LOG撮影ってなに?(その15)色空間とは④ 光源色の表現方法(その2) [動画撮影]
『光源色の表現』の2回目。
Log撮影の話に限らず、色空間と称してこんなグラフが良くてでくる。
分かったようでわからない。少しでも理解を深める努力を今日もしてみたいと思う。
光の色の3原色RGB。
これは、よく耳にする言葉。
このRGBを混ぜて、様々な色が作れる。
このRGBを用いて色を表現しよう。というのが「RGB表色系(RGB color system)」である。
現在使われているのは、国際照明委員会CIE( International Commission of Illumination)が1931年に策定した国際表示法で、CIE-RGB表色系ともいう。[3]
『色を表すためには、基本的には3つの数値が必要だが、光の明るさは可変なので、光の表現をするには最低限、色相と彩度の2つの情報があれば良い。
事実上も、3次元色空間(例えばマンセル色立体)は、表現が難しいが、2次元色平面にしてしまえば取り扱いも容易になる。
ということで具体的によく使われるのは、XYZ表色系において明度を犠牲にし、三次元のXYZ色空間を2次元のXY色平面に落とした『XY色度図(xy color diagram)』である。』[3]
『このxy色度図では、XYZ表色系の3刺激値、X、Y、Zと同じ比率のx:y:z(ただし、x+y+z=1とする)で表す。
このような変換で得られたxの値を横軸に、yの値を縦軸に選んであらゆる色を表したものがxy色度図である。(zは、自動的に決まるので用いない)。
あらゆる色はxy座標の上で、釣鐘状/馬てい形の領域で表現される。』[3]
『色度図の上では、すべての色が表現される。すなわち、図の中央が白色(無彩色)に対応し、周辺に向かうほど色の鮮やかさが増して、色度図周囲の境界で単色光(純色)になる。
この馬蹄形領域の外側の軌跡を『スペクトル軌跡』という。一方、底辺部の直線を赤紫線とか『純紫奇跡』というが、ここは光のスペクトラムには存在しない色である。』[3]
そしてスペクトル軌跡と純紫軌跡に囲まれた領域(色のついている領域)の光の色を『真の色:リアル・カラー』という。この領域が一般的に人の見る事の出来る光の領域となる。
一方でスペクトル軌跡の外側の領域の色を『偽の色:イマジナリー・カラー』という。
また、RGB表色系は、XYZ表色系の部分集合であって、xy色度図の上では、図の三角形の領域に相当する。
従って、RBG表色系ですべての色を表現することは原理的に不可能である。[3]
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
どうやら、こんなことらしい。
X軸Y軸全領域(白い領域含めて)は、X成分、Y成分、(Z成分)で作られうる色の(論理上)空間。
それに対して、馬蹄形で表されている(色付きで表示される)のは赤R 700.0nm、緑G 546.1nm、青B 435.8nm で合成される人間が知覚できる範囲。
[4]
また、3次元の情報を2次元で表せているのは、XYZの各量をx%、y%、Z% 合計100%と比率で表現しているのでx%、y%を決めれば、z%は自動的に決まるので2次元表記しながら3次元分の情報を伝えられる。ということ。(例えば、xが30%で、yが60% だとすると、残り10%はz。zはあえて表記しないでも既知なのでXY軸のみで表せる。)
言うなれば、XY表示系は、XYZ表示系。これにより色相H、色彩Cの情報を表記している。
裏を返すと、色相H、色彩Cの情報はあるが、この表記系では、明度Vの情報はカバーされていない。ということになる。これも重要なポイントとなる。(Log撮影に関して、この点を明言せずXY表記のグラフだけを扱っていることが理解の妨げになっているように思うのである。おそらく説明者は、当たり前のように説明を省いているのだろうがこの点まで理解している人は少ないと思った方が良い。)
[4]
次回は、『光源色の表現』の3回目。
「XY表示系は、XYZ表示系。ただし、色相H、色彩Cの情報はあるが、この表記系では、明度Vの情報はカバーされていない。」
この点から話しをしてみたいと思う。
ではでは。
[1]Color Management Guide by Amaud Frich
http://www.color-management-guide.com/introduction-color-management.html
[2]Bruce Lindbloom.com
http://www.brucelindbloom.com/
Info > Using the Chromaticity Diagram for Color Gamut Evaluation
[3]
[4]XYZ表色系 色の表し方 (DIC Color Design, Inc. HP)
http://www.dic-color.com/knowledge/xyz.html
Log撮影の話に限らず、色空間と称してこんなグラフが良くてでくる。
分かったようでわからない。少しでも理解を深める努力を今日もしてみたいと思う。
