時がくるのかもしれないと思えてきたのは、安永さんのお話を伺った御陰だろう。誰に対しても何に対しても公平を期するという日本人的美意識がそこにはある。それが理由で遅れを取ることも多々あるだろう。実際にそういうことが多々起きているようにも見える。ただ、反面、中国、韓国のようななりふり構わない、何でもありの姿勢が印象づけているものがどれほどのイメージダウンにつながっているか。反して、日本政府が、企業がいかに国内外にたいしてフェアな姿勢を貫いているか。もちろんそんなに単純なことではないし、答えは一つではないだろう。だがそれだからこそ、国としてのブランドバリューの観点などからも再考してみてよいのかもしれない。
そんなことを徒然考えながら大変有益な話を堪能させていただいた。今年手で僕も修了することになるが、終了生として聴講したい、潜り込んで拝聴したいと思うような内容だった。

いずれにしても、自分の糧にできるか否かは自分次第。有効活用していきたい。

ではでは。


テクノロジーロードマップ―技術知識の俯瞰と分析による新産業創造

テクノロジーロードマップ―技術知識の俯瞰と分析による新産業創造

  • 作者: 安永 裕幸
  • 出版社/メーカー: オープンナレッジ
  • 発売日: 2006/03/27
  • メディア: 単行本




官僚に学ぶ仕事術 ~最小のインプットで最良のアウトプットを実現する霞が関流テクニック~ (マイコミ新書)

官僚に学ぶ仕事術 ~最小のインプットで最良のアウトプットを実現する霞が関流テクニック~ (マイコミ新書)

  • 作者: 久保田 崇
  • 出版社/メーカー: 毎日コミュニケーションズ
  • 発売日: 2011/05/24
  • メディア: 新書



「ソーシャルメディア時代のリーダーシップ」。まさに、クリエーター佐藤尚之さん。 [講義・授業]

先日、コミュニケーション・ディレクター 佐藤尚之さんの講演を聴く機会を得た。
ソーシャルネットワーク、メディアに関しては、個人的にも業務的にも興味がある領域なので大変興味深く話を聞かせていただいた。
現在、世の中でホットな話題である、ソーシャルメディア。その活用事例として、佐藤さんご自身が取り組んできた内容を直接聴けたことは価値があったと思う。早い段階から個人サイトを運営していて、あえて自分が誰であるかを明確にしながら継続的に自分の考えを発信し続けている。ある種の公開日記サイトを日本で一番早く始めた人。先行者故の知見、経験からくるNEWメディア観を聴けたのはラッキーだった。

コミュニティー内にその集団の属性にあわせた情報を投下すれば、よかった時代から情報を探してもらう時代。ソーシャルグラフ内のキュレーターが選別して取り上げてくれることが大事になる。キュレータの存在がますます鍵になる時代。時間がないので表面をさらりと説明いだいた。そのなかでTV業界が落ち込むどころかもっと存在価値を上げるフェーズに入る。とコメントされた背景説明を聞けなかったが察するに、TVがキュレーターの役割をするということだと理解している。この辺を説明するには、あと2〜3時間くらい必要になるとの話だったが聞いてみたいとこだ。

キャプチャ.JPG


クリエーターの人は自己実現、自己表現をなにを使ってやるか。をいつも模索しているような気がする。佐藤尚之さん以外にも、糸井重里さんや、日比野克彦さんらの活動、アプローチにもそれが見受けられる。

自己表現と簡単に書いてしまったが、彼らから感じることはインターネットという新しいメディアの可能性を探りつつ、そのポテンシャルを自らのクリエイティビティで拡張しようとしているところに僕自身彼らからの共通項を感じたように思う。具体的なアプリケーション(応用)例としては、東日本大震災復興プロジェクト。佐藤さんが「助け合いジャパン」を始められているように、糸井さんも復興活動に熱心。ふんばろう東日本の西條剛央先生とも協力し合いながらアクションを取っている。あくまで個人的な印象でしかないのだが、佐藤さんらの「助け合いジャパン」は、情報発信性がコアになっているのに対して、西條先生のふんばろう東日本は、アクション性、即時性を感じる。加えて言うと西條先生からは、ふんばろうの組織、活動運営の苦労話や、それにたいしてどのように対応してきているかを直接伺う機会を何度か得られたのにたいして、佐藤さんからは今回の講演会を伺っただけ。という違いがあるからかもしれない。ふんばろう東日本も勿論、ボランティア集団。ボランティアという組織を動かしていくのは、企業という共通した価値観を持ち合わせた集団を運営していくのとは異なる難しさ、リーダーシップが必要であることを教えてもらった。報酬はお金でも、地位でもない。活動に参加している各々の価値観、想い、そのいずれにも正しい、正しくないがない。そういう集団の力を最大限に引き出すための工夫を聴くと同時に、実際の活動にも触れさせてもらったことが大きいのだろう。授業の主旨を考えると、そういうところにフォーカスして貰いたかったと思う。

