シャカリキになる冪か、それとも徹底的にダメになってしまってから頑張るのか。 [講演会・セミナー]

日本経済新聞主催の 未来面シンポジウム「世界一,人が育つ国,日本へ」に行ってきました。何人の来場者だったのでしょうか、あの日経ビル3階のホールが満杯でした。早々たる講演者の面々と閉塞感だだよう日本を憂いいかなるアクションを起こすべきか。というテーマが良かったのでしょうかとにかく、熱い熱気のシンポジウムでした。
世界一、人が育つ国、日本へ 日経未来面シンポジウム_PAGE0001.jpg

で、大勢の来場者を目の当たりにして思ったのですが、日本各地からいろんな職業、年齢の方々が(日経新聞の呼びかけ、招待状をもらったとしても)同じ時間、同じ場所に集う。それも本当に大勢のひとが色んなところから集まってくるってのは、よく考えたら不思議かつ凄いことだな~っと思っちゃいました。当たり前のことでもやっぱり不思議。いろんな事情もあるはずの大勢の人が、一つの情報でちゃんと動く。やはり情報には力がありますね。それも意味の見出せる情報だとそのインパクトが大きいということのなのでしょうね。

では、シンポジウムの内容に関してちょっと触れてみましょうか。
㈱ナガセ.jpg
日本を代表する企業のトップの4名、味の素会長の山口範雄さん、NTT社長の三浦惺(サトシ)さん、三菱ケミカルホールディング社長の小林善光さん、そして東進ハイスクール、四谷大塚などを傘下にもつ(株)ナガセを経営している永瀬昭幸さん。豪勢な顔ぶれの面々が閉塞感の漂う日本をどのような方向に導けば良いか。自らの企業としての取り組みに加えて、個々人の活動、考え方を語り合う内容でした。まずは、おのおの1名ずつのプレゼンテーションという形式でした。さすがに、永瀬さんは超人気塾の経営者だけあって、抜群のプレゼンテーション能力。プレゼンテーションのトリでしたがトーン低めだった会場の雰囲気を一気に活気づけていましたね。永瀬さんの場合、今回の主題「世界一、人が育つ国、日本へ」に日常業務「教育」が直結している分話が盛り上げやすかった部分もあるでしょうね。でもそれにしても、明確な打ち出しで面白い内容でした。

簡単に(?)永瀬さんのプレゼンの内容に触れるとこんな感じでした。
閉塞感を打破して成長を実現する最短で最も確率の高い道が頭脳への投資。鉄鋼業にしても、自動車産業などにしても日本の得意分野だった2次産業において立場が厳しくなっている。しかしながら、鉄鋼に変わる素材(炭素繊維)の発明や、電気自動車の実用化技術など、ドラスティックなイノベーションを起こせば日本の立場も一気に好転する可能性がある。それを可能にするのは、優秀な頭脳の集積しか無い。というのです。良い例がシンガポール。政府が資金を拠出して世界中から水やバイオ分野の優れた研究者を集め始めている。恵まれた生活環境や研究資金の提供といいう研究者にとってのインセンティブを与えることで優秀な頭脳を集める事に成功している。日本政府も自然科学のトップ級の頭脳を1万人くらい呼び集めて、彼らに潤沢な研究資金と生活環境を与えてはどうか。日本は治安が良く、国民全体の教育水準も高い。四季も美しい。他国に負けない制度上の魅力さえ打ち出せば、世界の頭脳が集まらないはずがない。僕もこの手のことは、以前のブログ記事などで触れていただけに同感です。

子供教育の部分。幼児教育から中学受験(四谷大塚)大学受験コース(東進ハイスクール)まで揃えているだけあって面白いアプローチをされていると感じたのがここの部分。全国の小学生模試でトップクラスの成績をあげた小学校4年生 10名くらいをアメリカのアイビーリーグ(ハーバードやコロンビア大など)に連れて行き現地で活躍する日本人一流の科学者などと触れ合う時間を作る。特別授業などを体験させる。その上で将来の夢を皆の前で宣言させる。というのをやったそうです。一流を感じ、自らの夢をもちそれを明言することで意識を高める。これにより実際、一気に意識改革がすすみ大人になった。と感じるくらいに変わったそうです。全国模試でトップクラスの成績を取るような子供たちですからシッカリしています。実際、その風景を永瀬さんが動画でみせてくれましたが子供たちが夢を語る時の目の輝きが凄かったです。

ここでもう一つ大事だな。と思った事があります。無償でこのツアーに連れて行ってもらえる少年少女はいわゆる選ばれた子供たち。勉強という能力で抜きん出ている子供たちです。そういう子供たちにツアーに出かけるまえの心構えを永瀬さんが伝えているシーンがとても良かった。優秀な人は、皆の為に能力を十二分に発揮する義務がある。 このツアーは、単なるインセンティブではなくそういう義務をもった君たちは背負って行くんだ。というシーンは我が意を得たり。の心境でしたね。おのおのが持つ能力を十二分に発揮する。そういう努力を惜しまない。人と人との競争ではなく、何処まで自分が貢献出来るか。僕もそいう社会が理想だと常々思っています。こういうこと(倫理観)に気づくのはやはり少しでも若いうちが良いと思いますね。変な理解で物事に取り組むから少しでも怠けたくなるし、人と比べて。というところに目がいく。短期間では成果が出せても長続きしない。そういう事の原因ってこういうところにあるのではないかと思うのです。(僕も人のことを言える立場ではないですが、少しでも自分の持てる能力を出し切るか。をこの歳になって考えるようになりました。おそ過ぎですが、やらないよりマシかな。と。)

ちなみに、小学校4年生向けのツアーとは別に、高校生対象の短期留学(選抜した約30人の高校生を夏休みの間、中国の名門・清華大学に短期留学させるプログラム)というのも実行されていました。こちらの選抜方法は学業成績は一切考慮せず、小論文での審査によるもの。この切り分けも面白い視点だとおもいましたね。

全体の底上げも大切かもしれないが、今の日本に求められているのは「イチロー」を作る事。そのイチローがこの日本の閉塞感を打ち破る切っ掛けを作ってくれる。という話でした。
この記事の題名「シャカリキ。。。」に触れる前に多くを語りすぎたようです。続きは日をあらためてということで。

ではでは。
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