ふたりの”フジオ”か。。。なるほど。(失われた10年を飛躍の10年にした男たち)〜V字回復?中長期で見ると起きている現象は、W字回復なのだ!〜[3] [書籍・雑誌]
いまさらながらに、トヨタを掘り下げている。きっかけは、何だっただろうか。
勉強会の題材としてもらったテーマと関連性があるという理由もあって、トヨタに関して調べ直しているというのはあるが、それはキッカケではない。たまたま同期しただけのこと。何かのきっかけで、トヨタを調べてみようと思ったのかもうわからない。。。
まあ、そんなことはさておき。
いまトヨタといえば?と投げかけられると多くの方々が、
「世界最大手の自動車メーカー」
「毎年連結で20兆円前後の売上げを計上しており、単一メーカーとしては日本最大の巨大企業。」[4]
「2009年頃に起きたトヨタの危機、そしていま一気に回復。まさにV字回復を遂げた企業。」
たしかにそのとおり。だが、そんな短絡的にみていたのでは本質が見えてこない。
たとえば、売上げおよび、利益。一度や二度の経営危機に直面していたのではないことがわかる。また、その売上および、利益幅の振れ幅の大きさに驚かされる。
[5]データ出所:トヨタ自動車75年史HP を筆者がグラフ化
トヨタ自動車創業者、豊田喜一郎をモデルに、国産自動車に人生をかけた人々を描いたドラマ『LEADERS(リーダーズ)』[2]にもそのヒントを探ろうと観た(まだ前編だけだが)。
トヨタに関しては、僕に限らず多くの人たちが間違ったイメージを持っているように思うようになってきた。
トヨタは、質実剛健。クールでコンサバな会社でチャレンジしない。オペレーションの改善のみを押し進めている。と。だが、それがトヨタのすべてではなく、かつ大いにトヨタを誤解しているといいたい。
奥田 碩さんは、成長が止まったトヨタの方向性を大きく変えた人として有名だが、このやり取りを読んでトヨタの凄さを改めて知るにいたった。
『(前略)
しかし、今度は奥田新風がこの危機を救う。
私自身が深く関わったニュージェネレーション対策である。
あのかたの迅速果敢な性格もあって、三ヶ月後には八提言をまとめて提案した。
我々若輩者の話を聞いた彼(奥田 碩の)口からは、
「半分もわからんなあ。ちょうどいい。
俺が全部わかるようならやらんほうがいい。
これで行こう」
とGOサインが出た。そうだ。
さらに当時の会長豊田さんの一言は予想もしない次のようなものだった。
「何でこんなことを会社一の年寄りなんかに説明するんだ。
俺が若かったころは、こういうことは年寄りの目を盗んで勝手にやったんだ。
この会社はそんなこともできなくなったのか」と。』[6]
まさかトヨタ自動車が、全社を挙げて「長老型マネジメント」(フロー経営)を徹底しているとはとても考えられないが、
トップの言動にその片鱗がみられるということに、あれだけの規模になっても組織が活性化している秘密が隠されているのだろう。
世間一般には、組織が大きくなったことによる言い訳(ベンチャースピリットが失われた。とか、決断が遅い。など)を聞くがトヨタにはそれが無いようだ。少なくともそれを言い訳にすることなど無い。イノベーション企業と呼ばれる企業より、余程イノベーティブな臭いすらする。
世の中一般的に、僕も含めてだがどうも結果(財務諸表)だけを観て、その企業の優劣を語ってしまうところがある。業績がよければ、べた褒め。なにからなにまで素晴らしい。だが、いったん業績が悪くなるとすべてNG。昨年まで業績がよかったとすると、その時点ではベタ褒めだったのが、悪化した途端にダメだし。
これがすべての本質を見えなくしているように思う。
世の中がグローバル化したことで、業績の振れ幅が大きくなっているのは一般的な現象。それはトヨタも例外ではない。
その要因として挙げられるのは、
①競争の激化
新興国の成長が著しく、マーケットの拡大と参入プレーヤーの拡大
異業種間の戦いが頻繁におきている(インターネットによる変革などにより加速)
②競争以外の要因
自然災害の増加
自然災害による生産への影響(生産体制のグローバル化にともない、どこかで
起きた自然災害による生産ストップが全世界の工場に影響を与えてしまう。
タイの洪水で、日本の工場の生産ストップなど)