103.jpg

541932_10151454235130481_626580480_23762029_1367103775_n.jpg


授業がリーダーシップ論ということもあって「ソーシャルメディア時代のリーダーシップ」が今回の題目となっていたが内容は無理があったと正直思う。佐藤尚之さんの話を聴きたい、聞かせたいという配慮もあり、注目の的であるソーシャルメディアと授業の主旨であるリーダーシップを無理やり結びつけた感があったのは歪めない。これに関しては、佐藤さんご自身が申し訳ながっていたのを正直感じた。

リーダーシップを考える、もしくは、ソーシャルメディアへの考えを深める。いずれの目的に対しても中途半端だったのは歪めないと思う。とはいえ、ソーシャルメディア関連では、武田隆さん。そのアプリケーションとしては、西條剛央さん、糸井重里さん。いろいろ考えさせ直させてもらった貴重な体験であったことは間違いない。

郵便局のアメ_PAGE0001.jpg

ではでは。


ソーシャルメディア進化論

ソーシャルメディア進化論

  • 作者: 武田隆
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2011/07/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



明日の広告 変化した消費者とコミュニケーションする方法 (アスキー新書 045)

明日の広告 変化した消費者とコミュニケーションする方法 (アスキー新書 045)

  • 作者: 佐藤 尚之
  • 出版社/メーカー: アスキー
  • 発売日: 2008/01/10
  • メディア: 新書



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

修羅場を幾多もくぐり抜けた経験談とアドバイス  法木秀雄先生。 [講義・授業]

先日の授業で受けた教授からのアドバイス。授業というより、先人からの実践アドバイスと言ったほうがピッタリくる内容の数々。自分でも実践している?いや、徹底度が違う。そういう意味でこの日も多くを学ばさせていただけたと思う。先生方には、たんに学問的なことよりも、ビジネスマンとしてどう生きていくか、切磋琢磨すべきかなどのご指導をいただけていると思っている。それが何よりも有難く、嬉しく思う。充実している。

103.jpg
 
■法木秀雄 先生の情報収集方法。(整理方法)
デジカメをフル活用している。
気になったものは全てデジカメに収めている。1日400枚くらいとる。動画も静止画も撮る。
若い頃と違って忘れるから。というのが理由とのこと。確かに、僕もそう思う。街の中であっ。と思ったことがあっても、写真に収めて置かなかった為に完全に忘れてしまうことだらけ。ってことで僕も写真に収めて、ブログ、Facebookの記事にするようにしているが、先生の一日400枚には遠くおよばない。なにせ、先生は、新聞の記事もテレビの画面もとにかくなんでも収めているらしい。

一度見ただけでは、記憶に残らない。が前提。
撮影したものをもう一度観る。

単語も文章としておぼえる。単体では覚えない。
分からない言葉、調べた言葉もDSCに撮っている。単語も撮っている。
自分なりの工夫をおすすめします。

で、その要求に応えるカメラが必要。ということでシャッタースピードを固定できるカメラをつかっているそうだ。TVやPCの画面もとるので走査線が映らないような撮り方をしたいのでシャッタースピード優先の撮り方を重視するのだそうだ。
 また、ハイテクも駆使している。とういうか、効率を上げるための道具には何にでも手をだす。という姿勢がまたいい。i-Pad, Dropboxなどのアプリケーションもフルに活用しているそうだ。道具を選ぶ際には、何をするために。を常に念頭に置かれているのがよくわかる。ちなみにPCは、Panasonic製。おそらく動き回ることが多いのでタフな設計をしたPCがぴったりくるのだろう。


そういうアドバイスを企業の幹部候補性50人に教えたら、20人ほどやっているそうだ。(通常2割、6割、2割の法則が成り立つというから、この4割の実行度というのは高い。さすがCEO候補たちといったところだろうか。)

今日取り上げる、法木秀雄 先生は海外での修羅場を潜り抜けた経験を活かした価値あるアドバイスをいただけている。グっとくる授業の一つがまた増えた。

そうそう、法木先生はどのようにして情報を整理、ストックしているのかな。と思ったらどうやらブログを活用されているようだ。外に発信するというよりメモという位置づけのようでご本人であることが確認できないつくりになっていない。でも密かにフォローさせてもらおうと思う。


ではでは。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

んっ、これってどこかで感じたのと似た印象だ。(株)西武ホールディングス 代表取締役社長 後藤高志  [講義・授業]

先日、授業の一環として。(株)西武ホールディングス 代表取締役社長 後藤高志さんのお話を聴く機会に恵まれた。その時に受けた、印象や学び、気付きなどをここに残しておきたいと思う。

キャプチャ3.JPG

一言で言うと、率先垂範、意志が見える経営者。だが、けっして独りよがりではない。それ以上に顧客目線、従業員満足、清廉潔白なリーダーというのが僕の受けた印象。実際いままでお会いした経営者、もしくは著書を通じて知った経営者との共通点を模索しながら話を聞いていた。頭に浮かんだのはこの三人。

