成長には過程がある。飛び級はない。 (適時適宜適任者に教育・トレーニングする。そうして始めて効果が出せる。) [店頭]

ヨドバシカメラの三脚の伝道師と呼ばれる方がいる。ぼくも何度もヨドバシカメラ西新宿店に行ってなんとなく気になっていた存在である。三脚売り場にいつもながれる三脚の使い方ビデオ。
だが、自分にはあまり必要性を感じていなかったこともあり深入り?は、してなかった。

以前から写真を撮る事はあったが撮り方なんて気にしないでまあ、撮っておくか。って感じだった。だが、最近必要性に迫られて撮り方を意識するようになっている。少しずつ写真、カメラへの知識と意識の変化を経験しながら、写真、カメラユーザーの成長過程のようなものを実感している。

勿論、人によって過程は違うのだろう。自分が典型的な成長パターンを経験している。とも言い切れないがまあ、こんなところなのだろう。と思っている。

過程①(なんらかの理由で)カメラを購入する。
 とくに一眼カメラを購入する場合、ある程度の投資をすることになる。その投資の期待は、
 「これだけの値段のカメラ機材を購入するのだから”綺麗な写真”が撮れる筈だ。」

 まあ、なんとなく雰囲気のある写真は撮れる。こと、カメラがデジタルになったことで気軽に撮れる。試せるということでこのしきい値は、格段に下がっている。それによりこの過程①を経験する人口がフィルム一眼の頃にくらべて格段に大きくなっているのは間違いが無い。

ところが、雰囲気のある写真が撮れるといっても限界がある。結局のところ、オートモードで構図をなんとなく決めて撮る。位のレベル。それ以上のことは、どうやれば良いか分からない。レンズ?もちろん購入時にセットされているキットレンズを取り替えることもなく撮る。レンズ交換式カメラながら使い方は、コンデジ写真の域を脱することは無い。

そうこうしているうちに写真、カメラの楽しさを知る事なく、「こんな筈じゃなかったんだけど。。。」と思いながらそのカメラを使うことがなくなり、購入時への期待値とのギャップを感じながらフェードアウトして行く人が多い。。。

運良く近くに写真・カメラに詳しく、教え上手な人が居る人は、写真の撮り方を教えてもらい。楽しさを知る事になる。ちょっとしたヒント、コツ(ボケの出し方、明るさ調整の大切さ、色あい調整による演出など)を教わることで写真を撮るモチベーションに火がつく。
そこまで行った人は、次の過程②に進む事になる。

過程② 「もっと上手くなりたい。知りたい。」
そこまでくれば、写真の撮り方 関係の本に手が伸びる。本を手にとっても少々のことではめげなくなっている。なにせ、過程①のなかで十分に動機付けされているからである。

良くあるのが、過程①で「写真の”楽しさ”」を知る事無く、いきなり「写真の撮り方の本」を手渡されて是見ればわかる。これで勉強しなさい。的なアプローチをされてしまうパターン。これは、メーカーなどがよくやってしまうパターンだ。ムック本渡したんだから写真撮り始めてくれるだろう。のめり込んでもらえるだろう。買ってよかった。と思って頂けるだろう。という欺瞞。

そんな方もいるだろうが、大半はそんなにすんなり写真,カメラにのめり込めないものだ。
やはり教われる環境というのが大半の人には不可欠だと思う。

ともかく、自分でも勉強してみよう。そうしないとこれ以上上手くなれない。と気付けた方は、本をよんだり、写真教室などに通うことになる。そこまで着たら過程③にいくことになる。

過程③「レンズ。色んな写真を撮るにはレンズが大事なんだ!」
レンズってなんであんなに種類があるんだろうか。レンズの種類どころか、レンズに書いてある数字の意味すらわからない。焦点距離?18−55(本体買った時についてきたキットレンズ、ズームレンズ)持っているのになんで50mmの単焦点レンズがひつようなんだっけ? 的な疑問から抜け出せた方をここではイメージしている。

 こういう写真を撮るには、このレンズだと有利。断然撮り易くなる。(場合によっては)このレンズじゃなきゃこういう写真は撮れない。ということに気付く。

 そこで始めて、レンズを複数揃えることになる。もちろんその人もここまで着たら自分の撮りたいもの(被写体、シーン)が明確になっているので選ぶレンズもそれに対応したものになる。

そうはいっても、僕の場合は、スナップ写真が多くじっくり構えるとか、マクロ撮影にハマらなかった。
撮影の興味、写真を観る目がすこしずつついて来たら次のステップ過程④に。

④「なるほど。ちょっとした違い、気遣いで写真はこうも変わるのか。。。」
他人の写真を観る機会が増えたり、興味が増すと、ちょっとした配慮で写真が変わる。ちょっとした違いで観るひとの印象が変わる。自分でもこういう写真を撮ってみたい。と思うようになると撮影の工夫が必要であることに気付ける。

プレゼンテーション1.jpg


で、必要になるのがアクセサリー。ライティングや、フィルターなどの効果が如何なるものか。これが無いとこんな写真とれない。なんてことが分からない。逆もある。ライティングやフィルターの効果が理解できることで、一見同じような写真だが違いがこんなところ(細部)に出ている。細部の違いが大きな違いであることに気付けるようになる。

