相手のタイプ、目線にあったコミュニケーション。これが難しい。教える際は、学ぶ側にもその姿勢がないとイケナイしね。[論語] [書籍・雑誌]

 困ったというか、一緒にいて恥ずかしい。とさえ思う後輩の言動。そんな経験は僕だけだろうか。
 
 自分の知っていることが全て、独善的な言動の数々。井の中の蛙だな〜っ。本当に。と思うことしきり。センスもないのに出しゃばって発言してくる。などなど。見ていてこちらが恥ずかしくなることしきりだ。

でも、反面本人を伸び伸び育ててやりたい。育ってきた環境(国)が違うのでしょうがないのかな。と思ったりで接し方に手をこまねいている。

 ただ、それは僕自身にも当てはまるんだろうな。というのも今になってしみじみ感じる。かなり自由奔放な言動を諸先輩方は許容してくれていたんだな。とツクヅク思うのだ。「何言ってるんだよ。」って僕に言えば諭せることを、なにも言わずにフンふんと聞いてくれいた。お陰で物怖じせず、過ごせた部分は今更ながらに感謝感謝である。それがわかるようになってきたからこそ、先ほどの後輩にあまり強く、はっきりと言わない言えないようになっているように思う。

 で、ちょうど読んでいる『論語』関連の本に気づきをもらっている。孔子は、相手の性格や特徴に合わせた指導をしていたという。論語は、ご存知のように孔子の教えをその孫弟子らが後世になってまとめたもの。内容は、孔子と弟子たちとのやりとりという形でまとめられている。弟子が孔子に質問して孔子がそれに対して応えるというスタイルで綴られている。

 大勢いた弟子たち(3000人はいたという)のうち、とくに優秀だとされたものを十哲として呼ばれた。孔門の十哲は、顔淵(回)、閔子騫(びんしけん)、冉伯牛(ぜんはくぎゅう)、宰我、子貢、冉有、季路(子路)、子游、子夏 十人のことだという。彼らとのやりとりが頻繁に論語に登場する。 だが、その弟子たちとのやりとりの内容、さとし方というのが弟子のタイプ、スタイルによって違うものになっているのが興味深い。

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たとえば、仁(人をいつくしむこと)に関しては、『論語』の中では百回以上取り上げられていて、司馬牛のほかに顔淵、仲弓も、孔子に質問していて、その回答の内容はどれも、同じではない。顔淵には、仁の本質を教え、仲弓には仁の具体的な実践の方法を教えている。孔子が同じように教えないのは、それぞれの性格に適した教え方をしたとされている。

 聡明な顔淵には、本質を、政治家を志していた仲弓には具体的に、そして司馬牛には、彼が口数が多く騒がしい人物だったので軽々しく仁を言ってはならないと諭した。とされている。(*)

相手の性格や特徴に合わせた指導を孔子は行っていた、誠の教育者といえる。[1]


で、自分に振り返ると。。。。。ことさら自信がない! 異国民の後輩にいかにアドバイスしていこうか。決して簡単な課題ではなさそうだ。はっきり伝えると間違いなく拗ねる、短気を起こすのは目に見えている。だからといって柔らかく言っていてもまったく効果が無い。

(*2) 同じく、論語のなかには、
子曰く、憤せずんば啓せず。悱せずんば発せず。一隅を挙げてこれに示し、三隅を以て反(か)えざれば、則ち復(ま)たせざるなり。 とあるぐらいだ。

今回の場合、伝え方にもセンスは要求されるが、伝えられる側にも汲み取るセンスが必要。(自分もふくめ)双方ともに未開拓。(そういう彼も儒教の国から来たはずなのに。。。)かつ、学びの姿勢が十分ではない。


ジックリと構えていくしかないのだろう。言葉で諭すのが全てではなく、見せていくのも伝え方だと思うからだ。

挑戦は、つづく。

ではでは。

(*)
司馬牛、仁を問う。子の曰く、仁者は其の言や訒(じん)、斯れを仁と謂うべきか。子の曰く、これを為すこと難し。これを言うに訒なることを無きを得んや。

司馬牛が、仁のことをたずねた。先生がいわれた。仁の人はことばを軽々しくすることはない。司馬牛は、ではことばが控えめらならば、それで仁と言ってよろしいのでしょうかと。先生は言われた。言葉と行動は、一致するべきものである。行動することが難しいと思うならば、ことばを軽々しく発するわけにはいかないだろう。

(*2)
子曰く、憤せずんば啓せず。悱せずんば発せず。一隅を挙げてこれに示し、三隅を以て反(か)えざれば、則ち復(ま)たせざるなり。

先生がいわれた。弟子がわからなくて煩悶しているような状態にならなければ、教えはしない。何かを言おうとして表現することができない状態にならなければ、教えてあげない。箱の一つの隅を示して、残りの三隅をこたえられるようでなければ、再び教えることはしない。


[1]




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