 共通項が多いと感じたのが、稲盛和夫さん。一点の曇りもなく、清廉潔白であること。その際に大切にしてきたこと、判断基準としてきたのは、「人として正しいか?」数々の企業を再生してJALでもこの判断基準は、徹底されていると聴く。

 二人目は、大久保恒夫さん(元成城石井社長)。単に企業再生をされたという点だけではなく、大事にされていることが社員のモチベーションだったり、それへのアプローチが等身大だったりすることがその理由。有名な話だが、大久保さんがまず、口にされるのが挨拶をしなさい。「元気な挨拶」、「清潔」、「品切れを起こさない」この三つ。特に挨拶をしてください。を繰り返されると聴く。

 そして、もうひと方は元Googleの村上憲郎さん。リアリストかと思えば全く違って、ロマンチスト。でもって侠気という言葉を大事にされる点に共通点を見出した。村上さんは、好きな言葉のひとつとして「強くなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない。」の言葉を引用しながら、プレゼン画面には高倉健さんの「昭和残侠伝」のポスターを使われるような方。なにか同じような臭いを感じたのだ。
そんなことを徒然思いながら、後藤さんの話にいつの間にか没頭していた。
あっという間の90分間であった。

スライド11.JPG

幾つか質問したいこともあったが、時間の関係でお鉢が回ってこなかった。事が唯一の残念。
 西武グループを再生させる際に参考にしたケースは?
 企業再生中に心が折れそうになったことはないのか?その時の対処方法は?
 伊豆箱根鉄道の社長を西武鉄道の社長にした。のように辺境からのリーダー抜擢。この際にもとも気を付けていることは何か?
 トップダウンとボトムアップのバランスのとりかた。使い分けを概念的に表現すると?
 人事評価においては、定量評価と定性評価をされていると伺ったが定性評価の内容は?

などなど未だまだ伺いたかったことが満載。どこかでなにかの機会に是非、後藤さんに伺ってみたい。  
                                  以上が1頁レポート

ここからは、メモ。

■西武グループ企業再生に参画した背景、経緯

 後藤さん、ご自身は元銀行マンで、西武グループが2004年に突如経営危機に直面したときに所謂ターンアラウンドマネージャーとして白羽の矢を立てられた方だ。ときは、ダイエーが産業再生機構にいつ入るかで盛り上がっていた時期で、その再生機構入りを発表された同じ日に、西武の虚偽記載が発表されたという。それまで高かった西武グループへの信用が一気にさがった。2004年11月に経営改革協議会が発足しその改革委員会の委員として参画したのが、当時メインバンクみずほ銀行の後藤さん。

 金融不安が増幅していき、信用不安はますます悪化。1兆4000億円の借入があったところで。。。。1つのメインバンクでは支えきれない。。。。外部の人間がつっかえ棒になって。信用不安は、一日、一日高まっていく。。。受けるしかない。という空気。結局、みずほ銀行を辞めて、西武グループにはいった。というのが経緯とのことだ。

なぜ、この仕事を受けたか?に関しては、
ご自身のパーソナリティが理由の全てのようだ。自らがおっしゃるように侠気がすべて。その下支えになっているのがラグビー経験、精神。とのこと。言葉にはされていなかったが、滅私奉公の精神をお持ちなのだろうと思いながらお話を伺っていた。さもなくば、当時の状況で西武グループを引き受ける気にはなれないだろうと想像するからだ。日に日に厳しくなっていく空気、外部者のお前に頼るしかない。と言われ、侠気に火が点き、グループ社員の為に肌を抜こうじゃないか。というのが背景にあると感じた。

キャプチャ3.JPG

■再生着手時の最大の問題点
混沌とした状態からの脱却
世間からも騒がれ始めるとさすの西武グループ内も、平常時では考えられない状況になったそうだ。ガバナンスが全く効かなくなる。
それを評して、”雷雲に入った飛行機に似ている。とにかく上昇して雷雲の外にでなくてはいけない。”その切迫した危機感が活動をドライブしていた全てだとも仰っていたのが印象的だった。
実際やったことは、「とにかく内外に向けてメッセージを出さないといけない。事業の方向性をまず出すこと!時間軸は、テンポよくやること。結果を出し続けていかないと、内部が疲弊したり、士気が落ちる。」ただ、ここで質問したかったのが、危機感でドライブすることの大切さとそれから生じかねない焦り。への対処方法だ。よくあることであまりテンションが上がり過ぎたりすると、焦りが出て「上滑りする」危険が出てくると思うからだ。
おそらくその答えは、説明されていたように「社員に危機感を共有すること。オフサイトミーティングで発信しつづけること。」なのだろう。いま、何が起きていて、それに対して何をする必要があり、どこまで進捗しているか。を皆に分かりやすく共有することがポイントのようだ。後藤さんは、太陽の位置でそれを表現されるらしい。いまは、まだ夜明け前でも、明けない夜はない。とか、いま午前11時頃かな。まだ、最高点ではない。まだまだ頑張れる。といったように。