ライティング機材、フィルター、そして三脚に手が伸びる。三脚などもオマケでもらった三脚ではなく、しっかりした三脚、一脚の必要性を感じる時である。

僕の場合、過程④に達したところなので、このあとの過程に関しては未知。どこまで達することになるやら。実感としてあるのは、これらの過程には順番があり、飛び級は無いように思う。前の過程を経験しているからこそ次の過程に進める。のではないだろうか。人材の育成や、リーダーの成長過程などにも言えることのように思う。

で、本日ハイライトしたいのが、

森泰生 氏の「三脚を楽しむ」

スクリーンショット(2014-06-15 5.23.42).png

『ヨドバシカメラの三脚売場に行くと流れてる
森泰生さんの三脚講座、
いつも面白いなぁと思って眺めてた。
乱暴な言い方しちゃうと実演販売ビデオなんだけど、
説明の仕方も上手いし、三脚愛にあふれた話し方なので
見ものとしても面白い。[1]

三脚初心者に売る気、というよりも
既に三脚沼にはまってしまった人間を救済しようとしている気がする。

ベルボンの元社員という経歴や、ヨドバシ社員と言う立場なら
軽くて高価なカーボン製三脚マンセーしそうなもんですが
「できるだけ重くて、身の丈に合った奴を買いなさい」と言ってくれる。[2]』

森泰生さんに関する上記評は、らいとさんの日記・コミュ (オリンパス フォトパス)などからの抜粋であるが、僕もまったく同感である。

以前から僕自身の記憶の隅にも間違いなく存在していた。ヨドバシカメラに行くと、三脚売り場にビデオ流れてたよな。おいちゃんが淡々と離し続けている。でも、僕には関係ない。位にしか思ってなかった。

だが、僕もようやく過程④に達したようだ。避けて来た三脚をしらないといけない状況になったようだ。ところが、三脚の必要性を知る事も簡単ではないが、選ぶとなると是また大変。

三脚って種類が山ほどあって、ブランドもある。違いが分からない。というのもあるし、買ったはいいが使えない。
加えて、いざ買ったとしても三脚の使い方がコナレていないとすっごく格好悪い。周りの人からみても十分に分かる。つまり周りの人にダサイ。と思われたくないということだ。三脚を目隠しでつかえるくらいになっていないと結局のところ使う機会がなくなる。そういう代物である。以前はそれが気になって三脚を避けて来た部分もある。

 三脚に限らず、ライティング、フィルター類などアクセサリーに関しての知識を少しでも付けるぞ。ヒントを得ようとばかりにヨドバシカメラに出向いた。そこで再会した森さんの実演ビデオ。
 よし店頭で流れているビデオをあたまからおわりまで観るぞ。とも思ったのだが、約3時間ものだと気付く。だが、そういう僕に朗報。森泰生さんの店頭ビデオが商品になったのだ。1500円。迷わず購入。さすがに3時間ぶっ続けは厳しかったので、途中、中断も入れざるをえなかったが業務の合間に全部観た。(一応、仕事の一貫なので。)

其の結果、三脚に対するアレルギーも見事に吹き飛んだ。あとは買うだけ。といきたいが、反面三脚も高価なものが欲しくなってしまった。これは副作用?いや、必然性なのだろうか。予算の確保で時間を要してしまいそうだW。

森泰生さんを見ていてツクヅクおもった。その道を極める。とはこういうこと。彼に比類する三脚の語りべは居ないはず。極めることの難しさと格好良さ。見事にハマってしまった。

大変失礼しました。決して三脚の語りべに過ぎず。良い”写真の語りべ” 「良い写真の伝道師」と及びべきでした。(僕のイメージする「写真体験カーブ(Photographer's experience curve)」もあながちオカシイということはなさそうだ。自信を深めた。

カメラ、レンズも写真を撮るための道具。ユーザーの成長過程に合わせた、道具があって良いと思う。製品ラインナップの考え方の基準、コンセプトにして欲しい。(トッププロが使っているゴルフクラブ、テニスラケット、スキー板など初心者には使いづらい。技量、スタイルにあったものを選ぶのが正解。というのと同じである。ちなみに、トッププロの道具は、見た目のデザインは市販品と一見同じだが実は、めちゃめちゃカスタマイズ&チューンナップされているというのも事実のようだ。)


スクリーンショット(2014-06-15 15.07.19).png

ちなみに、これは伝説の良い”写真の語りべ” 「良い写真の伝道師」の語りを収録したDVD化されたもの。現在、ヨドバシカメラ店頭にて販売中。(税抜き1500円)167分間ぶっ続けで森さんがあなたに語り続けます。(もちろん迷わず購入しました。)[4]

森泰生.JPG

ではでは。

[1]らいとさんの日記・コミュ (オリンパス フォトパス)
http://comm.fotopus.com/?m=pc&a=page_fh_diary&target_c_diary_id=22476

[2]カメラこだわり読本 '92・・・その2 スリックの三脚
http://d.hatena.ne.jp/annion/touch/searchdiary?word=*%5B%A5%AB%A5%E1%A5%E9%5D&of=15

[3]atelier Holly 写真とパソコンのアトリエ
http://blog.livedoor.jp/photo_pc/archives/50769618.html

[4]三脚 使い方講座(講師:森泰生 発売元:株式会社ヨドバシカメラ 製作・著作:株式会社ケンコー・トキナー)
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