映像表現を理解するための基礎知識(錯視 : Optical illusion) [書籍・雑誌]
自然現象を表現する際に限らず、出来事、状況を表現する際には、
①『絶対値』で表現する場合と
②『相対値』で表現する。場合がある。
(厳密に言うとこの①②の関係も怪しくなっていくので話を簡略化していると思って以下の話においては、
細かいところは目を瞑っていただきたい。)
①は、たとえば物理的な量を表現する際によく使う。
なにかの重さ、長さ、なんらかの量(時間だったり、容積だったり)
そしてそれらを表現するのに一般的に使うのがSI単位系と呼ばれるもの。
SI単位系は、様々な物理現象を統一感をもって表現できるように各物理量を
整備している。というのが特徴。物理学でのスタンダード。
SI基本単位は秒 s、メートル m、キログラム kg、アンペア A、ケルビン K、モル mol、カンデラ cd で、対応する次元はそれぞれ時間、長さ、質量、電流、熱力学温度、物質量、光度。
ここで扱いたいと思っている②の相対値とは、
ここでは物質Aと物質Bを比較してどちらがどれだけ大きいか、長いか、古いか。という話ではなく、
あるエネルギー量に対して人がどのように知覚するか。
物理量にたいする知覚量。という意味での相対値。である。
学術的(心理物理学という分野らしい)にも
ヴェーバー・フェヒナーやスティーブンスの法則で表現されているように
人間の知覚は、対数関数のように振舞う.
というのもそれ。光束の量が倍になっても人間の知覚量は倍にはならない。
対数関数のように知覚量は変化する。という話。
今日は、とくに視覚量に関して話を向けていきたいと思う。
インフルエンザのため学校休んでいる娘のために図書館で本を借りようと立ち寄った際に
偶然目に入った本がキッカケ。[1]
自然現象も結局のところ、ヒトがどう感じるているか、感じさせるか。を取り扱うために便利な方法(単位)こそが大切。①のような絶対的な量を表現する手法、どうように②相対値(物理量に対する知覚量)が有効となる。
つまり、ここから事例を紹介する『錯覚』という現象もヒトがどう感じるか、どう感じさせたいか。を理解できれば
その法則をつかったより効果的な表現が可能となる。という話である。
絶対値的に明るい、鮮やかだ。といっても、ヒトがそのように感じなければ虚しい。
少ない絶対値で効果的な知覚をえられる。そんな表現方法こそが実用的なのは間違いない。
巷では、HDRの規格がどのように決まるのか。興味をもっている方も多いと思うが。HDRの目的も結局はヒトがどのように感じてくれるか。感じさせたいかがポイントのはず。物理的に正しいか、正しくないかは二の次だと思うのだ。
そんなことを思いながら、図書館で借りた本のページをめくるのだった。
■デルブーフ錯視
■ミュラー・リヤー錯視
■カフェウォール錯視
■フレーザー錯視 [8]
■ツエルナー錯視
■市松模様の錯視
■ポッゲンドルフ錯視
■プレッセー錯視 [10]
■へリング錯視
■フレーザー錯視によるうずまき錯視
■ホワイト錯視
■明るさの対比
■ヘルマン格子錯視
■きらめき格子錯視
■ムンカー錯視(色が違って見える)
■色の土牢錯視(色が違って見える)[11]
■フレーザー・ウィルコックス錯視(Fraser and Wilcox)
■時間遅れ錯視(ゆれる)[12]
■オオウチ錯視(ゆれる)
■最適型フレーザー・ウィルコック錯視タイプⅡaを用いた波運動[6]
■カニッツァの三角形
■視覚的ファントム
■ネオン色拡散
■背景が黒のネオン色拡散
■トロクスラー効果
視覚だけではなく、聴覚、触覚などあらゆる人間の感覚には錯覚があり、それらとどのように付き合っていくか。を考えるのが心理物理学なのかもしれない。
「同じ図形を見ていても、強く錯覚して見える人もいればあまり見えない人もいます。(中略)もし、錯覚が感じられなくても心配する必要はありません。錯覚の感じ方には個人差があるものだからです。」[1] これもすごくポイントだと思う。
ではでは。
[1]
[2]北岡明佳の錯視のページ
http://www.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/
[3]知覚心理学
http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/chikaku2012.html
[4]ILLUSION FORUM ( NTT Communication Science Laboratories)
http://www.kecl.ntt.co.jp/IllusionForum/v/colorAfterimage_scene/ja/index.html
[5][招待講演]フレーザー・ウィルコックス錯視族の現象とモデル 北岡 明佳
http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/NCkenkyukai2012Kitaoka.pdf
[6]文学研究科 心理学特殊問題(立命館大学シラバス)
http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/sakkaku2014.html
[7]赤いフレーザー・ウィルコックス錯視を用いたデザイン 北岡 明佳
http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/shikisaigakkaishi2012color.pdf
[8]Tilt illusions and anomalous motion illusions Akiyoshi Kitaoka
http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/riken2010.html
[9]錯視のカタログ 北岡 明佳
http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/catalog.html
[10]La ilusión de Poggendorff
http://ilusionario-blog.blogspot.com.es/2012/09/la-ilusion-de-poggendorff.html
[11]色の錯視 12 北岡 明佳
http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/color12.html
[12]「静止画が動いて見える錯視の検討」北岡 明佳
http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/CRESTmeeting2012.html
[12]ヒラメク (著者 福井直樹と、全編にわたってイラストを担当する秋山孝の対談)
http://hirameku.com/interview2/post_2.html
①『絶対値』で表現する場合と
②『相対値』で表現する。場合がある。
(厳密に言うとこの①②の関係も怪しくなっていくので話を簡略化していると思って以下の話においては、
細かいところは目を瞑っていただきたい。)
①は、たとえば物理的な量を表現する際によく使う。
なにかの重さ、長さ、なんらかの量(時間だったり、容積だったり)
そしてそれらを表現するのに一般的に使うのがSI単位系と呼ばれるもの。
SI単位系は、様々な物理現象を統一感をもって表現できるように各物理量を
整備している。というのが特徴。物理学でのスタンダード。
SI基本単位は秒 s、メートル m、キログラム kg、アンペア A、ケルビン K、モル mol、カンデラ cd で、対応する次元はそれぞれ時間、長さ、質量、電流、熱力学温度、物質量、光度。
ここで扱いたいと思っている②の相対値とは、
ここでは物質Aと物質Bを比較してどちらがどれだけ大きいか、長いか、古いか。という話ではなく、
あるエネルギー量に対して人がどのように知覚するか。
物理量にたいする知覚量。という意味での相対値。である。
学術的(心理物理学という分野らしい)にも
ヴェーバー・フェヒナーやスティーブンスの法則で表現されているように
人間の知覚は、対数関数のように振舞う.