■組織再編
 事業再生は、機能していない事業を機能させるために各種手を打つ行為。西武グループのように巨大事業コングロマリットの場合は、合併や事業再編が欠かせない。だたそれを行うにあたり、後藤さんは単純合併をする道を選ばずにおこなった。事業の特性を考えながらの合併を3大グループ(国土、西武鉄道、プリンスホテル)、グループ136社に対しておこなったそうだ。その結論を導くにあたり後藤さんが行なったことは、現場主義の徹底。
 月曜から金曜までは、とにかくバタバタいろんなことをやった。オフィスに張り付き様々なことをこなし、週末に現場をまわり声を聞いた。その結論が、3者の合併は無理。だと判断。理由は、ビジネスモデルが違う、人的交流がない。おそらくシステムも別々だからだそうだ。机上でもコレはある程度導きだせる解のように思う。が、実際に現場を回った、現場の声を聞いた。というアクションに説得力があったのではないかと思う。同じ方針でも、社員側での納得度も上がると思うからだ。実際こんなこともコメントされていた。「単純合併で求心力を保つのは難しい。現場のモチベーションに関わる。持株会社を中心とした運営。国土とプリンスは合併。トライアングル、ガバナンス」だと。あくまでも社員の事を考え、モチベーション向上に重きを置かれたということだろう。

■社員のモチベーション
 その大切にされたと思われるモチベーションに関しても、こんな事をおしゃっている。「現場に足を運んで、いろんな階層の人たちと本音トークを重ねた。」
(その上で、)「出来ることからはじめよう!」というのには共感を覚えた。なにか等身大のリーダーのアプローチのような。でもちょっと、そこかい?と思ったのも確か。だって、具体例が僕には意外だったからだ。
”トイレを綺麗にしよう!!”お金がないなかでプリンスホテルをウォシュレット化(Public Space,従業員用含めて)
西武鉄道もふくめてウォシュレット化した。このポイントもかなり等身大というか、現場にかなり近い感覚でかつ投資方針を建てられるリーダーでないと出来ない決断。上手い言葉がみつからないが、凄いと思った。

キャプチャ5.JPG

みんなの気持ちの支えとして 西武ライオンズを大切にした。というのも心温まるいい話として記憶している。売却するんでしょ。というマスコミの論調にたいして、”日本一になったチームに失礼じゃないですか”と反論したこと。それ以上に凄いなとおもったのは、表現への気くばり。後藤さんご自身もコメントされていたが、公には、手放すか手放さないかを明言しないで白紙だ!と言いながら腹の中は、売却しない。と決めていた。だから、失礼じゃないですか。という言い方をとっている。素晴らしい。

これに似た話として、制服にも気を配った。現場の雰囲気を重視してけちらない部分とした。というのも好感が持てる。株主への配慮と、従業員への配慮、そして市場への配慮の絶妙なるバランス感覚を見た気がする。


■再生において大事にしてきたこと
 ビジョン・経営課題の明確な発信
 トップのリーダーシップ。ボトムアップも大切だが、最後はトップが責任をとる。率先垂範。というのは

 マスコミからの質問はうちきるな。逃げるな。が、日教組問題のときのマスコミ対応。
 →そういえば、マスコミから逃げをうって印象を悪くした芸能人もいたな。なんて思い出しました。

 社員とのコミュニケーション
 社員の自主性、潜在能力を引き出す。
 →オーナー経営者の企業の負の部分。社員が自分で考えなくなる。

 女性社員の視点の活用
 以前は、女性を補助業務Staffとして働いてもらっていた。
 女性の能力を引き出せない企業は、ダメになる。女性の方が侠気がある。と思っている。

 30000系の車両を作った。スマイルトレイン。120両。
 鉄道会社は、テッチャンのあつまり。頑丈そうなのがすき。
 →四角い車両をつくりたがる。車両専門部に女性を10名いれてくれ!と頼んだ。
 とにかく女性をいれさせた。お客様目線で考えた。

 スマイルをつたえろ。

キャプチャ5.JPG

 女性の目線で考えよ。(吊革、網棚が高いのが嫌。→抗菌加工。ステーションポールに指紋がベトベト。
               →刻みをいれた。吊革、棚を低く。)

キャプチャ3.JPG
良好な感触である手すりはヘアライン加工により実現されたもの


 子供が運転席が覗けるように窓を低くした。
 車椅子を留めるワイヤーをつけた。
 車両と車両をつなぐところを透明にした。

キャプチャ5.JPG


■ビジョンの共有
 グループビジョンを埼玉ライオンズの選手にも持たせている。

■人事は、経営のメッセージ
 伊豆箱根鉄道の社長を西武鉄道の社長にした。

■地域密着
 エキナカショップ。エミオ
 フィットネスクラブ(エミノワ)

