動機がお金で、人の下で働きたくない。というだけでは困難に立ち向かえない。社会の抱える問題に義憤を感じ、ビジネスを通じて解決する。それこそが起業家。(夏野剛)Motivation is money, I do not want to work under the people. Nobody stand up against difficult . Feeling the righteous indignation to problems of society and to solve it. [新聞]

 起業家になろうかな。と考える事がたびたびある。(あった)が、その資格を自問自答するとやはり不適切だと自分では思うのだ。アイディア、行動力そんなものだけでは、起業家としては失格。
どこかで行き詰まるのは目に見えている。
 Whyを大事にしないといけない。なぜ、起業するのか。その商売をするのか。それによって何が良くなるのか。How(どうやって)とか、What(なにを)するのか。なんてのは、手段・手法でしかない。その手段、手法がWhyに矛盾ない形で成立していないと全く意味がない。そのWhyがお金とか、人の下で働きたくない。というの(だけ)であれば、そこで行き詰まるだろうし、価値を感じない。[1]
社会の抱える問題に義憤を感じ、ビジネスを通じて解決する。[3]という高い理想・理念・動機がなくては、自分自身が燃え続けることもできないし、熱い仲間を得る事もできないだろう。と思う。[2]

この想いを明確に、かつシックリくる形で夏野剛さんが朝日新聞で記事にしていた。
 ”新しい価値を生み出そうと企業することは経済や社会の活性化に結びつく。僕もかつてベンチャー企業を経営した。阿部政権の成長戦略にベンチャー企業の育成が盛り込まれたが、変革を起こそうとする起業家への支援は大賛成だ。
 でも気になる事がある。ベンチャー起業がみな正しい動機を持っているわけではないからだ。「ベンチャー」という言葉に惑わされては行けないと思う。本来起業家とは社会が抱える問題に義憤を感じ、ビジネスを通じて解決する人たちではないだろうか。誰も問題を解決しようとはしないから自分でやるしかないという動機から、たくさんのイノベーションが生まれて来た。ソニーしかり、松下しかり。負傷私自身も、小銭を持ち歩きたくない気持ちからお財布ケータイをつくったり、パソコンからのメールが面倒なので携帯電話でのメール機能を開発したりした。
 問題を解決すれば、結果的にお金は入ってくる。だが、「お金持ちになりたい」「人の下で働きたくない」といった動機で起業し、上場を目指す人たちに、「ベンチャー」と名乗って欲しくない。
 会社の立ち上げ期は、恐らく投資家や取引先、金融機関などに頭を下げることばかりである。すぐにお金持ちになれるわけでもない。人の下で働きない、というだけでは困難には立ち向かえないだろう。
 社会を変えたいという情熱がまずあって、どこの大会社に属しても実現しないから自ら起業するー。そんな思いが顧客を獲得し、資金調達も可能にする。困難に直面してもがんばりが出る。(略)
 企業の使命は常に革新に向けて努力し、社会に新しい価値を提供することだ。それはベンチャー企業であろうと大企業であろうと同じである。京セラ創業者の稲盛和夫氏がJALの再生を果たした。変革は企業の大小や社齢に左右されるのではない。ベンチャー精神こそ大切なのだ。

 長年、アントレプレナーシップの研究をすすめてこられた柳孝一先生も良く仰っていた。崇高な想い・理想と熱い思い。が起業家には大切だと。野心ばかりでは、頓挫する。だが、野心から端を発していつのまにか、高い理念に気づいて、それに基づいて邁進する起業家もいると。いずれにしても社会を変えたい。という情熱は必要になる。というのが僕の理解。

リチャード・ブロンソンさんの生き様などは”社会の抱える問題に義憤を感じ、ビジネスを通じて解決する。”その典型。彼の著書を読んでみようと思う。[5]
読んだからといって、自分が起業家になれるとも思っていないですがね。
(人の下で働きたくない。とは思わないがこの人の下では働きたくない。と思う事は多々ある。そういう事を感じている人は多いのではないでしょうか。)

ではでは。


[1]サイモン・シネック(著) (2012/1)”WHYから始めよ!―インスパイア型リーダーはここが違う”(日本経済新聞出版社)


WHYから始めよ!―インスパイア型リーダーはここが違う

WHYから始めよ!―インスパイア型リーダーはここが違う

  • 作者: サイモン・シネック
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2012/01/25
  • メディア: 単行本



[2]リチャード・ブランソン、井上 英明 僕は社員に対して絶対「10点満点」をつけない(日経ビジネスOnline)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20130701/250436/?rt=nocnt

[3]夏野剛 朝日新聞 be 連載 逆説進化論 2013年7月6日”ベンチャーを名乗るなら”

[4]柳孝一(著)(2004/05)”ベンチャー経営論―創造的破壊と矛盾のマネジメント” (日本経済新聞社 )


ベンチャー経営論―創造的破壊と矛盾のマネジメント

ベンチャー経営論―創造的破壊と矛盾のマネジメント

  • 作者: 柳 孝一
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
  • 発売日: 2004/05
  • メディア: 単行本



[5]リチャード・ブロンソン(著)増補版 (2003/4/1) ”ヴァージン―僕は世界を変えていく(阪急コミュニケーションズ)

ヴァージン―僕は世界を変えていく

ヴァージン―僕は世界を変えていく

  • 作者: リチャード ブランソン
  • 出版社/メーカー: 阪急コミュニケーションズ
  • 発売日: 2003/04/01
  • メディア: 単行本



nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。