[7]
つまり、評価するタイミングが異なれば、トヨタを評価する側のムードにも影響がでる。
(“業績が沈んだ時は、〇〇だからダメなんだ。浮上した際は、さすがはトヨタ。“となる。)
そんなことを取り上げたと思われる雑誌の見出しを先日みかけた。タイトルしか観てないので何とも言えないが、僕の言わんとしているコトくらいは網羅してくれている筈だ。単発企画ではなく、連載とある。[8]
本質を突いた記事であって欲しい。
ではでは。
[1]
[2]『LEADERS リーダーズ』(リーダーズ)2014年3月22日、3月23日21:00 - 23:23(JST)に二夜連続で放送された。(TBS系列で放送)
http://www.tbs.co.jp/LEADERS2014/
[3]
[4]トヨタ自動車(ウィキペディア)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E8%87%AA%E5%8B%95%E8%BB%8A
[5]データ出所:トヨタ自動車75年史HP 損益計算書の推移
http://www.toyota.co.jp/jpn/company/history/75years/data/company_information/management_and_finances/finances/income/1937.html
[6]
[7]「変化の時代」BCG日本代表御立尚資さん 2014年1月8日 大隈塾 早稲田大学11号館での講演より 筆者が要約
[8]『トヨタ復活の真贋』週間東洋経済 2014年5月17日号
[9]やっぱり日本人の誇りはトヨタとソニーだった!世界に誇れる日本企業ランキング(DIAMOND Online)
http://diamond.jp/articles/-/52698
[10]親孝行したいならトヨタ、ANAを目指せ!? 子ども・孫に勤めてほしい人気企業ランキング(DIAMOND Online) http://diamond.jp/articles/-/48127
勉強会の題材としてもらったテーマと関連性があるという理由もあって、トヨタに関して調べ直しているというのはあるが、それはキッカケではない。たまたま同期しただけのこと。何かのきっかけで、トヨタを調べてみようと思ったのかもうわからない。。。
まあ、そんなことはさておき。
いまトヨタといえば?と投げかけられると多くの方々が、
「世界最大手の自動車メーカー」
「毎年連結で20兆円前後の売上げを計上しており、単一メーカーとしては日本最大の巨大企業。」[4]
「2009年頃に起きたトヨタの危機、そしていま一気に回復。まさにV字回復を遂げた企業。」
たしかにそのとおり。だが、そんな短絡的にみていたのでは本質が見えてこない。
たとえば、売上げおよび、利益。一度や二度の経営危機に直面していたのではないことがわかる。また、その売上および、利益幅の振れ幅の大きさに驚かされる。
[5]データ出所:トヨタ自動車75年史HP を筆者がグラフ化
トヨタ自動車創業者、豊田喜一郎をモデルに、国産自動車に人生をかけた人々を描いたドラマ『LEADERS(リーダーズ)』[2]にもそのヒントを探ろうと観た(まだ前編だけだが)。
トヨタに関しては、僕に限らず多くの人たちが間違ったイメージを持っているように思うようになってきた。
トヨタは、質実剛健。クールでコンサバな会社でチャレンジしない。オペレーションの改善のみを押し進めている。と。だが、それがトヨタのすべてではなく、かつ大いにトヨタを誤解しているといいたい。
奥田 碩さんは、成長が止まったトヨタの方向性を大きく変えた人として有名だが、このやり取りを読んでトヨタの凄さを改めて知るにいたった。
『(前略)
しかし、今度は奥田新風がこの危機を救う。
私自身が深く関わったニュージェネレーション対策である。
あのかたの迅速果敢な性格もあって、三ヶ月後には八提言をまとめて提案した。
我々若輩者の話を聞いた彼(奥田 碩の)口からは、
「半分もわからんなあ。ちょうどいい。
俺が全部わかるようならやらんほうがいい。
これで行こう」
とGOサインが出た。そうだ。
さらに当時の会長豊田さんの一言は予想もしない次のようなものだった。