 球団改革(2007年にスカウト問題。2005年のことだが。。)
 1点の曇りもないような球団経営をしよう。
 埼玉と付けるかどうか。の議論があった。
 →地域密着型。トップダウンできめた。

 ライオンズクラシック。をやった。
 黒い霧事件で西鉄ライオンズは消滅したが、伝説のライオンズは消してはいけない。
 毎年やることにした。稲尾デーをやる。

 →2008年〜2011年ずっと来乗客数が伸びた。
  165万人が来場。2011年時点。


事業への取組み
安全・安心
顧客目線
きれいな利益

→迷った時に立ち戻る場所がこの3つ。

現在取り組んでいる構造改革
事業の構造改革
峻別と集中
成長基盤の確立
グループシナジー
グループ共通システム基盤強化(人事システムなどをグループないで共通化した。)

組織の構造改革
ガバナンス体制
業績牽引体制(BSC)

人材の構造改革
組織風土開発
自己実現欲求の喚起
労働生産性(2倍働く)

東日本大震災発生直後の対応

       以上筆者によるメモ

稲盛和夫の実学―経営と会計

稲盛和夫の実学―経営と会計

  • 作者: 稲盛 和夫
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
  • 発売日: 2000/11/07
  • メディア: 文庫



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

企業を永続化するためのHow。これは決して高級ブランドの為だけの示唆ではない。LVMH [講義・授業]

 先日、LVMH Japanの社長Emmanuel Pratさんのお話を聴く機会に恵まれた。大変ラッキ―な時間だったと思う。
やはり最も興味をもって話を聴けたのは、グループのシナジー効果を如何にだしているか。という部分。

キャプチャ3.JPG

 というのは、時計以外のカテゴリーに於いて、LVMHの売上げ規模は業界No.1。これ自体は凄いことだと思う。しかし反面、如何にしてそのポジションを維持し続けかつ、メリットを享受しているのだろうか。という疑問、さらにはグループ化することで期待できる事もあるが、失うこともあるのではという素朴なアイディアを持っていたからだ。
 Pratさんのお話を聴くことで自分なりの理解にたどり着けた。グループ化に依ってもたらされる規模によるメリット。 
 ①Department Store Relations
 ②Logistics Consolidation
 ③Group Financing
 ④Group Insurance
 ⑤Media Buying
 ⑥Real Estate
 ⑦Brand Protection
 ⑧Human Resources
 ⑨Common Back Office
これらが効率をあげるための相乗効果につながる。という理屈は理解できる。
たが実際よくある話として、M&Aによって売上げはさほど伸びない。というのが多い。LVMHはいかにして力強く成長し続けているのか。このHowが聴けてよかった。

Priority of Internal growth ,sustained by
1.Innovation
2.Quality
3.Control of distribution

 Pratさんによると、加えて大切なことの一つは、Autonomy ”Guarantee brands autonomy in accordance with their own identify”だった。
 既存の顧客を侵食し合うこともなく、かつ各々のブランドの強い個性を活かし続けるためには、これが欠かせないのだと理解させてもらえた。MBA的な視点でこの部分を自分なりに考察してみた。一般的に売上げ規模と利益率の関係を見た場合に、No.1規模ブランドとニッチブランド(売上げは小さいが独自の市場を勝ち得ている)だけが高い利益率を確保出来る。それ以外のブランドは、死の谷と呼ばれる利益率の低いビジネスを強いられることが知られている。LVMHは、グループ化後もブランド毎には、やはり個別独立したリッチ市場にアプローチし続けている。これによりそもそも利益率が高いビジネスをしていたところにオペレーション上の効率化を手に入れることでさらに利益率を向上させているのだろう。
 グループ化することは、手段であって目的ではない。ということがしっかりすみ分けられていることに感心した。

 また、講義のQ&Aで質問させていただいたグループ内での人材活用。人材を有効活用するためにグループ内の人事評価方法や、Databaseの共有が進められている。これは羨ましい限りだ。
なにせ、我が社も多くの日本企業と同様に、人事評価方法やDBがエリアごとにバラバラで社内リソースの棚卸が出来ていない状況だからだ。グローバル化以前の問題を抱えているのが現状。
もう一つは、お客様との接点をとことん重要視していること。我が社の問題点の一つは、優れたリテールを持っていないこと。だと指摘いただいた。僕も常常そう思っている。店頭に限らず、Official Site,修理センター、Callセンターなどのお客様との直接の接点は、ブランドロイヤリティを高めていくために、最も重要な部分。ここの強化が急務であることを改めて実感するに至った。

 マーケティングもマネジメントも国内外で自分自身経験があり、書物や講演会などからも情報を得たりしてそれなりに理解をしているという自負があった。だが、今回の講演で大変大切なことに気付けた。ひとつには、同業種ばかりを意識した活動をしてきてしまったせいなのだろう。

