また良い話を聞かせていただいた。内田和成さん [講演会・セミナー]

昨日、内田先生の講演会に参加できた。これで内田さんの話を聴くのが数回目。何度も伺っているせいで今まで聞いた話が多かったのだが、内田先生も理事をされている特定非営利団体HANDSの設立10周年記念セミナーであったからだろう、昨夜はちょっと毛色の違う話が聴けて大変満足している。

プレゼンテーション1.jpg


主題は、「グローバル時代のプロフェッショナル」内田先生も認めていたがグローバルという部分への拘りはすくなくとにかく”プロフェッショナルとは”に関して語られていた。

自分自身の企業内価値と市場価値のいずれの向上を追い求めるか。これにもっと早く気づいておきたかった。気づいて結果を出せている人は、30代前半。内田さんもJALを離れたのが32歳だったはず。僕は45歳なので遅すぎ。。でも気づけただけでもと講演会に感謝したい。そうだ、まだまだ僕にも人生はあると前向きに考えたい。

話の内容は、3部構成。
①プロフェッショナルとは何か?
 市場価値が高いのがプロフェッショナル。
 BCGで学んだ事。プロフェッショナルとは。
  1.プロは、結果がすべて。
    プロ野球もフットボールもそうだが、プロになると結果が出せなければ出番すらない。
    練習量や、頑張ったなどという事は、評価基準になりえない。ヒットを打つ。得点を稼ぐなど。

  2.技、スキル以上に心が大切。
  3.志が技、スキルを支える。
  (2、3は、なにやら1と相反するようだが、成功している人たちはこういう事、例外なく表現する。)

  ロジカルシンキングがコンサルタントのもっとうだが。。。。
  1985年にBCGに入社した。(JALからの転職。)入社そうそうだったのでコンサルティング業務のあるPJを見  習いとして見ていた時の話。クライアントに対しての報告会の終わりにクライアントの社長から慰労会に皆を
  招待してくれた。さぞかし感謝してくれているんだろうなと思ったら「私の眼の黒いうちは、この提案は実行し 
  ないからね。」と言われてしまってギョッとした。
  クライアントに腑に落ちてもらえないとダメ。この人に賭ける。と思ってもらわないとNG.実行されてこそよい   アイディア、戦略。

  入社1年目でありながら、中核となって取り組んだPJでのこと。クライアントは確か外資系企業。先輩の
  堀紘一さんに対して事前プレゼンテーションをしたがボロクソにけなされた。心やさしい同僚がなんとか取り   成そうとしてくれたが逆に「徹夜してこれかよ?」とますますガッカリされた。これがプロフェッショナルと呼ば   れるためには結果を出すことが何よりも大切だ。ということを知った瞬間だった。

②技を磨くこと。
  人間力がやはり大切。
  お客様、人は、心で動く。Out Putは出さないといけないが、それだけでもダメ。
   1.問題解決能力

   (企業では、学校と違い問題を与えてくれないので)
   2.問題発見能力
   3.対人能力→相手に関しての洞察力を高めること。
     例:「あなたとは、口もききたくない。」これを額面通りに聞いて口をきかなかったら何の解決にもならな 
       い。この言葉の裏、背景には何があるのだろうか。何を求めているのかを洞察すべし。

  技を磨くにはとにかく、訓練が大切。
  例:ジーコが選手として来日した1993年アクロバットなプレーの連続で凄いですね。と言われたときに彼は、  1000通りのパターンを考えてそれすべてに対応出来るように練習している。日頃の鍛錬の賜物。その1000 
  通りのパターン、プレーが自然と出るまで練習したというのだ。

  例:フェラーリーエンッオのデザインを担当した奥山さんは、今でも一日100通りのデザインを考えるそうだ。
  それくらい考えていないと発注に対して対応出来ない。自分の体が勝手に対応するくらいにしておくことが大  切。

ある企業の社長に大変可愛がられて、ある事業部の再編をやってくれと頼まれた。得意になって色々はじめようとしたらそこの事業部長にえらく嫌われた。事業部長も色々考えてやってきていたがそれを無視して独りよがりで外からの使者として色々やろうとした僕に対して怒ったのだ。ある日これではまずいと思い腹を割ってその事業部長と話しをして協力関係ができた。余計な空転をしたが、自分でこういう失敗を経験したことは大きい。

JALの女性パイロット(副操縦士)で自分なりの視点で機長の観察ノートをつけていた人がいた。その人のノートにあった言葉。
「最初は、腕を磨こうとする。
 そして経験を積んで頭で動かそうとする。
 結局、最後は心で飛ぶのだ。」

3つのうち、何が足りない?
 コンサルタントとクライアントとの関係は、医者と病人の関係に似ている。医者は、病気を治せない。あくまで自己治癒力を引き出すのが医者の役割。企業側に治ろうとする気持ちがなければダメ。