「何でこんなことを会社一の年寄りなんかに説明するんだ。
俺が若かったころは、こういうことは年寄りの目を盗んで勝手にやったんだ。
この会社はそんなこともできなくなったのか」と。』[6]
まさかトヨタ自動車が、全社を挙げて「長老型マネジメント」(フロー経営)を徹底しているとはとても考えられないが、
トップの言動にその片鱗がみられるということに、あれだけの規模になっても組織が活性化している秘密が隠されているのだろう。
世間一般には、組織が大きくなったことによる言い訳(ベンチャースピリットが失われた。とか、決断が遅い。など)を聞くがトヨタにはそれが無いようだ。少なくともそれを言い訳にすることなど無い。イノベーション企業と呼ばれる企業より、余程イノベーティブな臭いすらする。
世の中一般的に、僕も含めてだがどうも結果(財務諸表)だけを観て、その企業の優劣を語ってしまうところがある。業績がよければ、べた褒め。なにからなにまで素晴らしい。だが、いったん業績が悪くなるとすべてNG。昨年まで業績がよかったとすると、その時点ではベタ褒めだったのが、悪化した途端にダメだし。
これがすべての本質を見えなくしているように思う。
世の中がグローバル化したことで、業績の振れ幅が大きくなっているのは一般的な現象。それはトヨタも例外ではない。
その要因として挙げられるのは、
①競争の激化
新興国の成長が著しく、マーケットの拡大と参入プレーヤーの拡大
異業種間の戦いが頻繁におきている(インターネットによる変革などにより加速)
②競争以外の要因
自然災害の増加
自然災害による生産への影響(生産体制のグローバル化にともない、どこかで
起きた自然災害による生産ストップが全世界の工場に影響を与えてしまう。
タイの洪水で、日本の工場の生産ストップなど)
[7]
つまり、評価するタイミングが異なれば、トヨタを評価する側のムードにも影響がでる。
(“業績が沈んだ時は、〇〇だからダメなんだ。浮上した際は、さすがはトヨタ。“となる。)
そんなことを取り上げたと思われる雑誌の見出しを先日みかけた。タイトルしか観てないので何とも言えないが、僕の言わんとしているコトくらいは網羅してくれている筈だ。単発企画ではなく、連載とある。[8]
本質を突いた記事であって欲しい。
ではでは。
[1]
[2]『LEADERS リーダーズ』(リーダーズ)2014年3月22日、3月23日21:00 - 23:23(JST)に二夜連続で放送された。(TBS系列で放送)
http://www.tbs.co.jp/LEADERS2014/
[3]
[4]トヨタ自動車(ウィキペディア)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E8%87%AA%E5%8B%95%E8%BB%8A
[5]データ出所:トヨタ自動車75年史HP 損益計算書の推移
http://www.toyota.co.jp/jpn/company/history/75years/data/company_information/management_and_finances/finances/income/1937.html
[6]
非常識経営の夜明け 燃える「フロー」型組織が奇跡を生む 人間性経営学シリーズ2
- 作者: 天外 伺朗
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/10/01
- メディア: 単行本
[7]「変化の時代」BCG日本代表御立尚資さん 2014年1月8日 大隈塾 早稲田大学11号館での講演より 筆者が要約
[8]『トヨタ復活の真贋』週間東洋経済 2014年5月17日号
[9]やっぱり日本人の誇りはトヨタとソニーだった!世界に誇れる日本企業ランキング(DIAMOND Online)
http://diamond.jp/articles/-/52698
[10]親孝行したいならトヨタ、ANAを目指せ!? 子ども・孫に勤めてほしい人気企業ランキング(DIAMOND Online) http://diamond.jp/articles/-/48127
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