 ラグジュアリーブランドならではの特異性を特殊とみるのではなく、そこから学べること、異業種であるAVブランドである我社にとっても大変示唆にとんだ内容が多いと感じられた。それが何よりも自分にとっての講演に参加した収穫だったと思う。

 いわゆる、典型的なマーケティング、マネジメントだけを学んでいると見落としてしまう大切な事、誤解をしてしまっていることなどが多い事に気づけたと思う。この感覚は、以前にホスピタリティ・マネジメント&マーケティングを学んだ際に感じたことに似ている。

大変貴重な体験をさせていただけたと感謝している。この授業を受講したことに手応えを感じている。感謝。

ではでは。

キャプチャ5.JPG



ブランド帝国LVMHを創った男 ベルナール・アルノー、語る

ブランド帝国LVMHを創った男 ベルナール・アルノー、語る

  • 作者: ベルナール・アルノー
  • 出版社/メーカー: 日経BP社
  • 発売日: 2003/01/15
  • メディア: 単行本



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

交渉術・外交術 日本人が不得手とされている領域だがこんな日本人もいる。島田久仁彦さん [講義・授業]

この日は、そうとう貴重な体験をさせてもらえた。島田久仁彦さんの講演に参加することができた。正直、講演前には、まったく彼のことを認知していなかった。どれほど貴重な機会なのか理解せずに望んだことに今更ながら恥ずかしさと反省の念を覚えている。

 島田さんの話を聴いていて思ったことがある。なにか以前、おなじような気持ちになったことがあるな。と。元外交官の佐藤優さんの講演会で話を聞いた時二年前に覚えた感覚だ。その日の佐藤優さんのお題は、「民主党の外交はなぜ国益を体現できていないのか」だった。だが聴講していた僕自身には、必要とされるインテリジェンスとは何かを説いたものだったと記憶している。また、その外交官に必要とされる有益な外交を実行するために必要なインテリジェンスが、昨今の外交官を含めた官僚には不足していると嘆いたものだった。http://mike-shimada.blog.so-net.ne.jp/2010-11-26
ちなみに彼の主張はこうだった。
①総合的な教養(実学だけを重視していると総合的な教養がつかない。神学、哲学などの教養を身につける事、高校で身に付けた学力を維持すること。)
②基礎的な学力、数学と日本語(とくに文系の人は数学、微分積分の原則を習得することでロジックを思考に取り入れられるようにすること。)
③語学力が落ちている。(まずは、英語。英語が出来なくて多言語が出来る。というのを聞いたことがない。)
僕らが受けてきた教育方法ではなかなか身につかない、維持できないもの。それが佐藤さんの言うところのインテリジェンスに繋がる。
④情報を得るには新聞を読む事。(読まない人が増えるとすると、新聞の位置づけが益々高まる。)
⑤聖書を読みなさい。(欧米エリート層で新約聖書を読んでいない人はいない。神とディベートしている人たちだからとにかく議論好き)

それらの根拠に関しても、佐藤さんは、触れている。「研修教官をやっていたので分かる。自身、実際モスクワ大学で教鞭をとっていたのでこの手の情報が入ってくる。外務省からの留学生がバンバン落第している。その大きな理由は、数学(線形代数、偏微分)、論理学、哲学史(過去の考え方の型をしらない。)これらの学問が習得出来ていないためについて行けないそうです。モスクワ大学に限らず、ヨーロッパの大学オックスフォードやケンブリッジ大学などでは、こういうことを凄く重視するそうでそれに適合出来ないのが日本のエリート。(エリートですらそうなのですから、日本人の学問はいけていないということ。)」

先日、法木先生がイギリスの大学の特徴を述べていたのを思い出す。オックスフォードやケンブリッジでは、大局的な歴史観を学ぶので大きな潮流を読むのに長けている。世界で何が起きていて今後どうなるか。という予測を得手とする。ただ、難点は長々と文章を書くこと。文字中心の文化であること。コンサイスにまとめるということをしない。(そうなんです。所謂英才教育、帝王学を学ぶには、ヨーロッパ系の大学は良いと僕も常常おもっている。中でも英国系大学は良い。加えて、文字文化中心という点も同感。たとえば地図。彼らは日常生活で地図をあまり使わない。集合場所を全て文字で伝えてくる。たとえば、Oxford通りを1マイルピカデリーサーカス方向に進み、そこのラウンダバードの,,,,といったようにずっと文字だけで表現する。これは、英国人以外には厳しいのではないかと思う。最近は、地図も併用するようになった?)

