マーケティング・ドリブン・ビジネス・デザイン ”妄想を構想に” 電通 高木基 [講演会・セミナー]

昨日の続きで、電通グループ主催のセミナーから。電通のコピーライター高木基(たかぎもと)さんのパート。他のメンバーがコンサルティングというポジションなので異才を放っていた。クリエーターのにおいがぷんぷんしていた。

当日は、唯一のビデオ出演。彼のオフィスから気取らず淡々とした口調でメッセージをくれた。
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どんっ。とまず画面に出てきたのがこれ。「具体」って単語一つ。フォントもこんな感じ。なんか新鮮。大抵の人は、びっしり文字を埋め込むが一言だけ。単語だけ。というのはインパクトがある。(ちなみに僕もこのスタイルを目指している。Steve Jobsのレベルまでは程遠いが、ガーレイノルズのPresentation Zenなどで勉強をしている。)
「具体」、なにか新しいことを始めたかったり始めてもらいたかったりすると、どうしても世の中に存在しないものを語ることになるので抽象的な表現になってしまう。それでは、なにも始まらない。(僕の身の回りの話で言うと、マネージメントの姿勢がそうだ。話に具体性がない。メタファー(比喩)すらない。「○○は、大切だ。だから頑張ろう。」そんなので現場の実行度が上がるはずがない。現場、部下になにか事を起こしてほしかったら多少の具体化をはかった方針伝達をしてほしいものだ。
 小型の製品をつくれ。ではダメだ。名刺サイズにしろ。とか、パスポートのサイズにしろ。とか分かりやすく具体性がないと。(そう考えるとエンジニアリングのエリアでは、具体化させた話は普通にされているかもしれない。)

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高木さんのたとえ話のなかで、分かりやすかったのが。この具体にすることとは。たとえばこういうこと。というのが面白かった。「教育」っていうと。あああ。。で終わってしまう。具体化されていないが、「学校」と言ったとたんに「教室が○○」とか、「授業が△△」とか、「グラウンドがXX」とかという展開がある。学校と表現した時点で具体化されているのだ。

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先ほども、コメントしたがやはりエンジニアの世界ではごく普通に自然に具体化する作業があるが、経営となるとあやしくなる。で、「経営を具体化せよ。」ということになるのだ。(たしかに良く分からないもんな。トップの話は。操業者が会社を引っ張っていたときは分かりやすかった。やはり経営者だからだろうか。自分自身のなかに「何をやりたいのか」がハッキリしているので具体化されていたのだ。それからすると今の経営者は、マネージメントとは言えても、経営者とは言えない。ということになる。)

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具体化した事例を幾つか紹介してくれた。

一つ目の事例紹介は、カブドットコム証券。コピーを考えなくてはいけなくて。。。。でまず紙に実際書いてみる。
カブドットコム証券 とたんに具体的になる。で、個人化の見方。というのが浮かんでくる。初めにかいてみたから浮かんだというのがポイントだ。頭の中だけでは、なにも生まれない。

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2つ目は、タワーレコード。その会社、店のイメージって大切でそのイメージを頭に浮かべながら、具体的にどういう施策をプランするか考える。まあ、その通りだとおもう。タワーレコードといって思い浮かぶ、象徴的なものってやはりあの黄色い袋に赤い文字。
直に渡すものをタワーらしくする。店にいかないといけない。それがサウンドレシート。

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3つ目は、キリンビールのサッカー日本代表スポンサーにまつわる話。日本をj真っ青に染めるか。そうだな、Tシャツだ。勝ちTこれを殆どの人が当選するようにしかけよう。となる。まあ、クリエータの頭はどうなっているのかわからないくらい飛躍的ともいえるような動きをするみたいだ。

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高木さんの表現のなかでとっても素敵だったのがこれ。いろいろ考えて思いつく。その思いつきと実際くらしてみる。いろいろ考える.....大量に仮説を持つ。 そして、暮らしてみる.......検証する。ということらしい。

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具体で考える。とにかく、具体で考える。その結果、やるしかない事が目の前に現れる。決してやれることではなく、やるしかないこと。というのがミソである。
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実際、(現場)にいってみて検証する。思っていたことと以外に違う事が多く発見出来る。そういう動きをしないと結局は、芯を食ったものにならない。これもいい表現だ。いただきます!

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最後に、シミジミ思ったこと。
妄想を構想に”単なる思い付きをシンボルにしてみる。”なんかわかる気がする。僕もそもそもは、メカニカルエンジニア。学生時代も精密機械工学を専攻していたし、会社でもメカ設計していた。無いものを形にする。具体的なものにする。という作業をしてきたので分かる気がする。

それが経営になると難しい?それは経営者の怠慢もしくは経営者ではない。と思わされてショウガナイ。経営者不在の企業はどうすればよいのだろうか。なにか、財界も日本の政治の世界同様、大事なものが失われてしまっているような気がする。

明日は、森祐治さんのパートをカバーしたいと思う。

ではでは。


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