【組織心理学】 取引コスト、埋没コスト、調整コスト [講義・授業]

僕がハマっている1人、西條剛央先生からも色々教わった。その中でも印象深い内容をここに改めて自分なりに整理しながら残して置きたいと思う。

【取引コスト、埋没コスト、調整コスト】
業務でも実は、頻繁に起きている事なのだが、当人である自分自身はどうも感情的になって事象を冷静にかつ正しく捉えられてなかった。そんな代表例なのではないだろうか。ここでの学びは、「概念をコストという定義付けすることで、アグリゲート(整理整頓)し、対応の仕方も準備出来る。さらには、定義付けられた概念を組織内で共有しあうことで、課題に直面した際にも、スムーズに事を解決出来る。」ということだ。

先生の言葉を借りると、「「取引コスト」「埋没コスト」といった概念を視点としてもつことにより、不合理な現象がなぜ起こるのか理解できるようになる。理解できれば、対処可能性が生まれる。
構造をとらえられれば、予測可能性と制御可能性が生まれる。」 ということになる。


【取引コスト(周囲の人を説得するコスト)】
 日々直面するもののひとつがコレだ。何か事を動かそうとして、他のメンバー、他の部署に働きかけるのだが、相手は取引コストを気にして(やろうとしている事は、悪くないが)ヤラナイ(ヤリたくない。)と言う。要するに、新しい事を動かすときには、自分自身も上司、同僚、他部署などに働きかける必要があり、それが面倒くさい(取引コストが発生)するのでヤリたくない。という話になる。
所謂、頭のいい人程、この傾向が強いというのが僕の理解。提案を見たとたんにやらなくてはならないこと、困難なことがパット想像出来てしまって、天秤に掛けてしまう。(コスト計算)計算が早いので、提案した側からすればネガティブに見えるヤラナイ。を即答してしまう。といったような状況が多く見受けられるように思う。
 大きな組織になると最終意思決定者にたどり着くまでにいくつもの承認プロセスがあり、それを思うと各担当者は新しい案件に消極的にならざるを得ない状況にあるのも確かだ。

可決案:
(一緒に)トップにアプローチして上げる。相手の取引コストをなくしてあげる。もしくは、比較対照を持ち出して、こっちのほうがより膨大な取引コストがかかるということをわからせる。

【埋没コスト(それまでの努力や投入したリソースが無駄になってしまうと思うこと )】
これもかなり深刻な障壁になるもののひとつ。特にイノベーションを起こそうと考えた時に邪魔になるものだと考える。今まで投入したリソース(お金、人、時間など)が気になって、やり方を変えられないという現象だ。

先生の表現を借りると
「「埋没コスト」とは、「心理的なコスト」。したがっていかに意味を賦与できるかが重要。避けるべき埋没コストとしてとらえるか、成功のための必要な投資としてとらえるかでは、大きく異なってくる。

解決方法:
→「失敗は成功の母」「失敗することが恥なのではなく、改善点がわかっていながら失敗を続けることが恥」といった価値観を浸透させていくことが重要。
→そのためには上記のことをきちんと行動レベルで示し続けることが重要。言動一致。 」

大先輩のブログ記事を見ていてハットした。日本人には、外国人以上の取引コストを抱えていると。日本には「あうん」の呼吸という素晴らしものがある。それゆえに、共通の認識をもっていない諸外国の人とのコミュニケーションに対して多大な取引コストを感じる。というのだ。たしかに、アドバンテージがディスアドバンテージになっている。この話は、ホスピタリティーマーケティングを論じてくれた Rosen College of Hospitality Management のTadayuki Hara先生の話を思いだす。

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とかく、日本人はホスピタリティーと言うと、「(三指突いて)いらっしゃいませ。」の世界だと思っているがその考え方にコダワルとGlobalマーケとでは太刀打ちできない。まず、お客様皆さんがそれを求めているわけではない。求めていたとしても、日本流のいらっしゃいませを世界に広めることは難しい。そういう素養がある人は少ない。

話はやや違う方向に展開したが、あらゆる事をコストと考えると見え方が違ってくる。いろんな基軸で考える。その際には、言葉(概念)をしっかり定義することが大切だと改めて感じた出来事だった。

ではでは。
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