How to get to.JPG


話を久仁彦さんにもどそう。(自分の苗字と同じ島田さんなのでどうも調子が出ない。以降、ファーストネームで綴ることにする。)当日のお話の中心は、交渉術のテクニックともいえる実践的なものだった。一つ一つのテクニック等に関しては、殆ど僕も知っていた。真新しいものがなかったが、体系だった解説と、メンタルな部分の詳説、そして彼が会得するにいたった背景の凄さに感心しっぱなしの1時間半だった。
 ただ、正直彼自身のスタイル自信、未完成だと感じた。確かに、引き出しは多く、交渉相手がどう出てきても対応出来るフレキシビリティをもって対応できる。交渉の際には、とにかく弱みをみせない。自信をもって対峙する。このことこそが彼の強みのようだが、一つ一つの完成度は実はあまり高くない。というのが僕の印象だ。例えばリーダーシップ論、フォロアーシップ論に関しても専門性は高くない。彼流のリーダーシップ論、リーダーが持ち合わせるものを下記3点だと称している。これはこれで単純化(概念化)されていて分かりやすいのかもしれないが、それを再度複雑化してさらに高度なところまでを求めるところには達していないというのが僕の印象。
①Issueは何か定義が出来る。旗を立てることが出来ること。
②周囲を巻き込める。
③効果をMultipleに掛け合わせることが出来る。

たしかに、別に彼は学者ではないので、それで十分なのだろう。実際、妙に完成度が高くなるとトレードオフとしてリアルな社会で通用する機転の良さというものが発揮できなくなることも多い。そう考えると彼の場合は、それで良いのだろう。

 講演会の後の親睦会で、実はそれを感じていた。ずっと、久仁彦さんとの対話を参加メンバーと楽しませてもらった。切り返しの速さと、引き出しの多さ、そして言い切り型口調に見える自信。(不安要素を見せない。)というのが印象的だった。決して、コメント一つ一つに十分な腹オチ感が十分になくても、それなりの存在感を感じさせる何かがあった。それが交渉に於ける大切さなのだろう。海外と対峙する、すべき立場の人が見習うべき点があったと思う。

とかく、お隣の国韓国と比べられていわれる”交渉力不足、アピール不足”の日本。その日本が学ぶべきところを島田久仁彦さんは示唆してくれているように思った。単なるモノづくり志向の日本がマーケティング志向をもち、交渉力、アピール力を技術力の上に持ち得たなら、輝かしい功績をまた生み出しつつけられるのではないか。という気持ちになれた。

ではでは。

久仁彦さんの講演の中で、記憶に残った話題を幾つか、メモとして残しておく。

■Capitalizm(資本主義)とTalentalizm(人本主義)
 TalentとTalentをつなぐための運動、それがGlobal Leaders。だから集まったメンバーの中でお互いに競い合うのは止めなさい。なるほど、たしかにあるな。自分でも才能、能力を把握している人はとかくぶつかり合う。負けないぞというプライドがある。ときにはそれがいい方に働くが、邪魔することが多い。それをなくそうというはなし。(見出しがあまり適切ではなかったが、Talentalizmの延長でそういう話をされていたと思う。)

■欧米流のリーダーシップを日本人は不得手な理由

■リーダーの定義とは。端的には、自発的に行動に移せる人。それによって周り、組織を活性化出来る人。
反して、フォロワーとは、引き際をわきまえているひと。で、よきリーダーは、フォロアーシップももちあわせていて、時と場合によって使い分ける。

■Quickies
30秒で自分を語ってみる。そういう訓練をしなさい。久仁彦さんのプレゼンスタイルも佐藤優さんや、内田和成さん同様、PPTのようなプレゼンマテリアルを一切使わない。ハンドアウトも無い。ブレッドポイントだけで語るスタイル。これには、彼なりのコダワリがあるそうだ。原稿はつくらない。内容は整理しておく。原稿をつくらないのは、自分の言葉で話すためだそうだ。

30秒でコンサイスに話す必要性は、超多忙なトップに問題→課題→交渉→承認をエレベーターの中で取りきらないといけない立場に板からできるようになったし、そういう訓練をしたそうだ。いわゆるエレベータートークの話だが、それを可也のレベルで昇華させたんだと想像しながら聞いていた。

■行動心理学として、人間は、つかみの20秒で印象が決まってしまう。
 いわゆる真実の瞬間。The Moment of Trouthの話。

■1ページメモ
 どんな案件も必ず1頁にまとめる。時間のない人にインプットする場合には必要なケース。
つまり80%が伝わればよく、100%伝えるために何頁も書く、述べることにこだわらない。
これは、僕自身が海外で仕事をしたときに感じたことと同じ。また、英語が苦手なだけにズルズルかけず、コンサイスに書く事に慣れたのと似ているな。と思って聞いてた。必然性がかなり違うが行き着いたところは似ているかもしれない。

■沈黙の効能
①ペースを変える
人は話を伝える際に大切なのは、ボディーランゲージと声。
話している相手から伝わっているのは、70%がボディランゲージ、20%声、そして10%は中身。

