オバQの誕生秘話。(必然性を感じさせる)偶然の連続だった。2014年W杯、残念な結果には違いないが、日本代表の皆さんありがとう!と僕は言いたい。 [書籍・雑誌]

いま、必死(?)に本を読んでいる。図書館で借りて、返却期日を過ぎている。というのが理由。(先日、図書館に入って予約している本を受け取りにいって発覚した。。。。)

その読んでいる本は、『藤子・F・不二雄の発想術』。ドラえもん、パーマン、キテレツ大百科、オバQ、おとなのSF短編など多くの作品を残している藤子・F・不二雄さんのアイディアはどこから出てきたのか。それを探りたくて借りてきた。加えて、藤子不二雄さん(両氏は)同郷富山県高岡市ゆかりのお二人、発想法と生まれ育った環境とにヒントがあるのであれば、同じ高岡市出身の僕にも大きな気づきがあるのでは。という期待をもちながら読み進んでいる。(本日中に読み終えなければ)

読んでいて印象に残っているのは、その仕事量。もちろん、多くの有名、人気漫画を残した人なので僕などが知っている漫画だけでも大変な量。だが、無名の頃にも数多くの作品を日々書いていた。という。最高72時間書き続けたことがあるそうだ。その記録も2回記録しているというから驚き。僕も学生時代に徹夜を2日連続やったことがあるが、僕の場合はデータを取り続けていたに過ぎないのにたいして、72時間クリエイティブ作業をやり続けたとは想像もつかない。1万時間の法則ではないが、相当量の仕事をこなす、考える作業を経ないとあのような域にには達しないのだろう。

面白い逸話を本の中にみつけた。『オバQ』の誕生秘話。あんなに有名、人気漫画、アニメのオバQだが、実はかなり行き当たりばったり、力づくで始めた作品だったという。全て、なにかの必然性をともなった偶然の繰り返しのような誕生秘話。

その『オバケのQ太郎』もなんだかいろんな偶然が折り重なって誕生したようです。[1]

①アニメーション会社の運営金を作るために漫画の仕事を増やさなくてはならなくなった。

アニメ会社スタジオ・ゼロを立ち上げたはいいが仕事はない。社員に払うお金が無いということで、雑誌部を会社内につくりそこで稼いだお金を給料にする。と決めたそうだ。その第一弾が『オバケのQ太郎』この『少年サンデー』の連載の収入の全てを会社にいれることにしたそうです。

②藤子・F・不二雄さんの結婚式での、つのだじろうさんの発言

「藤本(藤子・F・不二雄)くんは、おばけが好きだ」と披露。それを少年サンデーの人が聞いて、「じゃあ、今度はおばけの漫画をかいてよ」と。怪談ものは、自信がなかったそうで生活感をかんじさせるギャグ漫画にしようと思ってキャラクターを7種類書いたそうです。そのなかのいわゆる、布をかぶった目が大きく口がおおきいオバQのデザインをサンデーの方が選んだ。でかい口をしている。さぞかし大食いだろう。どんぐりまなこは、神経質では決してないだろう。という印象。その時点でオバQの性格は決定づけられた。とされている。


③電車の移動中に我孫子(藤子不二雄A)さんと勢いで第一話のストリーを決めた。

想像するに物凄い勢いと集中力だったのに違いない。小田急の新宿駅までの勝負だった。と藤本さんは表現している。当時、こどもの間ではやっている遊び(忍者ごっこ)、こどもだちが忍者ごっこをしているところにオバケをだしてしまおう。単純な生まれ方だとインパクトがないので、卵からかえそう。

④すごい仲間たちの助けがあった。

いまでこそ超有名・人気の漫画家たちの強力、総力戦で書き上げたそうだ。オバケ一家を藤本さんが描き、正ちゃんと伸一君を我孫子さん、その他大勢を石ノ森さん、背景は、『釣りバカ日誌』の北見さんが描くといった具合に。そんな豪勢な漫画家たちがあつまって描かれたというのも偶然のたまもの。たしかにトキワ荘の住民たちだったのでそばにいたと言えばそれだけだが、それこそもすごいことに間違いはない。


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なにか歴史に残るような偉業が達成された際に言われることとして、ポテンシャルのある人たちが多く集まったからその偉業が達成された。と皆さん思うかもしれないが、僕は本当にそうだろうか?と思ってしまう。もちろん、可能性のある人たちの存在は、不可欠だろう。だが、その地域、企業だけにそういう能力が集まっているとは思えない。どちらかというと、環境、必然性の方が運命を決めるように思えてしょうがない。

わかりにくい表現になったので、シンプルに表現してみよう。たとえば、スティーブ・ジョブスは『少数精鋭』による企業運営にこだわった。とされている。各案件に直接関係の無い人は、会議、プロセスなどから排除する。少数かつ精鋭のみの議論、進め方をした。とされている。物事を全てシンプルにするためだとも言われている。選りすぐりの精鋭だけで進める。という主義。[2]

対して、井深大さんは、逆。『少数が精鋭になる』という考え方。あるテーマにたいして、少数で事にあたらせると各自が頑張らざるを得ない。結果、各々が頑張りに頑張る。出来なかったこと、知らなかったことにも果敢に挑戦する。チャレンジするなかで挫折、失敗も繰り返しながら成功体験を積み上げていく。その過程で精鋭ではなかった、少数が精鋭に成長する。という考えを支持、実践していたとされている。井深さんが規模の大なることを嫌った理由のひとつがここにある。

僕も井深さんの考え方を支持したい。信じたい。戦国時代、岐阜・尾張・三河などのエリアに優れた武将たちが生まれたのは、その土地にしか優秀な人材がいなかったのではなく、環境が彼らを必然性をもって育てたからだと思っている。その環境を作った一人が織田信長だったのかもしれない。

偶然のように思うが、じつは必然性をともなった出来事なのだ。と思うようにしている。この時代、なにがあってもおかしくないくらいにいろんなことが目まぐるしく、かつ激しく起きている。だからこそ、すべての出来事には必然性が伴うと考えるようにしている。

先日のW杯、日本代表は予選敗退。と厳しい結果になったが、これは将来の飛躍のための必然性だったと言える日がくることを信じてやまない。本田圭佑選手をはじめとする、日本代表選手のみなさん、関係者のみなさん、死力を尽くして頑張ってくれてありがとう。皆さんの精一杯は、将来のためのステップにきっとなります。これで終わったわけではない。今後ますます楽しみです!

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ではでは。

[1]

藤子・F・不二雄の発想術 (小学館新書)

藤子・F・不二雄の発想術 (小学館新書)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2014/02/03
  • メディア: 単行本



[2]

Think Simple―アップルを生みだす熱狂的哲学

Think Simple―アップルを生みだす熱狂的哲学

  • 作者: ケン・シーガル
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2012/05/23
  • メディア: ハードカバー



[3]

井深大語録 (小学館文庫)

井深大語録 (小学館文庫)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 1998/06
  • メディア: 文庫




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