光の色の3原色RGB。
これは、よく耳にする言葉。
このRGBを混ぜて、様々な色が作れる。
このRGBを用いて色を表現しよう。というのが「RGB表色系(RGB color system)」である。
現在使われているのは、国際照明委員会CIE( International Commission of Illumination)が1931年に策定した国際表示法で、CIE-RGB表色系ともいう。[3]
『色を表すためには、基本的には3つの数値が必要だが、光の明るさは可変なので、光の表現をするには最低限、色相と彩度の2つの情報があれば良い。
事実上も、3次元色空間(例えばマンセル色立体)は、表現が難しいが、2次元色平面にしてしまえば取り扱いも容易になる。
ということで具体的によく使われるのは、XYZ表色系において明度を犠牲にし、三次元のXYZ色空間を2次元のXY色平面に落とした『XY色度図(xy color diagram)』である。』[3]
『このxy色度図では、XYZ表色系の3刺激値、X、Y、Zと同じ比率のx:y:z(ただし、x+y+z=1とする)で表す。
このような変換で得られたxの値を横軸に、yの値を縦軸に選んであらゆる色を表したものがxy色度図である。(zは、自動的に決まるので用いない)。
あらゆる色はxy座標の上で、釣鐘状/馬てい形の領域で表現される。』[3]
『色度図の上では、すべての色が表現される。すなわち、図の中央が白色(無彩色)に対応し、周辺に向かうほど色の鮮やかさが増して、色度図周囲の境界で単色光(純色)になる。
この馬蹄形領域の外側の軌跡を『スペクトル軌跡』という。一方、底辺部の直線を赤紫線とか『純紫奇跡』というが、ここは光のスペクトラムには存在しない色である。』[3]
そしてスペクトル軌跡と純紫軌跡に囲まれた領域(色のついている領域)の光の色を『真の色:リアル・カラー』という。この領域が一般的に人の見る事の出来る光の領域となる。
一方でスペクトル軌跡の外側の領域の色を『偽の色:イマジナリー・カラー』という。
また、RGB表色系は、XYZ表色系の部分集合であって、xy色度図の上では、図の三角形の領域に相当する。
従って、RBG表色系ですべての色を表現することは原理的に不可能である。[3]
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どうやら、こんなことらしい。
X軸Y軸全領域(白い領域含めて)は、X成分、Y成分、(Z成分)で作られうる色の(論理上)空間。
それに対して、馬蹄形で表されている(色付きで表示される)のは赤R 700.0nm、緑G 546.1nm、青B 435.8nm で合成される人間が知覚できる範囲。
[4]
また、3次元の情報を2次元で表せているのは、XYZの各量をx%、y%、Z% 合計100%と比率で表現しているのでx%、y%を決めれば、z%は自動的に決まるので2次元表記しながら3次元分の情報を伝えられる。ということ。(例えば、xが30%で、yが60% だとすると、残り10%はz。zはあえて表記しないでも既知なのでXY軸のみで表せる。)
言うなれば、XY表示系は、XYZ表示系。これにより色相H、色彩Cの情報を表記している。
裏を返すと、色相H、色彩Cの情報はあるが、この表記系では、明度Vの情報はカバーされていない。ということになる。これも重要なポイントとなる。(Log撮影に関して、この点を明言せずXY表記のグラフだけを扱っていることが理解の妨げになっているように思うのである。おそらく説明者は、当たり前のように説明を省いているのだろうがこの点まで理解している人は少ないと思った方が良い。)
[4]
次回は、『光源色の表現』の3回目。
「XY表示系は、XYZ表示系。ただし、色相H、色彩Cの情報はあるが、この表記系では、明度Vの情報はカバーされていない。」
この点から話しをしてみたいと思う。
ではでは。
[1]Color Management Guide by Amaud Frich
http://www.color-management-guide.com/introduction-color-management.html
[2]Bruce Lindbloom.com
http://www.brucelindbloom.com/
Info > Using the Chromaticity Diagram for Color Gamut Evaluation
[3]
カラー図解でわかる光と色のしくみ なぜ空は青く虹は七色なのか? どうして花は彩り生物は光るのか? (サイエンス・アイ新書)
- 作者: 福江 純
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2008/08/13
- メディア: 新書
[4]XYZ表色系 色の表し方 (DIC Color Design, Inc. HP)
http://www.dic-color.com/knowledge/xyz.html
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