企業を永続化するためのHow。これは決して高級ブランドの為だけの示唆ではない。LVMH [講義・授業]
先日、LVMH Japanの社長Emmanuel Pratさんのお話を聴く機会に恵まれた。大変ラッキ―な時間だったと思う。
やはり最も興味をもって話を聴けたのは、グループのシナジー効果を如何にだしているか。という部分。
というのは、時計以外のカテゴリーに於いて、LVMHの売上げ規模は業界No.1。これ自体は凄いことだと思う。しかし反面、如何にしてそのポジションを維持し続けかつ、メリットを享受しているのだろうか。という疑問、さらにはグループ化することで期待できる事もあるが、失うこともあるのではという素朴なアイディアを持っていたからだ。
Pratさんのお話を聴くことで自分なりの理解にたどり着けた。グループ化に依ってもたらされる規模によるメリット。
①Department Store Relations
②Logistics Consolidation
③Group Financing
④Group Insurance
⑤Media Buying
⑥Real Estate
⑦Brand Protection
⑧Human Resources
⑨Common Back Office
これらが効率をあげるための相乗効果につながる。という理屈は理解できる。
たが実際よくある話として、M&Aによって売上げはさほど伸びない。というのが多い。LVMHはいかにして力強く成長し続けているのか。このHowが聴けてよかった。
Priority of Internal growth ,sustained by
1.Innovation
2.Quality
3.Control of distribution
Pratさんによると、加えて大切なことの一つは、Autonomy ”Guarantee brands autonomy in accordance with their own identify”だった。
既存の顧客を侵食し合うこともなく、かつ各々のブランドの強い個性を活かし続けるためには、これが欠かせないのだと理解させてもらえた。MBA的な視点でこの部分を自分なりに考察してみた。一般的に売上げ規模と利益率の関係を見た場合に、No.1規模ブランドとニッチブランド(売上げは小さいが独自の市場を勝ち得ている)だけが高い利益率を確保出来る。それ以外のブランドは、死の谷と呼ばれる利益率の低いビジネスを強いられることが知られている。LVMHは、グループ化後もブランド毎には、やはり個別独立したリッチ市場にアプローチし続けている。これによりそもそも利益率が高いビジネスをしていたところにオペレーション上の効率化を手に入れることでさらに利益率を向上させているのだろう。
グループ化することは、手段であって目的ではない。ということがしっかりすみ分けられていることに感心した。
また、講義のQ&Aで質問させていただいたグループ内での人材活用。人材を有効活用するためにグループ内の人事評価方法や、Databaseの共有が進められている。これは羨ましい限りだ。
なにせ、我が社も多くの日本企業と同様に、人事評価方法やDBがエリアごとにバラバラで社内リソースの棚卸が出来ていない状況だからだ。グローバル化以前の問題を抱えているのが現状。
もう一つは、お客様との接点をとことん重要視していること。我が社の問題点の一つは、優れたリテールを持っていないこと。だと指摘いただいた。僕も常常そう思っている。店頭に限らず、Official Site,修理センター、Callセンターなどのお客様との直接の接点は、ブランドロイヤリティを高めていくために、最も重要な部分。ここの強化が急務であることを改めて実感するに至った。
マーケティングもマネジメントも国内外で自分自身経験があり、書物や講演会などからも情報を得たりしてそれなりに理解をしているという自負があった。だが、今回の講演で大変大切なことに気付けた。ひとつには、同業種ばかりを意識した活動をしてきてしまったせいなのだろう。
ラグジュアリーブランドならではの特異性を特殊とみるのではなく、そこから学べること、異業種であるAVブランドである我社にとっても大変示唆にとんだ内容が多いと感じられた。それが何よりも自分にとっての講演に参加した収穫だったと思う。
いわゆる、典型的なマーケティング、マネジメントだけを学んでいると見落としてしまう大切な事、誤解をしてしまっていることなどが多い事に気づけたと思う。この感覚は、以前にホスピタリティ・マネジメント&マーケティングを学んだ際に感じたことに似ている。
大変貴重な体験をさせていただけたと感謝している。この授業を受講したことに手応えを感じている。感謝。