声は、低く。時折、話のペースを変えること。で印象、興味をもたせる。

②無言の能
特に②の無言の効果というのは、よくわかる。
イギリス駐在中に、Keyバイヤー(Dixons,Jessops,Comet)との商談に毎週参加していたが、プロフェッショナルなBuyerほど、無口で無表情だったのを思い出す。反して同僚のSalesは口数が多すぎて商談で条件をもっていかれていた。よく、小言を言ったのを思い出す。これは、経験として納得感がある話だ。

■シガレット・ディプロマシー
 正面に座らない(コーチングで良く言われること。正面は対決の角度。建設的な会話のためには90度の角度で座ること。)
 45度の角度は権威の角度(医師と患者)
 平行に座る(一緒に解決策を探る:友人と勉強を一緒にする時にとる角度はコレ)

 (内田和成先生のコメント。ユニチャームの高原さんは、このあたりを凄く自然に身に付けた方だったという。来賓のお客様に対してもソファーに座らずに目の前にかつ目線の近いところに横にしゃがみこむように近付いて会話する方だったと言う。)

 会議の後の飲み会(飲み会は、①遊びの場であり、②仕事の場である。)→距離を縮じめる。
 仲のいい友人知人としか飲まない日本人が苦手な部分かもしれない。

 タバコは吸わない、島田さんだがタバコ部屋での外交というのがあるとすれば、それに加わらない手はない。会話に加わるために自然にタバコ部屋に潜り込むための術というのを工夫したそうだ。少々変わったライターをもって部屋に入る。そうこうしているうちにポジションを獲得する。なるほど目的のためには手段をもつということのひとつだろう。

■自信がないときは、手を見せるな!
手には緊張、恐怖などの表情が現れる。だから、手の内を見せるなと同じように手は見せないようにする。皇族の方、王室の方々が手を後ろにまわして歩いているのは、その表れだとのことだ。

■確かな価値、自らが意識して取り組むべきこと
 好きなこと&出来ること→忘れてよし。(意識しなくても出来るし上達する。)
 好きなこと&出来ないこと→諦めなければ出来るようになる。ガンバレ
 嫌いなこと&出来ること→出来るんだら好きになろう!
 嫌いなこと&出来ないこと→忘れてよし。(無駄な時間は使わない。長所を伸ばそう)

ではでは。




nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

自分の考える「リーダー像」とは。 [講義・授業]

 各人が思い描く「リーダー像」は、人によって違う。まちまちである。ということが前提にあると思う。実際友人、知人と「リーダーとは?」に関して語り合ったことがあり実感としてバラバラなんだな。と思った。グイグイ引っ張る、カリスマ性がある、勇気がある。といった組織の先導を切るようなイメージの物もあれば、部下に任せる度量があるとか、やる気にさせる。協調性がある。みたいな場の空気づくりが上手いタイプを指している意見もあった。また、表現手法に関しても実務に直結したような表現だけではなく、マネジメント力がある、対応力、突破力、思慮深さとか、公平性などとにかく多種多様な「リーダー像」が表現された。たしかに、ひとつの解は無いように僕自身も思う。
 多種多様なリーダー像が存在する理由は、求められるリーダーというのが場面、場面で異なったり、メンバーの性格、特性によっても違うからだろう。例えば、企業が起業したてのころと、成長期に差し掛かったとき、そして安定期に入ったときとでは、必要とされるリーダーとしての資質も異なってくると理解している。カカクコムなどは典型的に上手くいっているケース。企業が変態すると同時に異なるリーダーシップスタイルをもつ経営者にバトンタッチすることで各企業ステージでの適合が出来ている。羨ましい。リーダ―のあり方、メンバーへのアプローチの仕方もその組織の規模によっても異なってくると考える。直接話法と間接話法の使う比率が違うと言ったらよいだろうか。これもどちらかだけではなくバランスが大事で組織の規模によってバランスが変わる。
 多少ずれた。話を本テーマの「リーダー像」に戻す。リーダー像とは、「全く2つの異なる要素を持ち合わせてそれをバランス良く使いこなせる人」だと思う。その2つとは、「論理性」と「熱い心」。または、「抽象性」と「具体性」。リーダーというのであれば、自分以外の人、組織を動かさなければならない。それに必要なものがこれらの各々2つの組合せ。どちらだけでも人は動かないと思う。これもまた場面、状況によってWell-balancedな状態があるはずだと思っている。最適解(バランス、塩梅)や論理性や事例から抽象化(一般化)の手法を学ぶことは可能だと思っている。
 僕は、危機的な会社を変えたいと思い自分なりに模索し続けている。鍵は、組織、人事、管理会計という軸にあると思っている。だが、その各々の軸のなかで抽象論を具体化させるためには、リーダーシップが最重要項目だと思うのだ。学ぶことが難しいと考える「熱き心」は既に持ち合わせていると自負している。具体化は試すしかない。このような課題認識を持ちながらいままさに現場を回っている。(シンガポール→インドネシア→フィリピン→マレーシアを今週訪問させていただき現場のリーダーから学ばさせていただく事になっている。楽しみだ。)

ではでは。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。