 腕は、めちゃくちゃ良いが、余命いくばくもない。とハッキリ言ってしまう心ない医師。
 腕は、さほどではないが、心ある対応をしてくれる医師。

 どちらもプロフェッショナルではない。腕と心のバランスがとれていてはじめてプロと呼べる。

③心と技は、どうやったら磨けるのか。

 「志」が大切。
 心のありようが大事。将来どのような人間になりたいのか?日々の生活に埋没していいたのではいけない。
 環境やプロせスに文句を言っていてはダメ。プロはその時に与えられた状況で結果をさす。それがプロフェッショナル。
 会社に不平を言ったことが無い。不平を言っても技、心は磨かれない。
 50歳を超えて名人になった米長さんの言葉。「横比較しているやつは、伸びない。ひとつ上の人が何をしているかをみているやつが伸びる。2軍にいて2軍のメンバーばかりを見ているよりも1軍に上がることを考えよ。」

やりたくない仕事は、やらなければ良い。ただ、そういう仕事をやらないと伸びない。自分の人生(やりたいこと)と天秤にかけて考える。自分で考えなさい。

作業と仕事。仕事には、目的を達成するもの。という意味があるが、作業は手段でしかない。

・顧客満足度を高める?お客様は、神様?こういうのは真に受けない法がよい。本来約束していたことは遣る。していないことは遣る必要はない。クライアントに要所要所で取捨選択をしてもらうようにする。そのうえで変更すべき内容は受ける。言われたからといって即受けるようなことはしない。

東京ディズニーランド。→あれもダメ、これもダメといいながら満足度が高い例。

・市場価値を上げてもショウガナイ?
 プロは、自分で価値を決めるのではなく、市場が値踏みをするものだ。
 また、企業の中で価値を上げる。ということは、スペシャリストで極めるか、ジェネラリストとして生きるか。
 ただ、企業内価値は、その企業側のニーズに合わせる必要がある。ただ、専門性を高めれば高めるほどフレキシビリティが失われるというリスクが伴う。(ポストに限りがあり、狙えるポストがさらに限定されるからだ。)

 ひとつの手段として会社を変える、転職するという手段がある。市場価値を高めて別の会社でチャンスを取りに行く。これも選択肢の一つ。企業内価値を高めるリスクと市場価値を高める厳しさ。

・なるべくたくさん失敗すること。成功からは人は学べない。
 失敗するなら若い内に。社長になってから失敗したら大変。理想的には、30代で小さい会社の社長→本社で部長→社長へ。といのが良いと思っている。

物事のとらえ方を広くすること。
「観」「感」「勘」
普段、仕事では感情を殺すことが多いが感じることは大切。
経営は、勘。勘は、経験で磨ける。勘でまずやってあとでReviewする。
お客様と同じ目線で話せ。庶民感覚をもて。

視座、視野、視点。
 2ランク上のポジションで見よ!
  すぐ上とは、利害関係になってしまう。
 今の時代何があるかわからない。広く見よ。
  一番難しいことだが、自分なりの切り口を持つこと!

名刺の裏一枚に書ききれないアイデアは、大したアイデアではない。」『アメリカの心』より。本当に優れたアイディアは、シンプルなる。エレベータトークを練習しなさい。訓練しなさい。

プレゼンテーション30分ものを突然、時間の関係で15分でやって。と言われることがある。30分の内容を15分で口早に説明する?30枚のシートを15枚に間引きしてやる?これはNG.前半だけを説明する。後の分はやらない。前半が良ければまた別途時間がもらえる。

10年後、15年後どうなりたいかをイメージする。そういうビジョンを持つこと。もう少し先まで考えなさい。将来どうなりたいかを考えながらキャリアを考える。毎日を楽しく、そして10年後、15年後はこうなりたいとビジョンを持ちながら過ごす。これが正しい。料理人(プロ)は、道具を選ばない。と言ったが、選べるならば選びなさい。

仕事そのものの楽しさ、チームでの切磋琢磨、お客様。この3つで鍛えられる。

【まとめ】
万人にとって良い会社は無い。人生やり直せるとしたらまた、JALを選ぶ。しかし、経営者としては選ばない。

思い、志に帰って今の職場でとことん頑張ってみる。



後援会途中で、

売上げの一部がHANDSに寄付される。というのでというか僕の場合、内田さんにサインがもらえる。というので
以前から読もうかなと思っていた「論点思考」を購入。サインももらった上に快く握手もしてもらった。忘れられない夜になった。

頭がいいだけの人ではないんだな。と感じますますファンになった。

港南実学研究所 実践マーケティング勉強会第12回 現場力.jpg

以下、後日談。

HANDSからセミナー参加者にお礼のメールが届いた。
その中の記載を見て、ますますぐっときた。会場で販売した内田先生の本の「売り上げの一部」が寄付される。と思っていたがどうやら売上全額を寄付された。つまり売れた分だけの本そのものを提供された。ということらしい。ますます、内田ファン度UP。(余計な話だが、そういう話ならもっともっと本買っちゃえばよかった。寄付抜きで内田先生の本には、読む価値がある。友人にもこの機会にプレゼントできたな。。。)

(HANDSからの感謝メールの抜粋)
今回、会場でのチャリティ販売を通じて、74,910円のご寄附をいただきました。
このうちの多くが、内田理事の著書で、47冊お買い上げいただいてます。
寄附金は、幣団体のミッションでもある「世界の人びとが自らの健康を守る
ことができる社会を実現する」という目的を達成するために、
有効に活用させていただきます。

ではでは。
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ludozher

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