やはり、プレゼンテーション究極の形の一つはTVCFだと思う。 [テレビ・ラジオ]

伝える方の難しさ。今更ながらに痛感している。プレゼンテーション能力は、人並み以上だと自負していたがあくまで人並み以上。まだまだ改善、開拓の余地有り。といったところ。

人に何かを伝える。プレゼンテーションの究極の形の一つはTVCFがある。短時間に伝えたい事を見事に表現しているものが多い。視聴者側が成熟したせいか、視聴率が減ったせいか(実際はテレビを観ていてもコマーシャル部分をスキップしたり、チャンネルのザッピングなどで)テレビコマーシャルを観る機会が減っているとも言われるが、やはりよく考えられていると感心することが多い。

記憶と記録のためにココで紹介しておきたいのが、2009年当時僕がシンガポールで広域マーケティング業務を担当していたときの担当エリアの一つ、オーストラリアで流されていたキヤノンのコマーシャル。キヤノンといえば、当時もいまもデジタルカメラのマーケットリーダー。いつもどんなマーケティング活動をするのか参考にさせてもらった。僕は、14市場を統括する立場だったので各市場での活動をATL,BTLの切り口で観察、分析をしていた。

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グローバルビジネスの戦略と一言でいっても色々ある。(たとえば、こんな切り口、定義方法がある)
①中央集権の色が濃い”グローバル経営”
②HQと現法との力関係が同等の”インターナショナル経営”
③現法に権限委譲している”マルチリージョナル経営”
などいろんなタイプの経営手法がある。

そしてこれらの経営手法も、オペレーションの切り口次第では、グローバル経営型にみえたり、マルチリージョナル経営型に見えたりするのも事実である。企業戦略的には、インターナショナル経営をしている企業が、人事オペレーションとしては、グローバル経営をするなど完全なグローバル経営、マルチリージョナル経営というものは無いと思った方がいい。というのが僕の理解。

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広告戦略に関してもそれが当てはまる。完全中央集権型として思い浮かぶのがアップル。何事もThink Simpleなアップルは、見事にどの国にいっても同じ広告戦略を行っている。LVMHグループなどのラグジュアリーブランドもこの類いのアプローチが実行されているように見受けられる。

だが、世の中大抵のものの広告戦略は、インターナショナル、いや、マルチリージョナル経営型の色が濃い。商習慣、其のブランドのその市場でのポジション、広告のスタイル、有効な伝え方の違いからローカル色を入れる方が有効だという判断があるからだろう。また、広告制作における各市場の制作能力差も統一化出来ない理由の一つになる。印刷、動画コンテンツなどクリエイティブ能力だけではなく、物理的な印刷物、制作物のクオリティにバラツキが出てしまうのは現実問題である。裏を返すとそれが生じないような工夫をアップルなどはしているということである。店頭什器などは、HQから買い取る形で各国は輸入したものを使っていたりすると聞く。そこまでしないとクオリティは担保できない。(なにもアップル、近年のサムソンのようなグローバル型が万能、最高とは思っていないので誤解のなきよう)

冒頭で紹介したキヤノンのTVCFをココにポスティングしておこうと思う。僕も未だに気になるCF。自分のハードディスクを探してようやく見つけた。エモーショナルな価値と、機能的な価値の両方を短時間に見事に表現している動画として強く印象に残っている。ちなみに、キヤノンは昔もいまも、経営全体としては、グローバル経営。だが、広告に関しては、マルチリージョナル型を取っているようにみえる。



いろいろ書いたが、この記事の目的は、このキヤノン(オーストラリア2009)TVCFを記録、記憶に残しておきたかった。僕にとっての検索性を上げ手起きたかったということである。

(それにしても、グローカル経営という発想は素晴らしいと今更ながらに感心してしまう。僕にとっても理想の経営手法だ。これをこなすだけの現場能力の構築、蓄積も伴わないといけないが各市場の特性、従業員の国民性、感情などを考えるといまでも理想の形だと思うのだが。)
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ではでは。




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