ではでは。
やはり最も興味をもって話を聴けたのは、グループのシナジー効果を如何にだしているか。という部分。
というのは、時計以外のカテゴリーに於いて、LVMHの売上げ規模は業界No.1。これ自体は凄いことだと思う。しかし反面、如何にしてそのポジションを維持し続けかつ、メリットを享受しているのだろうか。という疑問、さらにはグループ化することで期待できる事もあるが、失うこともあるのではという素朴なアイディアを持っていたからだ。
Pratさんのお話を聴くことで自分なりの理解にたどり着けた。グループ化に依ってもたらされる規模によるメリット。
①Department Store Relations
②Logistics Consolidation
③Group Financing
④Group Insurance
⑤Media Buying
⑥Real Estate
⑦Brand Protection
⑧Human Resources
⑨Common Back Office
これらが効率をあげるための相乗効果につながる。という理屈は理解できる。
たが実際よくある話として、M&Aによって売上げはさほど伸びない。というのが多い。LVMHはいかにして力強く成長し続けているのか。このHowが聴けてよかった。
Priority of Internal growth ,sustained by
1.Innovation
2.Quality
3.Control of distribution
Pratさんによると、加えて大切なことの一つは、Autonomy ”Guarantee brands autonomy in accordance with their own identify”だった。
既存の顧客を侵食し合うこともなく、かつ各々のブランドの強い個性を活かし続けるためには、これが欠かせないのだと理解させてもらえた。MBA的な視点でこの部分を自分なりに考察してみた。一般的に売上げ規模と利益率の関係を見た場合に、No.1規模ブランドとニッチブランド(売上げは小さいが独自の市場を勝ち得ている)だけが高い利益率を確保出来る。それ以外のブランドは、死の谷と呼ばれる利益率の低いビジネスを強いられることが知られている。LVMHは、グループ化後もブランド毎には、やはり個別独立したリッチ市場にアプローチし続けている。これによりそもそも利益率が高いビジネスをしていたところにオペレーション上の効率化を手に入れることでさらに利益率を向上させているのだろう。
グループ化することは、手段であって目的ではない。ということがしっかりすみ分けられていることに感心した。
また、講義のQ&Aで質問させていただいたグループ内での人材活用。人材を有効活用するためにグループ内の人事評価方法や、Databaseの共有が進められている。これは羨ましい限りだ。
なにせ、我が社も多くの日本企業と同様に、人事評価方法やDBがエリアごとにバラバラで社内リソースの棚卸が出来ていない状況だからだ。グローバル化以前の問題を抱えているのが現状。
もう一つは、お客様との接点をとことん重要視していること。我が社の問題点の一つは、優れたリテールを持っていないこと。だと指摘いただいた。僕も常常そう思っている。店頭に限らず、Official Site,修理センター、Callセンターなどのお客様との直接の接点は、ブランドロイヤリティを高めていくために、最も重要な部分。ここの強化が急務であることを改めて実感するに至った。
マーケティングもマネジメントも国内外で自分自身経験があり、書物や講演会などからも情報を得たりしてそれなりに理解をしているという自負があった。だが、今回の講演で大変大切なことに気付けた。ひとつには、同業種ばかりを意識した活動をしてきてしまったせいなのだろう。
ラグジュアリーブランドならではの特異性を特殊とみるのではなく、そこから学べること、異業種であるAVブランドである我社にとっても大変示唆にとんだ内容が多いと感じられた。それが何よりも自分にとっての講演に参加した収穫だったと思う。
いわゆる、典型的なマーケティング、マネジメントだけを学んでいると見落としてしまう大切な事、誤解をしてしまっていることなどが多い事に気づけたと思う。この感覚は、以前にホスピタリティ・マネジメント&マーケティングを学んだ際に感じたことに似ている。
大変貴重な体験をさせていただけたと感謝している。この授業を受講したことに手応えを感じている。感謝。
ではでは。
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