というのもそれ。光束の量が倍になっても人間の知覚量は倍にはならない。
対数関数のように知覚量は変化する。という話。
今日は、とくに視覚量に関して話を向けていきたいと思う。
インフルエンザのため学校休んでいる娘のために図書館で本を借りようと立ち寄った際に
偶然目に入った本がキッカケ。[1]
自然現象も結局のところ、ヒトがどう感じるているか、感じさせるか。を取り扱うために便利な方法(単位)こそが大切。①のような絶対的な量を表現する手法、どうように②相対値(物理量に対する知覚量)が有効となる。
つまり、ここから事例を紹介する『錯覚』という現象もヒトがどう感じるか、どう感じさせたいか。を理解できれば
その法則をつかったより効果的な表現が可能となる。という話である。
絶対値的に明るい、鮮やかだ。といっても、ヒトがそのように感じなければ虚しい。
少ない絶対値で効果的な知覚をえられる。そんな表現方法こそが実用的なのは間違いない。
巷では、HDRの規格がどのように決まるのか。興味をもっている方も多いと思うが。HDRの目的も結局はヒトがどのように感じてくれるか。感じさせたいかがポイントのはず。物理的に正しいか、正しくないかは二の次だと思うのだ。
そんなことを思いながら、図書館で借りた本のページをめくるのだった。
■デルブーフ錯視
■ミュラー・リヤー錯視
■カフェウォール錯視
■フレーザー錯視 [8]
■ツエルナー錯視
■市松模様の錯視
■ポッゲンドルフ錯視
■プレッセー錯視 [10]
■へリング錯視
■フレーザー錯視によるうずまき錯視
■ホワイト錯視
■明るさの対比
■ヘルマン格子錯視
■きらめき格子錯視
■ムンカー錯視(色が違って見える)
■色の土牢錯視(色が違って見える)[11]
■フレーザー・ウィルコックス錯視(Fraser and Wilcox)
■時間遅れ錯視(ゆれる)[12]
■オオウチ錯視(ゆれる)
■最適型フレーザー・ウィルコック錯視タイプⅡaを用いた波運動[6]
■カニッツァの三角形
■視覚的ファントム
■ネオン色拡散
■背景が黒のネオン色拡散
■トロクスラー効果
視覚だけではなく、聴覚、触覚などあらゆる人間の感覚には錯覚があり、それらとどのように付き合っていくか。を考えるのが心理物理学なのかもしれない。
「同じ図形を見ていても、強く錯覚して見える人もいればあまり見えない人もいます。(中略)もし、錯覚が感じられなくても心配する必要はありません。錯覚の感じ方には個人差があるものだからです。」[1] これもすごくポイントだと思う。
ではでは。
[1]
[2]北岡明佳の錯視のページ
http://www.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/
[3]知覚心理学
http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/chikaku2012.html
[4]ILLUSION FORUM ( NTT Communication Science Laboratories)
http://www.kecl.ntt.co.jp/IllusionForum/v/colorAfterimage_scene/ja/index.html
[5][招待講演]フレーザー・ウィルコックス錯視族の現象とモデル 北岡 明佳
http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/NCkenkyukai2012Kitaoka.pdf
[6]文学研究科 心理学特殊問題(立命館大学シラバス)
http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/sakkaku2014.html
[7]赤いフレーザー・ウィルコックス錯視を用いたデザイン 北岡 明佳
http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/shikisaigakkaishi2012color.pdf
[8]Tilt illusions and anomalous motion illusions Akiyoshi Kitaoka
http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/riken2010.html
[9]錯視のカタログ 北岡 明佳
http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/catalog.html
[10]La ilusión de Poggendorff
http://ilusionario-blog.blogspot.com.es/2012/09/la-ilusion-de-poggendorff.html
[11]色の錯視 12 北岡 明佳
http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/color12.html
[12]「静止画が動いて見える錯視の検討」北岡 明佳
http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/CRESTmeeting2012.html
[12]ヒラメク (著者 福井直樹と、全編にわたってイラストを担当する秋山孝の対談)
http://hirameku.com/interview2/post_2.html
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