力強くたおやかに生きる。~篤姫とお江~ 田渕久美子 [講演会・セミナー]

以前、田渕久美子さんの講演会に行ったことは記事にしたが、そこでの”お江”の制作秘話に関しては触れていなかった。ノートびっしりメモを取っていたがこのままだと勿体ないとの思いで今PCに向かっている。

ここからは、田渕さんと歌代さん(モデレータ)とのやり取りをそのまま書き残す。

田渕さん自身は、12月Bに第一回目を観た。NHK上層部が事前確認するプロセスがあるがその直後、作家本人にも提出されたそうだ。
第一回目を観るのは、恐ろしい。自分の中での自分物像とのGapが無いか。をポイントにして見る。12月Bはパリに行ってたのでパリのホテルの一室で息子と観た。珍しく、自分の作品で泣いてしまった。子役の女の子に泣かされた。鈴木保奈美さんのラストの泣きで泣いた。時任三郎さんは、背が高すぎて時代劇を避けていたが出演してくれた。

それにつけても女性の間で評判になっているのは、信長。豊川悦司の織田信長。豊悦は、大河に出ない。とのことだったが、田渕さん自ら口説いた。一度ではだめで、手紙まで書いた。文面には、「夢で信長の装束を着た豊川さんが”よろしくお願いします。”と言った。という内容。これが功を奏したのか本人からOKが出た。」

この「江」テーマをNHKから書いて欲しいと言われたのは、2008年夏。篤姫の直後に仕事を依頼された。篤姫の場合は、たくさんの資料をNHKから渡されその中から選んだテーマだったが、江の場合は、NHKから指定された題材だった。女性の場合は、史実が残っていないことが殆ど。話を創らなければならない。ということでまず、本(原作本)を書くことから始めた。通常NHKは、大河ドラマ脚本作りのために資料をドカッと送ってくるのだが、江の場合は、小和田さん著の1冊のみだった。

作業としては、原作をかくときからドラマ化を意識しながら書いていった。茶々を中心に書いたものは多いが、江を題材にしたものがない。江を際立たせるために周りを配置していく。というやり方を通した。観ている人のストレスを減らす工夫というのを今回も遣っている。いわゆる天真爛漫な江にたいしてツッコミ役をつける。というやり方。今回その役は、お初を設定した。

「(江の)手に残った記憶」から話を始めている。この手は誰なの。と記憶を辿っていくと結果、それは信長でも長政でもなく、徳川秀忠だった。(いわゆるデジャブー)という設定。男性には、わからない女性の恐ろしさを表現したくて原作ではそうした。しかしながら、ドラマの脚本上ではこれをやめた。大河ドラマを毎回観ていない人もいる。という前提を鑑みて原作とは違った手法をとった。

「ドラマは、明るくないとダメ!」という思いを持っているだけに、戦国の悲惨さを第一話に盛り込みたかった。第一話放映当日も偶然、琵琶湖の真横のホテルに居た。ドラマの第一話の舞台が安土城。不思議だがこういう出来事が結構ある。

観ていて、テレビを観ている人たちの思いが寄せてくるのを感じた。江が世の中に認知されて喜んでいることも感じた。小松帯刀の時も、涙がワーッと出た。篤姫で小松帯刀が世間に認知された瞬間だったのだ。

NHKは、一話、二話目ぐらいまでは、お金をかけているのでアバンテのシーンは凄く美しい。だけど3話以降は、予算があまり取ってないので「ここで馬を走らせてください。」っていうと、スタッフからえっ~っ。って言われちゃいます。だからあんまり期待しないでくださいね。(笑)

ちなみに、雰囲気出しのために竜馬伝では多量のコーンスターチ(ホコリの演出のため)を使った。5トンものコーンスターチを使ったおかげで福山雅治さんは、ノドを遣られてしまったそうですよ。

テレビは、あまり観ないので最近の俳優、タレントの事を知らない。上野樹里ちゃんのことも知らなかった。樹里ちゃんは、クソがつくほど真面目。彼女は8歳から54歳までを演じることになる。

新装版 江(ごう) 姫たちの戦国 上

新装版 江(ごう) 姫たちの戦国 上

  • 作者: 田渕 久美子
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2010/11/12
  • メディア: 単行本



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コメント 1

某ドカタ


Hしてお金もらえるって最高だな!!!!
ぶっちゃけテキトーにやっても月30万越えとか余裕だし(笑)

もう仕事辞めて、これ一本で食ってくわ!!!!(* ̄ー ̄)v
http://1azr1sd.fukushima.coresy.net/1azr1sd/
by 某ドカタ (2011-04-01 21:09) 

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