グローバルな視点で物事を見る時代。(スタンフォード大学の起業家精神) [講演会・セミナー]

日本科学未来館 globe.JPG
色んな分野の方々のお話を伺う機会に恵まれて刺激を受けています。

7月22日、23日に開催された日立グループ100周年基調講演関連(実際はこのセッションは、日経ビジネスが主宰していたパートです。)でも滅多にないチャンスを得ました。

「シリコンバレー復活に見る日本の課題」という題目で
 スタンフォード大学大学長 ジョン・L・へネシー氏による基調講演でした。改めて感じましたが、日本の大学とはまったくスケールも考え方も違うのがUSの大学。そのなかでもスタンフォード、Barkleyなどの起業家精神養成には迫力を感じます。いったい日本の大学ってなんなんだろうか。とツクヅク思います。(出来れば、娘には外国の大学に行かせたいものです。)ご存知のようにスタンフォード大学といえば、名だたるベンチャー企業の芽を学内で育み、大きく羽ばたかせていることで有名な大学です。企業家精神という点では、世界一であることは誰の目からみても明らかですね。MIPS,HP,Silicon Graphics,Sun, Cisco, Yahoo, Googleなどなどこれらすべてがスタンフォード大学から出ているんですから。

で、心に残った話をいくつか列挙しておきます。
「Innovationのためにおのおのの組織の果たすべき役割が違う。」
  新興企業、研究所、中小企業。とくに大学の存在は大切。
  不連続性のあることを始めるのに向いているしそれが出来る。
  イノベーションは、長い目でブレークスルーをしよう。というのがないと生まれない。
  そういう視点になれるのは、大学ならでは。
  大学が果たす役割も益々増える。企業が基礎研究に注力できないという背景があるから。
  株主などを気にしなくてはいけないために、短期で成果を出すビジネスモデルに
  ますます傾注していくだろう。

(余談ですが)僕いま、Google関連の本を読んでいるのですがそのなかでもGoogleの創立者た ちは言っています。Googleは、大学院とベンチャー企業をあわせたよな物。会社の設備など は、スタンフォード大学の学内環境をイメージして作った。(そうです。なるほど。)

これちなみにスタンフォード大学。全米屈指の広さで甲子園球場が830個分ですって。
800px-Stanford_University_campus_from_above.jpg

でついでに、ユニークで有名なGoogle のオフィス内の写真。(スイスのオフィスだそうです。)Google Swiss Office Reception.jpg
Google Swiss Office slider.jpg
Google Swiss Office Canteen.jpg

 「Innovationを起こすために必要な3人」
   ■Visionary
    ビジョンを持っている人。長期的な視点で見渡せる人。たとえ既に使っている
    テクノロジーでも使い方を変えて新しい時代を作る。

   ■Explorer
なにが待っているか分からなくても、信念をもって突き進めるひと。
     e.g.)コロンブス

   ■Uninhibited execution
過去に即して行動しない。つねになぜいままでこうなんだろうか?
     変えちゃだめなんだっけ?と思える人。そして実行するひと。(学生がまさにこの役割に合っている)

  あとは、そういう3人を生む、活かす土壌が大切。とのこと。
 日本には、そういうの期待できないですね。残念ながら。。。なんでなんだろ。追い詰められないと何にもできないし起こせない。自力はあるはずなのですが。

「Innovation comes in wave」(波が来たときに載れるか?)

  やはり一社だけで頑張ってもだめで、そういう状況、環境が整ったタイミングで
  仕掛ける必要がある。その波が来たときに乗れるかがポイント。
下記のように、一社だけで時代、Innovationを牽引した例はない。

1940-60 emergence modern electronics varian :HP
1960-80 IC: Intel , AMD
1975-85 Microprocessor and VLSI: SGI, Sun, MIPS
1985-2000 Internet &WWW :Cisco, Yahoo, Netscape, Google
 
 やはり、タイミングが大切かつ、刺激しあう。あるものは使う。それがタダならなおさらだ。というまさにいまのクラウド環境にたいするあるべき姿勢をといている気がしましたね。日本企業はそういうところにもコンサバ。なんでもゼロベースである必要はない。使われないものを一生懸命つくっているひまがあったら、あるものに乗っかってなにが出来るか考える。先行できなかったのはしょうがない。次頑張る。ぐらいで考えないと元気もでませんからね。存在してしまっている生態系に大綱するより活用するのが現実的かつ実践的だと僕も思います。

 「こうやって起業化させる。それなりの段階、プロセスがある」

  ①何をやるか。自分で考えさせる。
  ②学内でトコトンやる。
  ③成功したら大学から出すただし、大学のそば。(メンター)
  ④マーケットに出して、荒波に旅出させる。

 「自前主義ではなく、また変に組織はマージしない方が良い」
  
  大企業には、資金力があるが思い切った動きは出来ない。(Intel)
  中小企業は,動きがはやい、大学は非連続な動きが出来る。(インターネットのビジネスを動かしているのはこの2つ。
  大企業Intelはインターネットの開発はしていないがそれをEnjoyするためのデバイスをもつ。)


 「一日にして成らず。」
  よく、スタンフォード大のような生態系を築きたい。という話をもらうが
  我々がここまでくるのに50年かかっている。エコシステム・カルチャーを
  創るのは時間が掛かる。


 最近の若者は、USの大学に進学しないと聞きます。日本にしがみついていてもなにも起きない。
 Global化が進むこの世の中で取り残されるだけ。と僕自身も感じます。
 いまさらながらに後悔しますね。(by 島田)

感じたこと:
 今回の基調講演を聞く前からも感じていましたが、視野をひろく、長くもって物事に
 取り組む姿勢が不可欠な時代。Globalな視点で俯瞰的な見方を我々のレベルでも
 努めて持つ必要があると感じました。


日本科学未来館で先のGeo-Cosmos http://www.miraikan.jst.go.jp/exhibition/geo-cosmos/   を
見つめるわが娘。Global 視点に目覚める日はいつか。昔以上に親の果たす役割は大きいのかもしれません。(Google日本OBの辻野さんによるとGoogleは、つねにこのGeo-Cosmons やGoogle Earthのように俯瞰して物事をとらえるようにしているとのことです。)
img_1046.jpg

ではでは。
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