「仕事こそ成長を生む」 大前研一さん (朝日新聞 『仕事力』からの引用) [新聞]

先日に続き、これも朝日新聞社『仕事力』からの引用。
座学や、書物からも学べるが、やはり自分のモノにするには仕事で体験、学ぶことで本当に自分のモノにできるように感じる。何故そう考えるのか。座学、書物などの仕事以外からの学びはどうしても、論理的な部分での吸収に留まるため、どうしても肚落ち度に限界がある。反して、仕事での学びは真剣勝負かつ、本能で感じざるをえない古い皮質での学びに通じ易い。と考えるようになったからだ。

で、今日の備忘録。

大前研一さん 仕事を生き抜く力 から
(大前研一さんといえば、力強い表現で厳しい人。お会いした事はないが、苦手なタイプ。という印象だが、この記事からは優しさを感じた)

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 『成長する人生は面白い』
 ひとつ仕事を達成したら、たとえどんなに小さな業績でも自分なりの能力がふえたことになる。仕事で成長したことになる。それは必ずやりがいにつながっていく。良い上司に巡り会えたら、逆境の中で成長するチャンスがない、というくらいの発想が必要だ。(中略)
 どれも同じような仕事だからなどと考えると、あなはたそこで終わってしまうだろう。実はどんな会社も仕事も一つひとつ違う。だからこそ真剣に取り組めば、いずれどんな仕事でもこなせる、任せてやらせてもらえる人物に成長していく。仕事をえり好みする人は、好き嫌いだけで終わる。そこに成長はない。

 『転職の覚悟・1年+3ヶ月の法則』
 もうこの会社にいたくないと考えるときはだれにでもある。給料が安すぎる、上司が嫌いなやつだ、通勤に遠い。理由はそれぞれあるだろう。実は人生の中で転職を決意するときほど真剣に自分の将来を考えるチャンスはそうない。大学卒業以来だろう。このとき、あと1年と時間を斬って学べるだけ学ぶ事をすすめたい。自分は何が不満なのか、なぜ辞めようとしているのか、きちんと答えを出してから退く事があとで役に立つ。(中略)
 30歳を過ぎたら、転職を考えた時に必ず1年間はこの提案をするぞと覚悟すること。(略)今、経営者として成功しているほとんどの人には、提案グセのDNAがある。自己中心ではなく会社のためになる提案が鍵である。
 転職先では3ヶ月間外部の目で提言する
 就職試験のそのときから、私をいれてもらえるなら、御社のこういう状況に対してこんな仕事をたいと述べる。外から調査する方法はいくらでもあるのだから、外部の視点で積極的な提言をすることだ。(略)
 希望の会社に入れたら1、2ヶ月のうちに仮説を文章にする。なぜなら3ヶ月たつと外部の人間の視点が消え、前から社内にいた人と同じ考えに染まるからだ。人間はなれる事に早い。インサイダーになってしまう前に、外からの提言を文章に残しておくべきだ。だれでも考えることはするがカッとしたりすると忘れてしまう。起承転結のメモに残せば蓄積できるし、これが絶対何かに使えるようになる。知的に怠惰にならなことが最も大切なことだ。部長などと出張に出かけたチャンスに気の利いたことがスルッと口をついてくるようになるから、問題があったときにそういうあいつを呼んでみよう、と必ずいわれるようになる。生意気と思われても入社3ヶ月が勝負である。

『この仕事なら巻かせろと能力をスペックにせよ』
 社内での地位も、昇進の早さも資格も頭の隅に追いやって、自分が出来る仕事を集約した記述を書いてみて欲しい。たとえば、今までに、15人の部下を使ってあるプロジェクトを立ち上げ2年間で軌道に載せた経験があるとする。部下には何の専門家を選んだか。資金をいくら使ってどう動かしたか。簡潔に分かれば、たとえ異業種でもあなたnまさにその能力を買いたいと即断出来るはずだ。(略)
 とくに転職を考えていないとしても、普段の仕事にやり方、考え方を能力として説明出来る方向に振っていくべきだと思う。一流企業の課長、という役職ではなく、この分野の、この業務を何年で達成した、といった、他社の人間が見てもはっきりと何の仕事がどこまでできるの能力の全体像が掴めるように記述してみる。常に、自分のやる仕事を文章化して棚卸しする。さらに3年後、5年後と能力のレポートリーを確実に増やすことだ。[1]



[1]朝日新聞「朝日求人」欄2003年3月〜2005年5月 P9〜P19


仕事力

仕事力

  • 作者: 朝日新聞広告局
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 2005/06/16
  • メディア: 単行本



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